2025/7

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/7/26

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株、過去最高値を更新―企業決算や米EU貿易合意への期待が支えに

  • 米国株が5日連続で上昇し、S&P500指数は過去最高値を更新
  • 堅調な企業決算と米・EU間の通商合意への期待が背景
  • 来週は米雇用統計、FOMC、主要企業の決算発表が控えており注目される

米国株が好調、S&P500は6400目前に

25日の米国株式市場は、S&P500指数が5日連続の上昇となり、6388.64で終了しました。ダウ平均やナスダックも値上がりしており、特にS&P500は節目の6400ポイントを目前に控えています。

各指数の終値

  • S&P500:6388.64(+0.40%)

  • ダウ平均:44901.92(+0.47%)

  • ナスダック:21108.32(+0.24%)

相場上昇の要因は企業業績と通商合意期待

相場の堅調な上昇は、主に次のような要素が背景にあります。

  • 企業決算が好調
    S&P500の企業決算は約80%以上が予想を上回り、2021年以来最高の水準になっています。市場は好調な業績を評価して買いが継続しました。

  • 通商合意への期待
    米国と欧州連合(EU)が近く貿易協定で合意する可能性が高まっており、市場の楽観的な見方が強まっています。今週末にはEUのフォンデアライエン委員長がトランプ米大統領と会談を予定しており、通商問題の進展が期待されています。

懸念材料としてはミーム株の再熱と割高感

一方で、一部の投資家は現在の株価が割高であることや、SNSなどを中心に急騰する「ミーム株」の熱狂が再来していることを懸念しています。しかし、市場全体としては現状の上昇トレンドに強い勢いがあると見ている投資家が多いようです。

ミーム株とは?

個人投資家がSNS(主にレディット)で盛り上がり、集中的に買われることで短期間に急騰する銘柄のことです。代表的な例に2021年のゲームストップ株の急騰などがあります。

注目される来週のイベント

来週は重要イベントが多く、市場の方向性を左右する可能性があります。

  • 米雇用統計の発表

  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)会合

  • 大手テクノロジー企業の決算発表(アップル、アマゾン、マイクロソフト、メタ)

これらのイベント結果次第では、市場の期待がさらに高まるか、逆に失望感が広がるかが注目されます。

専門家の見解:「上昇はまだ続く可能性」

ネーションワイドのマーク・ハケット氏は、これまでの懸念材料が実現せず、市場が安心感から着実に上昇していると指摘しました。また、米欧の通商政策に逆風がない限り、この相場は続くだろうとの見方も強まっています。

個別株の動き

  • デッカーズ・アウトドア(UGG、HOKA)
    好調な決算発表を受けて株価が11%上昇しました。

  • インテル
    次四半期の赤字見通しを発表したことで8.5%下落しました。

今後の見通し

来週以降、決算や経済指標の内容次第で、株式市場はさらなる動きを見せることが予想されます。特に米国とEUの貿易協定の合意が成立するかが鍵となり、市場参加者の注目を集めそうです。


まとめ

✅ S&P500が過去最高値を更新し6400ポイント目前

✅ 米欧通商協議や好調な企業決算が市場を支援

✅ 来週はFOMCや米雇用統計、大手テクノロジー企業の決算発表に注目

✅ ミーム株熱再燃や株価割高感への懸念も一部で浮上

✅ 米EU間の貿易協定の合意が株式市場の次の焦点となる

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債市場:薄商いの中で長期債利回りが低下、来週のFOMCに注目

この日の米国債市場では、長期債の価格が小幅上昇し、利回りが低下しました。国債の価格と利回りは反対の関係にあるため、価格が上がると利回りは下がります。

各期間の国債利回りの変化

国債の種類 利回り 前日比の変化
30年債 4.93% -0.7bp下落
10年債 4.39% -1.0bp下落
2年債 3.92% +0.5bp上昇

※ベーシスポイント(bp):金利の単位で、1bp = 0.01%

市場の特徴

この日の市場には以下の特徴がありました

  • 薄商い:取引量が少ない状態
  • 明確な材料不足:市場を大きく動かすニュースが少ない
  • 大口取引の影響:取引量が少ないため、大きな取引が価格に与える影響が大きい

今後の注目ポイント

FOMC(連邦公開市場委員会)の動向

  • 7月29-30日に開催予定
  • 金利据え置きが予想されている
  • パウエル議長の発言に市場が注目
  • 年内の利下げに関する手がかりを市場が求めている

貿易交渉の進展

  • 日米関税協議:7月22日に合意
  • 米・EU貿易交渉:今週末にも枠組み合意の可能性
  • 8月1日の関税措置猶予期限を控え、市場の懸念が緩和

来週発表予定の重要指標

来週は以下の重要な経済指標が発表される予定です

  • FOMC会合の結果
  • 第2四半期GDP(国内総生産)
  • 7月雇用統計

まとめ

✅ 米国債市場では長期債利回りが小幅低下し、30年債と10年債の利回りが下がりました

✅ 取引量が少ない中で、明確な材料不足により大口取引の影響を受けやすい状況でした

✅ 来週のFOMCでは金利据え置きが予想される中、パウエル議長の発言に注目が集まっています

✅ 日米貿易協議の合意や米・EU貿易交渉の進展期待により、市場の懸念が緩和されています

✅ 来週は重要な経済指標が複数発表されるため、市場の動向に影響を与える可能性があります

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドルが上昇も、来週は重要イベントに注目―トランプ発言にも市場反応

  • ドル指数は上昇したが、週間では3週ぶりに下落
  • トランプ大統領がドルの強弱に関する発言を行い、市場が振り回される展開
  • 来週のFRBと日銀の政策会合、米雇用統計が市場の焦点に

為替市場の動き

外国為替市場ではブルームバーグのドル指数が上昇し、0.28%高の1198.57となりました。ただし週間ベースでは3週間ぶりの下落となっています。

  • ドル/円は147.66円(前日比+0.65円、0.44%高)

  • ユーロ/ドルは1.1741ドル(前日比ほぼ横ばい)

ドル指数とは?

ドルの主要通貨に対する強さを示す指標です。指数が上昇するとドルが強く、下落するとドルが弱くなっていることを意味します。

トランプ大統領の発言が市場を揺らす

この日はトランプ米大統領の発言に市場の注目が集まりました。

トランプ氏は前日に、パウエルFRB議長の解任を否定したことで、FRBの独立性に関する懸念が一時的に後退しました。また「強いドルを好む」と発言しつつも、製造業にとってはドル安にも利点があるとの見方を示し、市場には相反するメッセージとなりました。

市場はこの発言を受けて、一時的に混乱したものの、最終的にはドル高方向に推移しました。

来週の注目イベント:FRB・日銀会合、米雇用統計

市場参加者が現在最も注目しているのは、来週の以下の重要イベントです。

7月29~30日:米連邦公開市場委員会(FOMC)会合
8月1日
  • 米国の雇用統計の発表
  • 米中間の上乗せ関税を巡る期限到来

これらのイベントにより、政策金利や為替市場が大きく動く可能性があります。

FRB・日銀の金利政策は据え置き予想

現在、市場の大勢はFRB(日米連邦準備制度理事会)と日本銀行ともに政策金利を据え置くと予想しています。ただし、市場は今後の政策変更時期を探るため、両会合後の当局者発言に注目しています。

FRBとは?

米国の中央銀行。政策金利を決定し、米経済や世界経済にも大きな影響を与えます。

日銀、年内利上げの可能性示唆

日本銀行は、日米関税協議が進展したことで、企業行動次第では年内に利上げできる環境が整う可能性があると考えています。


まとめ

✅ ドル指数は短期的に上昇するも週間では下落傾向

✅ トランプ発言で一時市場混乱も、最終的にはドル高に推移

✅ 来週はFRB・日銀会合、米雇用統計など重要イベント多数

✅ FRB・日銀ともに現状は金利据え置き予想、将来的な利上げタイミングに注目

原油の動向

価格下落

  • WTI原油:65.16ドル(1.3%安)
  • ブレント原油:68.44ドル(1.1%安)

下落要因

  • 貿易交渉懸念:トランプ大統領がEU合意を「五分五分」と発言
  • ドル高:ドル建て商品の割高感が増加
  • 需要減少懸念:関税上昇によるエネルギー需要の下押し

今後の見通し

専門家は「今秋にかけて売り優勢」と予想:

  • 在庫積み増し加速
  • 精製マージン低下
  • 地政学リスク後退

金の動向

価格下落

  • 金スポット:3,338.19ドル(30.49ドル安)
  • 金先物:3,392.50ドル(1.1%安)

下落要因

  • FRB懸念後退:トランプ大統領がパウエル議長解任を否定
  • ドル高進行:金の割高感が意識される
  • 投資需要鈍化:金ETFへの資金流入が減速

専門家見解

「金価格は当面の天井を打った可能性」(コメルツ銀行)

まとめ

✅ 原油・金ともにドル高により下落、原油はWTI65.16ドル、金は3,338ドルに

✅ トランプ大統領のEU合意「五分五分」発言が貿易懸念を高め原油を押し下げ

✅ パウエル議長解任懸念の後退でドル買いが進み、金の割高感が意識された

✅ 専門家は原油の弱気継続、金の天井打ちの可能性を指摘している