2025/4

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/4/5

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

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株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 


米国株が急落、貿易戦争の激化懸念で大幅続落

  • 米株式市場が大幅に下落。貿易戦争への懸念が原因。
  • パウエルFRB議長が関税による経済への影響(インフレ率上昇や経済成長の鈍化)が想定以上と発言。
  • 市場では景気後退(リセッション)への警戒感が高まっている。

米国株が急落した背景

米国の株式市場は4日、2日連続で大きく下落しました。これは、アメリカと中国の貿易摩擦が激しくなっていることへの懸念が主な原因です。

パウエル議長の発言が市場心理を悪化させる

FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、「関税措置が経済成長を予想以上に鈍化させ、インフレを長引かせる可能性がある」と発言しました。この発言によって市場心理が大きく悪化し、株価が急落しました。

インフレとは?
インフレとは、物価が持続的に上昇し、通貨の価値が下がることを指します。

各指数が記録的な下落を記録

  • S&P500種指数は約6%下落し、2020年3月以来最大の下げ幅。

  • ダウ工業株30種平均も約5.5%の下落。

  • ナスダック総合指数は約5.8%下げ、最高値から21%以上下がり、「弱気相場(ベアマーケット)」に突入しました。

ベアマーケット(弱気相場)とは?
株価が直近の高値から20%以上下落し、市場心理が弱気になっている状態を指します。

市場の不安を示す恐怖指数(VIX)が急上昇

市場の不安心理を示す「VIX指数」は45.31に上昇。これは2020年4月以来の高水準であり、市場が非常に不安定であることを示しています。


市場関係者の見解と今後の懸念

多くの市場専門家は、現在の株式市場の動きを「リセッション(景気後退)の到来を示唆するもの」と指摘しています。

  • ロイトホルト・グループのダグ・ラムゼー氏は「市場の動き自体がリセッションを引き起こす可能性がある」と警告。

  • ホライゾン・インベストメンツのスコット・ラドナー氏は「雇用統計が良好でも、貿易戦争の影響を和らげるには不十分」と述べました。

また、投資家の間ではFRBによる利下げ(金融緩和策)への期待がありますが、関税による経済ダメージを緩和できるかは不透明な状況です。


セクター別の影響と注目企業

今回の下落では、すべての主要セクターが影響を受けました。

  • 特に原油価格の下落を受け、エネルギー株の下落が大きくなりました。

  • 中国市場への依存度が高いアップルは7.3%の大幅安。

  • 中国関連企業(アリババ、百度)や銀行株(モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス)も大きく下落しました。


投資指標の観点からの今後の見通し

株価収益率(PER)の観点から見ると、現在の市場にはまだ下落余地があるとの分析も出ています。

株価収益率(PER)とは?
株価が利益に対してどの程度の倍率で取引されているかを示す指標。低いほど割安と判断される傾向があります。

  • S&P500種の現在のPERは約23倍ですが、歴史的に景気後退前には平均15.6倍まで低下することから、まだ調整余地があると予想されています。


まとめ

✅米国株式市場は貿易戦争の激化懸念で大幅続落した

✅FRB議長の発言で市場の不安心理が高まり、VIX指数が急上昇

✅ナスダック指数はベアマーケット(弱気相場)入りが確認された

✅投資家は景気後退(リセッション)を懸念している

✅株価指標からはさらに下落する可能性があると指摘されている

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

トランプ関税発表で利下げ観測が加速

  • トランプ氏の関税発表と中国の対抗措置で米国債利回りが大幅低下
  • 市場は年内の利下げ回数予想を3回から4回へ引き上げ
  • 好調な雇用統計にもかかわらず、市場の不安は継続
  • パウエルFRB議長は関税の影響を「予想以上に大きい」と警戒

米国債市場で何が起きているのか?

米国債価格は大幅に上昇し、利回りは低下しています。これはトランプ氏による中国への関税発表とそれに対する中国の対抗措置を受けて、市場が大きく動揺していることが原因です。

主要な米国債の利回り動向

  • 米30年債利回り:4.42%(前日比-5.3bp、-1.19%)
  • 米10年債利回り:4.00%(前日比-2.9bp、-0.71%)
  • 米2年債利回り:3.65%(前日比-3.6bp、-0.98%)

特に注目すべきは、2年債利回りが一時2022年9月以来の低水準を記録し、10年債利回りも一時17bp(ベーシスポイント)も低下して3.85%をつけたことです。

利回りとは?
債券を満期まで保有した場合に得られる年率換算の収益率のこと。利回りが低下すると債券価格は上昇します。

中国の対抗措置と貿易戦争への懸念

中国財政省は4日、米国の相互関税への対抗措置として10日から全ての米国製品に34%の追加関税を課すと発表しました。これはトランプ大統領が2日に発表した中国への追加関税と同率です。

この発表により、貿易戦争エスカレーションへの懸念から安全資産である米国債への「逃避買い」が加速し、利回りは大幅に低下しました。

逃避買いとは?
市場に不安が広がった際に、投資家がリスクの高い資産を売却し、より安全とされる資産(米国債など)を購入する動きのこと。

雇用統計の影響

その後発表された3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が22万8000人増とエコノミスト予想の13万5000人増を大幅に上回りました。一方で、失業率は4.2%と前月の4.1%から上昇し、予想も4.1%でした。

この混合した結果は、市場を完全に安心させるには至らず、米国債利回りの低下幅は縮小したものの、依然として低い水準を維持しています。

利下げ観測の急速な高まり

短期金融市場は現在、FRB(米連邦準備制度理事会)が年内に0.25ポイントの利下げを4回実施すると完全に織り込んでおり、5回目の可能性も視野に入れています。これはトランプ氏の関税発表前には年内3回の利下げが見込まれていたことから、市場の見方が大きく変化したことを示しています。

市場が織り込むFRBによる年内の利下げ幅は計91bp(0.91%)にまで拡大しています。

パウエル議長の警戒感

FRBのパウエル議長はビジネスジャーナリスト向けのイベントで講演し、トランプ大統領の新たな関税措置について「予想以上に大きく」、インフレや成長などへの影響も予想以上となる公算が大きいという見解を示しました。

この発言中、米国債利回りは不安定な動きを見せました。

専門家の見方

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ヤン・ネブルジ氏は「今日の動きは全て、経済が大きな打撃を受けるとの予想に駆り立てられている」と指摘。

さらに「実際に導入されている政策の影響は今後、各経済指標にもっと反映されていく。3月時点では、全ての影響が経済に波及するにはまだやや時期尚早だった」と述べています。

米国債市場の今後の見通し

終盤の取引では、10年国債利回りは8.3bp低下の3.972%となり、週間では約8カ月ぶりの低下幅となる見込みです。2年債利回りも8.3bp低下の3.605%となり、週間では約7カ月ぶりの大幅な下げとなる見通しです。

また、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は5年物が2.383%、10年物が2.168%となっています。

ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)とは?
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、市場参加者の期待インフレ率を示す指標です。

まとめ

✅ 米国債市場は貿易摩擦再燃の影響で大きく揺さぶられ、利回りが急低下しています

✅ 市場はFRBによる年内の利下げ回数予想を3回から4回に引き上げ、政策変更への期待が高まっています

✅ パウエルFRB議長は関税の影響を警戒しており、今後の金融政策の方向性に大きな影響を与える可能性があります

✅ 当面は米中貿易摩擦の行方と、それに対するFRBの対応が市場の焦点となるでしょう

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドルが反発、円は一転して下落。米雇用統計とFRB議長発言が影響

  • 米国の雇用統計が市場予想よりも良好だったことから、ドルの買い戻しが進んだ。
  • トランプ政権による関税措置の影響をFRB(米連邦準備理事会)が警戒している。
  • 円は対ドルで一時的に上昇した後、米国の関税縮小観測を受けて下落した。

ドルが大きく回復、背景に米雇用の強さ

外国為替市場では、ドル指数が大幅に上昇しました。米国の雇用統計で市場予想を上回る好調な結果が出たことが追い風となっています。一時的に米国と中国の相互関税発表で下げていたものの、これをほぼ取り戻す展開となりました。

ドル指数とは?

  • ドル指数とは、米ドルが主要通貨に対してどれだけ強いかを示す指標です。数値が上昇するとドルが強くなったことを意味します。

円は一転して下落、ドル高が影響

円は当初、対ドルで一時1%上昇し、144円56銭をつけましたが(円高)、その後下落に転じ、147円43銭まで売られました(円安)

米国が関税を縮小させる可能性があるとの見方が強まり、円安が進みました

トランプ米大統領は、ベトナムの最高指導者であるラム共産党書記長が米国製品に対する関税の撤廃に前向きだとソーシャルメディアへの投稿で明らかにした。

FRB議長の発言がドル高を後押し

FRBのパウエル議長が、トランプ大統領による新たな関税措置について、「予想以上に大きな影響がある」と指摘。特にインフレ(物価上昇)への懸念を示したことから、市場では「タカ派的」(利上げを支持する姿勢)と受け止められ、ドル買いが加速しました。

タカ派とは?

  • タカ派とは、中央銀行が利上げを積極的に行う姿勢のこと。反対に利下げを支持する姿勢をハト派といいます。

中国の報復関税で豪ドル・NZドルが急落

中国が米国の関税措置への報復として、米国製品への追加関税を発表しました。その結果、中国経済への依存度が高い豪ドルとNZドルは大きく下落しました。

  • 豪ドル:対米ドルで約4.4%安、5年ぶり安値

  • NZドル:対米ドルで約3.4%安


まとめ

✅ 米雇用統計が好調だったためドルが反発。

✅ 円は一時的な上昇後、米国の関税縮小の期待で再び円安に。

✅ FRBパウエル議長が関税のインフレ影響に懸念を示し、ドル高を後押し。

✅ 中国が米国への報復関税を発表し、豪ドルやNZドルが急落。

✅ 関税措置の影響が市場の不安要素として注目されている。

コモディティ市場

原油と金が急落!トランプ関税とOPEC増産の”ダブルパンチ”でコモディティ市場に激震

  • 原油価格が4年ぶりの安値に急落、WTIは2日間で約14%下落
  • OPECプラスが5月の増産規模を従来の3倍に拡大すると発表
  • トランプ大統領の関税発表と中国の報復措置で貿易戦争懸念が拡大
  • 金価格も過去最高値から一転して大幅下落、前日比2.8%安
  • コモディティ市場全体が貿易戦争の影響を受けて揺さぶられている

原油価格が4年ぶり安値に急落!2つの要因が重なる

ニューヨーク原油市場で価格が急落し、4年ぶりの安値をつけました。この大幅な下落にはOPECプラスの増産合意とトランプ大統領の関税発表という2つの大きな要因が影響しています。

OPECプラスの増産発表

石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」が5月の増産規模を従来の3倍に拡大すると発表しました。加盟国代表によれば、これは生産枠を破るメンバー国に対する「処罰」として意図的に価格を押し下げる試みだとされています。

OPECプラスとは?
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国が協調して原油の生産量を調整する枠組みのこと。世界の原油供給量の約半分を占めています。

貿易戦争のエスカレート

もう一つの要因は、トランプ米大統領が発表した一連の関税措置です。これに対し中国は報復措置として1週間以内に全ての米輸入品目に34%の関税を課すと発表。この貿易摩擦は世界経済の成長鈍化とエネルギー消費減少につながるという懸念が広がっています。

原油価格の急激な下落

具体的な価格動向

  • WTI(米国産原油):前日比4.96ドル(7.4%)安の1バレル=61.99ドル
  • 北海ブレント原油:6.5%下げて65.58ドル
  • WTIはわずか2日間で約14%下落(コロナパンデミック時を彷彿とさせる大幅安)
  • 6カ月以上続いていた約15ドルのレンジを一気に下抜け

専門家の見解

ダーン・ストライフェン氏(ゴールドマン・サックス アナリスト)は「かつて警告した2つの主要ダウンサイドリスクが現実になろうとしている。関税のエスカレートと、OPECプラスの供給増だ」と指摘しています。また「リセッションリスクの上昇で、価格のボラティリティー(変動率)の高い状態が続きそうだ」とも述べています。

ボラティリティーとは?
価格の変動性・変動幅のこと。ボラティリティーが高いほど、価格の上下動が激しくなります。

金価格も急反落!安全資産も無傷ではいられず

金価格の急激な下落

ニューヨーク金市場でも価格が大幅に下落し、過去最高値からの下げ幅を拡大しました。金スポット価格は前日比88.40ドル(2.8%)下げて1オンス=3026.94ドルとなりました。

下落の背景

トランプ大統領の関税政策が予想より攻撃的な内容だったことから、世界的な貿易戦争への懸念が高まりました。実は金価格は米時間2日夜にトランプ大統領による関税発表を受けて1オンス=3167.84ドルと過去最高値を記録していましたが、その後一転して下落に転じました。

専門家の見解

ニッキー・シールズ氏(MKS・PAMP 金属戦略責任者)は「米株式市場では時価総額の歴史的消失が起きており、富の破壊は深刻だ」と話しています。さらに「安全資産としてこのところ着実に買われていた金も、この大規模なリスク回避の動きには無傷でいられない」と述べています。

金市場の今年の動向

今年の金相場は関税問題に振り回されながらも、ボラティリティー上昇やマクロ経済・地政学的環境の追い風を受け、年初からは大きく上昇しています。昨年は中央銀行による大量購入や、アジアでの強い需要、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融緩和に支えられ、過去最高値を更新し続けていました。

まとめ

✅ 原油価格はOPECプラスの増産決定とトランプ関税による貿易戦争懸念のダブルパンチで4年ぶり安値まで急落しています

✅ 原油市場は6カ月以上続いた安定レンジから一気に下抜けし、短期間で14%もの大幅下落を記録しました

✅ 金価格も過去最高値から一転して下落し、安全資産とされる金にも売りが波及しています

✅ 専門家は貿易戦争の拡大による世界経済の減速リスクを警戒しており、今後もコモディティ市場の価格変動が続く可能性があります

✅ 当面はトランプ関税の影響とOPECプラスの増産政策がコモディティ市場全体の方向性を左右する重要な要因となりそうです