2025/3

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/3/14

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

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株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株が大幅下落、S&P500は調整局面入り

13日の米国株式市場は、トランプ大統領が仕掛ける貿易戦争への懸念から大幅に下落しました。特に、S&P500種株価指数は、最近の高値から10%以上下落したため「調整局面入り」となりました。


貿易戦争が激化、トランプ氏は欧州ワインに200%の関税方針

トランプ大統領が、欧州から輸入されるワインやシャンパンなどのアルコール飲料に対し200%の高関税を課す方針を発表しました。これはEUが米国産バーボンウイスキーなどに報復関税を課すと決めたことへの対抗措置です。

  • EUは260億ユーロ相当の米国製品に関税を課す方針。
  • トランプ氏は鉄鋼・アルミへの関税を撤回しない姿勢。

市場関係者の見解

ノースライト・アセット・マネジメントのザッカレリ氏

  • 「今年は市場が激しく変動する。リセッション(景気後退)への警戒が強まっているため、当面はリスク回避の姿勢が妥当。」

グラナイト・ベイ・ウェルス・マネジメントのスタンリー氏

  • 「関税がインフレ(物価の上昇)を引き起こすことが、市場と金融当局にとって波乱要因になる。」

パシフィック・インベストメント・マネジメントのキャントリル氏、ボクサー氏

  • 「トランプ政権の経済政策には、経済に良い政策(デザート)と悪影響を与える政策(野菜)があり、両面のリスクがある。」

個別株の動き

  • インテル:次期CEOにリップブー・タン氏を指名したことが評価され、株価は大きく上昇(+14.6%)
  • アドビ:売上見通しが市場予想を下回り、株価が急落(-13.9%)
  • ダラー・ゼネラル:四半期決算は好調で株価が上昇(+6.8%)

経済指標も低調、インフレ懸念も強まる

  • 米国の2月の生産者物価指数(PPI)は横ばいとなり、市場予想(+0.3%)を下回りました。
  • 貿易戦争による関税がインフレを悪化させる懸念もあり、市場の不安要素となっています。

まとめ

✅ 米国株式市場は貿易戦争激化への懸念で大きく下落、S&P500は調整局面入り。

✅ トランプ氏は欧州からのアルコール飲料に200%の関税を課す方針を表明。

✅ 関税によるインフレ上昇と景気後退(リセッション)リスクが市場の懸念材料に。

✅ インテル株がCEO交代で急騰、アドビは業績見通しが振るわず大幅下落。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

米国債が上昇、安全資産としての需要高まる

米国債市場は、株価の急落を背景に安全資産としての人気が高まりました。これにより国債価格は上昇し、利回りは低下しました。


米経済への懸念から利回り低下

  • 米経済成長が貿易戦争の影響で悪化するという見方が強まり、投資家がリスクを避けるため国債を買い求めました。
  • 特に、10年債や30年債の利回り(国債の利息を元本で割った割合)は低下しました(利回りが低下すると国債価格が上がったことを示します)。
国債 直近利回り 前日比(bp) 変化率
米30年債 4.59% -4.3bp -0.92%
米10年債 4.27% -4.3bp -0.92%

※bp(ベーシスポイント)とは、金利変動を示す単位で、0.01%を意味します。


株式から国債への資金シフトが顕著に

  • ノースライト・アセット・マネジメントのエキスパート、ザッカレリ氏は、貿易摩擦や経済不安が強い中、「株式から国債に資金を移す分散戦略が機能している」と指摘しています。
  • これは投資家にとってリスクを抑えるための重要な動きとなっています。

市場はインフレ指標を無視、注目は貿易政策の影響

  • 最近発表された物価指標(インフレ指標)は低調なものでしたが、投資家はトランプ政権の関税政策がもたらす将来的なインフレ(物価上昇)に注目しています。
  • クレジット・ベイ・ウェルス・マネジメントのスタンリー氏は、「関税によって物価が上昇し、それが政策金利(中央銀行が設定する基準金利)を高止まりさせる懸念を生んでいる」と述べています。

市場は今年2回の利下げを予想

  • 米投資会社バークレイズは今年の米国経済の成長見通しを引き下げ、年内に米国が利下げ(政策金利を引き下げること)を2回行うと予想しています(以前は1回の予想)
  • 市場では年内に約0.66%(66bp)の利下げを予想しており、最小でも2回の利下げを織り込んでいます。

経済指標への反応は限定的

  • 同日発表された生産者物価指数(PPI)は前月比で横ばい(物価が上がっていない状態)となりましたが、市場はこの指標を重視していません。
  • 市場の関心は依然として貿易戦争の影響による将来的な景気減速に集中しています。

まとめ

✅ 株価の下落を受け、安全資産としての米国債の需要が高まり、利回りが低下。

✅ トランプ政権の貿易政策がインフレを押し上げるとの懸念が市場に広がっている。

✅ 市場は年内に2回の利下げを予想、景気減速への警戒感が強まっている。

✅ 株式と国債のバランス投資戦略が機能し、安全資産への資金シフトが進んでいる。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

米ドル下落も安全通貨の円は上昇、貿易政策への懸念続く

外国為替市場でドルは円以外の主要通貨に対して上昇しましたが、円に対しては下落しました。トランプ政権の貿易政策をめぐる不透明感が市場に広がっています。


為替市場の主な動き

  • ドル指数(ドルの総合的な強さを示す指標):0.2%上昇の103.80。
  • ドル円相場は一時1ドル=147円42銭まで円高が進み、円は主要通貨で唯一ドルに対して上昇しました。
為替レート 終値 前日比 変化率
米30年債利回り 4.59% -4.3bp -0.92%
ドル/円 147.42~147.54円 -0.50円 約-0.3%
ユーロ/ドル 1.0856ドル -0.0030 -0.28%

※bp(ベーシスポイント)は0.01%の変化を意味します。


トランプ政権の関税政策が為替市場に影響

トランプ大統領はEUが米国産ウイスキーへの課税を撤廃しない場合、欧州産アルコール製品に200%の関税を課すと発表しました。貿易戦争の激化がドルの見通しを不透明にしています。このため、市場は引き続きリスクを警戒しています。


市場関係者のコメント

  • 米労働省の物価指標(PPI)は市場予想を下回り横ばいでしたが、市場はこのデータを一時的なものとみています。
  • UBSの専門家は「関税問題によるドル相場の回復余地はある」と予測しています。
  • ベッセント米財務長官は「ドルの調整は自然な動きで懸念していない」とコメントしました。

日本銀行総裁の発言にも市場は反応薄

日本銀行の植田総裁は、金融政策の正常化(緩和政策からの脱却)に前向きな発言をしましたが、市場の反応は限定的でした。


まとめ

✅ 米ドルは円を除く主要通貨に対して上昇、円は唯一ドルに対して強含み。

✅ トランプ政権の関税政策によりドル相場の不透明感が強まっている。

✅ 日本銀行総裁の金融政策変更への示唆も、為替市場には大きな影響なし。

✅ 市場は関税によるインフレ懸念を引き続き警戒中。

 

 

コモディティ市場

原油価格が下落、金価格は上昇 – 貿易戦争の影響で明暗分かれる資源市場

原油価格の下落

原油価格が3日ぶりに下落しました。主な理由は貿易戦争の悪影響で世界経済の成長に対する懸念が強まっていることです。

国際エネルギー機関(IEA)は、次のような警告を発しています

  • 産油国が生産量を回復させている
  • 貿易戦争の激化で世界的な石油需要が圧迫されている
  • 2025年には日量約60万バレルの供給過剰になる可能性がある

アゲイン・キャピタルのジョン・キルダフ氏は、アトランタ連銀がアメリカの経済成長率をマイナス1.5%と予測したことを受け、「米経済に対するネガティブな見通しは原油市場にとって問題だ」と述べています。

価格の動向としては

  • WTI原油(アメリカの指標となる原油):1バレル66.55ドル(1.7%下落)
  • ブレント原油(世界の指標となる原油):1バレル69.88ドル(1.5%下落)

キルダフ氏は、原油価格が66ドルという重要な水準を割り込めば、50ドル台まで下落する可能性があると警告しています。

金価格の上昇

一方、金価格は3日連続で上昇し、最高値を更新しました。上昇の理由は主に2つ

  1. 米インフレ指標が落ち着いたことで、アメリカの中央銀行(FRB)が近く利下げを実施するとの見方が強まった
  2. 貿易政策を巡る緊張から、安全資産としての金への需要が高まった

TDセキュリティーズのバート・メレク氏は、「金はヘッジ資産(リスクを軽減するための資産)として機能しており、株式のようなリスク資産とは反対の方向に動いている」と分析しています。

金価格の動向

  • 金スポット価格:1オンス2982.21ドル(1.6%上昇)
  • 金先物価格:1オンス2991.30ドル(1.5%上昇)

投資銀行は金価格のさらなる上昇を予想しています:

  • マッコーリー・グループ:4-6月期に3500ドルまで上昇と予想
  • BNPパリバ:4-6月期平均で3000ドルを大きく上回ると予測

利下げ予想(金利引き下げ)が金価格の追い風となっています。金は利息を生まないため、全体的な金利水準が下がると相対的に魅力が増す傾向があります。

まとめ

✅ 原油価格は貿易戦争による世界経済への悪影響懸念から3日ぶりに下落しました

✅ IEAは2025年に原油の供給過剰が発生する可能性を警告しています

✅ 金価格は3日連続で上昇し、安全資産としての需要と利下げ期待が追い風に

✅ 専門家は金価格のさらなる上昇を予想、一部は3500ドル/オンスを予測

✅ 貿易政策の影響で資源市場に明暗が分かれる展開となっています