2024/9

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/9/21

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

このサイトは、ファンダメンタル分析の軸である海外記事(Bloomberg、Reuters)をAIを使い、主要なファンダメンタルを初心者にも分かりやすく要約しています。

株、金利、FX(為替)原油、金などのファンダメンタルをまとめています。

情報収集の時短にぜひ活用してください。

国内外の経済動向、株式市場、為替、金利、企業の業績など幅広いトピックについて、専門家による解説や独自の視点を交えて分析。

初心者から上級者まで、経済に関心のある方々に役立つ情報を迅速かつリアルタイムでお届けします。

当サイトの目標は、誰もが経済情報にアクセスしやすく、理解しやすい形で提供することで、より多くの人々が経済知識を身につけ、投資やビジネスの世界に参加できるようになることをサポートすることです。

昨日何が起きたのかを把握することで、今日の値動きなどのシナリオ構築に役立てればと思います。

金融市場が開いていれば(平日)毎朝更新しています。

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日(20日)は金利小幅上昇、ドル小幅高、株安でした。

米株式市場

S&P500種株価指数が小反落

  • デリバティブの満期とリバランスにより、終盤は荒い値動き
  • ダウ工業株30種平均は小幅続伸し、最高値を更新

市場に影響を与えた要因

トリプルウィッチング

  • 米国株デリバティブの満期日が集中
  • 約5兆1000億ドル(約730兆円)相当のデリバティブが満期を迎える
  • ベンチマーク指数のリバランスも重なる

トリプルウィッチングとは、株価指数先物、株価指数オプション、個別株オプションの3つの商品の満期日が重なる日のことを指します。

個別銘柄の動き

  • フェデックスが15%急落(四半期利益が予想を下回り、需要の鈍化を警告)
  • レナーも安い(四半期の住宅受注が予想に届かず)

米連邦準備制度理事会(FRB)の見解

ウォラー理事

  • 0.5ポイントの利下げを支持
  • 好ましいインフレデータが理由

ボウマン理事

  • 0.5ポイントの利下げについて、金融当局がインフレとの闘いで早計に勝利宣言したと受け取られるリスクがあると指摘

市場関係者の見方

エバコアISIのクリシュナ・グーハ氏

  • 選挙を巡る不透明感がピーク期に入ってもリスク資産の上昇が続く可能性は低い
  • データにソフトパッチ(軟調局面)が生じる可能性
  • 労働関連あるいはインフレのデータが弱い内容なら、再度の0.5ポイント利下げも可能性としてある

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEO

  • ソフトランディングに対する懐疑的な見方は変わらない
  • ソフトランディング実現の確率はより低いとみている
  • インフレがそう簡単に収束するかどうかも疑わしい

まとめ(解説)

米国株式市場では、S&P500種株価指数が小反落となりました。トリプルウィッチングによるデリバティブの満期とリバランスが重なり、終盤は荒い値動きとなりました。

個別銘柄ではフェデックスとレナーが下落しました。FRBのウォラー理事は0.5ポイントの利下げを支持する一方、ボウマン理事は早計に勝利宣言したと受け取られるリスクを指摘しました。

市場関係者からは、選挙を巡る不透明感やデータの軟調局面を懸念する声が上がっています。JPモルガン・チェースのダイモンCEOは、ソフトランディングの実現には懐疑的な見方を示しました。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

今日

昨日

総合的利下げ織り込み(前日比)

今日

昨日

次回利下げ確率(前日比)

2024/11/07(次回FOMC) 1回⇨0.25% 

  • 1回→49.66%(-12.07%)
  • 2回→50.34%(+12.07%)

年内利下げ確率

  • 0回→0%(%)
  • 1回→0%(%)
  • 2回→2.62%(-4.76%)
  • 3回→97.38%(+4.76%)

米国債市場

長期債中心に利回りが上昇

  • 米国債は下落
  • 利回りカーブはスティープ化

市場に影響を与えた要因

ウォラーFRB理事の発言

  • 雇用市場が悪化すれば、再度の0.5ポイント利下げは正当化され得ると発言

市場関係者の見方

バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マイケル・ハートネット氏

  • 利下げを受けて活気づく株式市場にはバブルのリスクがある
  • リセッション(景気後退)やインフレ再加速に備え、債券や金が魅力的なヘッジ手段
  • 株式市場は追加利下げを織り込み、来年末までに約18%の増益率を想定
  • 「バブルのリスク」が戻りつつあるとの警戒感を示し、債券と金の押し目買いを推奨
  • 経済のソフトランディング(軟着陸)の可能性に備え、米国以外の株式と商品が良好な投資先

まとめ(解説)

米国債市場では、長期債を中心に利回りが上昇し、利回りカーブがスティープ化しました。ウォラーFRB理事が雇用市場の悪化を理由に再度の0.5ポイント利下げの可能性に言及したことも意識されました。

BofAのストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、利下げを受けて活気づく株式市場にはバブルのリスクがあると警告しました。

リセッションやインフレ再加速に備えるため、債券や金が魅力的なヘッジ手段になっているとの見方を示しました。

また、経済のソフトランディングの可能性に備え、米国以外の株式と商品を良好な投資先として推奨しています。

 

為替市場(FX) 通貨強弱(前日)

通貨全体
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

為替市場

円が対ドルで下落(円安)

  • 日本銀行の金融政策決定会合後の円売りが続く
  • 植田和男総裁が追加利上げに対して慎重な姿勢を示したと受け止められた

市場の反応と見通し

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のデレク・ハルペニー、リー・ハードマン両氏

  • 市場参加者はFOMCの大幅な利下げに十分備えていたため、反応は比較的落ち着いたものに
  • 日銀会合後に対円でのドル・ショート推奨を終了

ソシエテ・ジェネラルの為替戦略責任者キット・ジャックス氏

  • パウエルFRB議長が金利の長期的な中立水準が新型コロナウイルス禍前より高くなっている可能性を認めたことに言及
  • ドル高の持続につながる可能性がある
  • 欧州とアジアの中立金利が米国よりも大幅に低い限り、資本はドルに引き寄せられる

キリバのFXソリューションズとアドバイザリーサービスのシニアバイスプレジデント、アンディー・ゲイジ氏

  • さらなる米利下げが予想される中、ドルは年末にかけて対主要通貨で下落することが見込まれる

その他の通貨の動向

ユーロ/ドル

  • 0.01%安の1.1159ドル

豪ドル

  • 一時0.68285米ドルまで上昇後、0.13%安の0.68060米ドルで終了

中国人民元

  • ドル/オフショア人民元は0.23%安の7.043元

英ポンド

  • 0.24%高の1.33180ドル(堅調な英小売売上高が強材料

まとめ(解説)

外国為替市場では、日本銀行の金融政策決定会合後の円売りが続き、円が対ドルで下落しました。

日銀総裁の追加利上げに対する慎重な姿勢が背景にあります。市場参加者は大幅な利下げに備えていたため、反応は比較的落ち着いたものとなりました。

一方、米国の金利の長期的な中立水準が上昇している可能性から、ドル高の持続を予想する見方もあります。

ただし、さらなる米利下げが予想される中、年末にかけてドルは対主要通貨で下落することも見込まれています。

その他の通貨では、ユーロ、豪ドル、中国人民元がドルに対して軟調な一方、英ポンドは堅調な小売売上高を背景に上昇しました。

日本銀行の金融政策決定会合の結果

政策金利の据え置き

  • 無担保コール翌日物金利を0.25%程度で維持することを全員一致で決定

植田和男総裁の見解

利上げの継続

  • 経済・物価見通しが実現すれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく

政策判断の時間的余裕

  • 足元の円高進行を背景に、年初以降の円安に伴う物価の上振れリスクは相応に減少
  • 政策判断に当たっては時間的な余裕がある
  • 直ちに見通しの確度が高まった、すぐ利上げだということにはならない

市場の反応

円相場

  • 総裁の発言を受けて、円相場は1ドル=143円台後半に下落

株式市場

  • 米シカゴ市場の日経平均先物は一時3万8300円台まで上昇

エコノミストの見方

第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミスト

  • 10月利上げの可能性はなくなった
  • 上振れリスクが低下する中で急いで利上げをする必要がないことを明確にした
  • 米経済の不確実性の高さを強調し、判断に時間が必要と示唆
  • 最終的には日銀自身の裁量での判断になる

大和証券の末広徹チーフエコノミスト

  • 為替の影響度を注視しているのは重要なポイント
  • 来年にかけて円高が進めば物価の下振れリスクとなり、来年には利上げ停止もあり得る
  • 年内に一度、さらに来年の早い時期にもう一度利上げをし、着地点は0.75%程度になるとイメージ

その他の論点

景気判断

  • 景気は「一部に弱めの動きも見られるが、緩やかに回復している」とし、先行きも「潜在成長率を上回る成長を続ける」との認識を維持
  • 個人消費は「緩やかな増加基調」とし、従来の「底堅く推移」から判断を引き上げ

リスク要因

  • 金融・為替市場の動向や、その日本経済・物価への影響を十分注視する必要がある
  • 過去と比べると、為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある

賃金動向

  • 春闘の結果は反映される形で所定内給与が伸び率を高めているほか、昨年の好業績を受けて、ボーナスもしっかりと増加している
  • 来年の春闘でも賃上げが続くことが期待できる
  • 今後、海外経済の動向などが企業収益や企業行動に影響を及ぼすことがないか丁寧に点検していきたい

まとめ

日本銀行は金融政策決定会合で、政策金利を据え置くことを全員一致で決定しました。

植田和男総裁は、経済・物価見通しが実現すれば利上げを継続する考えを示す一方、政策判断には時間的な余裕があるとの見解を示しました。

市場では、日銀が追加利上げを急がないとの見方が広がり、円相場は下落しました。

エコノミストからは、10月利上げの可能性がなくなったとの見方や、来年には利上げ停止もあり得るとの意見が出ています。

日銀は景気判断を一部上方修正する一方、金融・為替市場の動向などのリスク要因を注視する姿勢を示しました。

また、賃金動向については春闘での賃上げが続くことを期待しつつ、海外経済の影響を丁寧に点検していく方針を示しました。

コモディティ市場

原油市場の動向

ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず

  • 中東情勢が緊迫する中、もみ合いに終始
  • 米国の大幅利下げを受けた買いは失速

中東情勢の緊迫化

  • イスラエル軍は親イラン民兵組織ヒズボラ精鋭部隊の司令官を殺害したと主張
  • この攻撃がイランを直接巻き込んだ紛争に拡大すれば、同地域からの原油輸送が脅かされるとの懸念を強めた

市場関係者の見方

  • CIBCプライベート・ウェルスのシニアエネルギートレーダー、レベッカ・バビン氏
    • 明確な方向性を示すテーマよりも、相反する流れが依然として強いため、この日は方向感に乏しかった
    • 最近の上昇はショートカバーと地政学的リスクの高まりによるもの
    • 中国の需要見通しと2025年の供給バランスをめぐる継続的な懸念が引き続き影を落としている

価格動向

  • WTI先物10月限は前日比3セント安の1バレル=71.92ドルで終了
  • 中心限月である11月限は71ドルで終了
  • ロンドンICEの北海ブレント11月限は0.5%安の74.49ドルで引けた

金市場の動向

金スポット相場は続伸、再び最高値を更新

  • 追加利下げ観測から買いが膨らんだ
  • 一時1.5%上昇し、1オンス=2625.77ドルを付けた

市場関係者の見方

  • クオンティックス・コモディティーズのマシュー・シュワブ氏
    • FOMCの動きは大方予想されていたとはいえ、利下げサイクルの始まりは間違いなく金にとって強材料となる
    • 現時点でポジションの傾きが「極端」であるため、短期的な下げを予想
    • 金利の低下は需給主導の相場上昇を加速させるはず

投機筋の動向

  • 商品先物取引委員会(CFTC)の建玉報告によれば、投機筋の買い越しは4年ぶりの高水準近辺で推移

まとめ(解説)

ニューヨーク原油先物相場は、中東情勢の緊迫化を背景に、もみ合いに終始しました。米国の大幅利下げを受けた買いは失速しました。

市場関係者からは、明確な方向性を示すテーマよりも相反する流れが強いとの指摘や、中国の需要見通しと供給バランスをめぐる懸念が影を落としているとの見方が出ています。

一方、金スポット相場は追加利下げ観測から買いが膨らみ、再び最高値を更新しました。市場関係者は、利下げサイクルの始まりが金にとって強材料となるとの見方を示す一方、短期的な下げを予想しています。投機筋の金の買い越しは4年ぶりの高水準近辺で推移しています。