2025/3

【経済、金融ニュースまとめ】・海外記事をわかりやすく要約・2025/3/7

【経済、金融ニュースまとめ】

 海外記事わかりやすく要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米株式市場は大幅安、関税を巡る混乱が投資家心理を圧迫

6日の米株市場、関税問題で大幅安に

6日の米国株式市場は大幅に下落しました。関税に関するニュースが相次ぎ、市場の不透明感が投資家の不安心理を高めました。

  • S&P500種株価指数:1.8%下落
  • ナスダック総合指数は2.6%下落と特に売りが強まりました。
  • ダウ工業株30種平均も約1%下落しました。

関税延期でも市場の不安は収まらず

トランプ大統領は、カナダ・メキシコ製品に対する25%の関税を一部製品について1カ月間延期すると発表しました。しかし、投資家の懸念は収まらず、株価は引き続き軟調な動きとなりました。

投資家からは「関税に関する政策が頻繁に変わることで、市場の混乱が広がっている」との声も出ています。

半導体銘柄が特に大幅安

この日の下落を主導したのは半導体などハイテク株でした。

  • マーベル・テクノロジーは売上高見通しが予想を下回り急落。
  • エヌビディアやブロードコムも売られ、フィラデルフィア半導体指数は4.5%下落しました。
  • 電気自動車(EV)大手のテスラは5.6%安、ゼネラルモーターズ(GM)やフォードも下落しました。

米経済指標は雇用情勢を注視

この日発表された新規失業保険申請件数は減少し、労働市場の安定を示しました。しかし、市場は翌日の雇用統計への警戒感を強めています。

  • 7日の米雇用統計は16万人増(前月比でやや改善)の予測ですが、投資家の53%が「リスクオフ」(リスク回避)の反応を予想しています。
  • 特に雇用者数の伸びが注目されており、市場の動きに大きく影響する可能性があります。

市場心理は依然として不安定

市場の「恐怖指数」とされるVIX指数(ボラティリティー・インデックス)も上昇し、投資家の不安感は高まったままです。


まとめ

✅ 米国株式市場は関税を巡る混乱で大幅下落。S&P500は1.8%、ナスダックは2.6%下落しました。

✅ トランプ大統領が一部製品の関税を1カ月延期したものの、投資家心理の改善にはつながりませんでした。

✅ 特に半導体株が大きく売られ、マーベル、エヌビディア、ブロードコムなどが大幅安となりました。

✅ 労働市場の安定を示す指標が出たものの、市場は7日の雇用統計を警戒しています。

✅ 関税政策を巡る混乱が続く限り、市場の不安定な動きは続くと予想されています。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

米国債市場、関税問題で揺れ動く

米国債市場は大きく変動

6日の米国債市場は、関税を巡るニュースが相次ぎ、大きな変動が続きました。

  • 10年債利回り:4.28%(前日比+1.3bp)※bpはベーシスポイント、0.01%のこと。
  • 30年債利回り:4.576%(前日比+1.7bp)
  • 2年債利回り:4.6bp低下の大幅な下げで、短期債は利回りが低下しました。

通常、株価が不安定になると、安全資産とされる国債が買われ、利回りは低下しますが、この日は長期債の利回りが上昇しました(債券価格は下落)。これは米国と主要貿易相手国との間で関税問題が頻繁に変化し、投資家の不安が増したためです。

関税問題と不透明感で市場混乱

トランプ大統領はメキシコやカナダに課した関税について、USMCA(米・メキシコ・カナダ協定)に関連した一部製品は1カ月間免除すると発表しました。しかし、市場心理は混乱し、不透明感は払拭されませんでした。

特に、トランプ大統領が免除措置を発表したものの、市場の不安は解消されず、逆に不安感が強まったことで、国債市場にも売り圧力がかかりました。

長期金利が上昇した背景

以下のような理由が挙げられています:

  • 政策が混乱しており、投資家が先行きに対して警戒感を強めているため。
  • イーロン・マスク氏主導の新組織「政府効率化省」による政府規模縮小が経済成長を鈍化させる懸念があり、財政悪化の不安が長期国債の利回り上昇(債券の売り)につながったとされています。

雇用指標は改善傾向も、市場は依然警戒モード

この日発表された新規失業保険申請件数は減少しました。労働市場の安定を示す良い指標でしたが、関税問題による不確実性が大きく、市場は引き続き警戒感を維持しています。

また、7日に発表される2月の米雇用統計が市場の次の大きな焦点となっています。

  • 非農業部門雇用者数:16万人増(予想)
  • 失業率:4%(横ばいの見込み)

投資家の多くは、この雇用統計を通常以上に注視しており、市場は「リスク回避」(株安方向)の反応を示す可能性が高いと予想しています。


まとめ

✅ 6日の米国債市場は混乱の中で長期債利回りが上昇。通常の安全資産買いが起きにくい状況となった。

✅ 関税免除措置を発表したものの、市場の混乱は収まらず、先行きの不透明感が強い状況です。

✅ 政策変更が続き、市場の値動きは非常に激しく、投資家心理は依然として脆弱です。

✅ 雇用指標は良好でしたが、市場は7日の雇用統計に警戒しています。

✅ 当面は関税政策の影響で市場は波乱が続く見込みです。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

米ドルが4日続落、関税巡る混乱で市場は不安定に推移

ドル指数は4日連続の下落

6日のニューヨーク外為市場で、ブルームバーグ・ドル指数は4日続落し、昨年9月以来の長期的な下落局面となりました。

  • ブルームバーグ・ドル指数:1270.06(前日比-0.13%)
  • ドル/円:147円後半~148円前後で推移(一時5カ月ぶりの安値147円31銭を記録)

関税政策による市場混乱が影響

トランプ大統領はメキシコとカナダに対して適用した関税を、USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)準拠製品について一部延期しました。しかし、市場の不透明感は解消されず、米ドルが売られる展開が続きました。

市場心理は「安全資産」へ傾く

関税措置や政策の混乱によりリスク回避ムードが強まり、投資家が比較的安全な通貨を求める動きが広がっています。

  • 円やスイスフランが買われ、安全資産として評価されました。
    • ドル/スイスフランは一時3カ月ぶり安値。
  • ユーロは欧州中央銀行(ECB)の利下げを受け、一時4カ月ぶり高値の1.0854ドルを記録しました。

ECBの利下げ停止示唆も影響

ECBが今回利下げを決定しましたが、次回4月の会合では利下げを一時停止する可能性を示唆したため、ユーロが買われドル安につながりました。


まとめ

✅ 米ドル指数が4日続落し、昨年9月以来の連続安。

✅ 関税政策の混乱が米ドル売りを加速。

✅ ドル/円は一時5カ月ぶり安値となる147円台前半まで下落。

✅ ECBが利下げ停止を示唆したため、ユーロが対ドルで上昇。

✅ 市場は不透明感が強く、安全資産へと資金が流入する動きが強まっています。

コモディティ市場

米商品市場:原油は小反発、金は小幅安に

原油相場は小幅に反発

  • トランプ米大統領がカナダ・メキシコ製品への関税の適用を一部延期したことで、原油市場は上下にもみ合う展開となりました。
  • 米国の関税措置により、カナダ・メキシコ産のエネルギー製品に課税が続く見込みで、代替需要として米国産のWTI原油に注目が集まり、支援材料となっています。
  • WTI原油価格は前日比でわずかに上昇し、1バレル=69.46ドル(北海ブレント)、66.36ドル(WTI)となりました。

金相場は小幅に反落

  • 金価格は関税問題による不透明感や米国経済の不安から、安全資産としての需要が高まっていますが、この日はやや値を下げました。
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)が今後、利下げを複数回行うとの見方があり、金利が低下すると金は魅力的になるため、基本的には買い材料になります。
  • 金スポット相場は前日比0.1%下落し、1オンス=2915ドル台で推移しています。

✅まとめ

✅ 原油価格はトランプ大統領の関税政策に左右され、小幅反発。

✅ 一方、金相場は関税政策の不透明感を背景に小幅に下落。

✅ 米国の利下げ観測が広がり、金相場には基本的に追い風。

✅ 今後も関税政策のニュースが、原油と金の相場を動かす要因となりそうです。