2025/9

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/9/27

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米株式市場、インフレ指標を受け4日ぶりに反発

  • 9月26日の米株式市場は 4日ぶりに反発
  • 米インフレ指標(PCE)が市場予想通りで、安心感が広がる
  • FRBの年内利下げ継続観測が株価を下支え
  • ただし週間では主要3指数ともに下落

株価指数の動き

  • S&P500:6,643.70(+0.59%)

  • ダウ平均:46,247.29(+0.65%)

  • ナスダック総合:22,484.07(+0.44%)

4日ぶりの上昇となったが、週単位では下落。S&P500とナスダックは3週連続上昇に終止符を打ちました。


インフレ指標(PCE)の結果

  • PCEコア価格指数:前月比 +0.2%、前年比 +2.9%(市場予想通り)

  • PCE総合:前年比 +2.7%

  • 個人消費支出:前月比 +0.6%(予想 +0.5% を上回る)

👉 PCE(個人消費支出価格指数)とは?
米国のインフレ率を測る主要な指標。食品とエネルギーを除いた「コアPCE」が特に注目され、FRBが物価目標を判断する際に重視しています。

市場は「インフレは再加速していない」と受け止め、FRBが年内に 2回の利下げを実施する余地があるとの見方が広がりました。


市場関係者の見方

  • eToro ケンウェル氏:「想定内の結果で投資家は安心」

  • MSウェルス ゼントナー氏:「インフレは反転していないが再加速もない。10月下旬の利下げは継続」

  • ノースライトAM ザッカレリ氏:「消費者の支出継続が企業利益を下支え」

  • リッチモンド連銀 バーキン総裁:「失業とインフレのリスクは限定的」


個別銘柄の動き

  • パッカー(トラックメーカー):+5.2%(大型トラックへの関税強化を受け上昇)

  • イーライリリー:+1.4%

  • エレクトロニック・アーツ(EA):+14.9%(非公開化の報道で急騰)

  • コストコ:-2.9%(決算が弱材料)


今後の注目点

  • 来週発表の 米雇用統計:利下げ継続のカギ

  • 議会の予算協議:政府機関閉鎖の可能性

  • 10月は例年ボラティリティ(変動)が高い月で、注意が必要


まとめ

  • 米株はインフレ指標が予想通りで 安心感から反発

  • PCE統計は「インフレ再加速なし、消費は堅調」

  • FRBの利下げ期待が投資家を支える

  • 個別株ではEAが急騰、コストコは下落

  • 先行きは 雇用統計と政府予算協議が焦点

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債市場、短期債に買い集中 FRB副議長がバランスシート縮小を主張

  • 米国債市場は短期債が買われ、利回りは低下傾向
  • PCE(個人消費支出)価格指数が予想通り上昇、利下げ観測はやや後退
  • FRBのボウマン副議長が「バランスシート最小化」と「MBS売却」を主張
  • 政府機関閉鎖リスクが来週に迫り、市場の新たな懸念材料

国債市場の動き

26日の米国債市場では短期債が買われました。

  • 2年債利回り:3.64%(▲1.6bp)

  • 10年債利回り:4.17%(+0.2bp)

  • 30年債利回り:4.74%(▲0.3bp)

短期債は利下げ期待から買われやすい一方、10年債はインフレ関連の指標を受けてやや上昇しました。


インフレ指標と利下げ観測

米商務省が発表した8月のPCE価格指数は前年比+2.7%。
食料・エネルギーを除くコア指数も予想通りで、インフレの粘り強さを示しました。

これを受け、利下げ観測はやや後退。

  • CMEフェドウオッチによると、10月・12月の利下げ確率は67%(前週79%から低下)。


ボウマンFRB副議長の発言

銀行監督担当のボウマン副議長は講演で、FRBは「バランスシートを最小化すべき」と強調しました。

  • 準備預金残高を低水準に誘導すべき

  • 国債は短期物中心に保有し、MBS(住宅ローン担保証券)は積極売却すべき

  • 旧来の「日々の市場操作で金利を調整する体制」を支持

ボウマン氏はパウエル議長の後任候補の一人とも目されており、その発言は注目度が高いです。


市場の次の焦点

  • 政府閉鎖リスク:予算合意に至らなければ来週から一部閉鎖

  • 雇用統計への影響:閉鎖となれば9月の雇用統計など主要データの公表が遅れる可能性


まとめ

  • 短期債は利下げ期待で買われ、利回り低下

  • PCE指標は予想通りで、利下げ確率はやや後退

  • FRB副議長が「バランスシート縮小・MBS売却」を主張

  • 政府閉鎖リスクが市場の新たな懸念に

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル円は149円台後半で推移、PCE統計と来週の雇用統計に注目

  • ドル指数は反落したが、週単位では続伸の見込み
  • 米8月PCE統計は消費の堅調さを示し、FRB利下げ観測をやや抑制
  • ドル円は一時149円41銭まで円高が進むも、高値圏を維持
  • モルガン・スタンレーMUFG証券は「ドル円下落リスクを市場は過小評価」と指摘し、プットオプション購入を推奨
  • 来週の米雇用統計や米政府機関閉鎖、自民党総裁選などのリスクイベントに注目

ドル指数とPCE統計の影響

ニューヨーク外国為替市場ではドル指数が0.3%下落。ただし週足では8月初旬以来の大幅高を記録しそうです。
米8月の個人消費支出(PCE)統計では、実質消費が予想を上回る0.4%増となり、消費の底堅さが示されました。インフレ指標であるPCE価格指数も前年比2.7%上昇し、FRBの利下げペースを鈍らせる可能性があります。

PCEとは?

PCE(Personal Consumption Expenditures)価格指数は、米国の消費動向や物価の動きを示す指標で、FRBが重視するインフレ指標です。


ドル円と円相場の動き

円は対ドルで一時0.3%高の149円41銭をつけましたが、依然として149円台後半に位置しています。
S&P500の反発や米金利の動きもあって、ドル円はなお高値圏を維持中です。


市場関係者の見方

  • BBH(ブラウン・ブラザーズ・ハリマン)
     「雇用統計までドルは安定推移」と指摘。FRBにとって雇用データは最重要材料と強調。

  • モルガン・スタンレーMUFG証券
     「ドル円のボラティリティはリスクイベントを織り込んでいない」と分析。
     → 145円行使価格のプットオプション購入を推奨。

プットオプションとは?

あらかじめ決められた価格で「売る権利」

ドル円が大きく下落した場合に利益を得られる金融商品です。リスク回避の手段として利用されます。


今後の注目点

  • 来週発表される米雇用統計

  • 米政府機関閉鎖の可能性

  • 自民党総裁選
    これらのイベントを前に、ドル円のボラティリティ上昇が意識されています


まとめ

  • ドル指数は小幅安だが週単位では続伸見込み

  • PCE統計で米消費の強さが確認され、FRB利下げペース鈍化の可能性

  • ドル円は149円台後半を維持、一時円高に振れるも高値圏

  • モルガン・スタンレーMUFGは「ドル円下落リスク過小評価」と警告

  • 来週の米雇用統計やリスクイベントがカギ

原油と金

  • 原油は反発し、週間では6月中旬以来の大幅高
  • 金は6週連続で上昇し、年初来で44%高
  • 地政学リスクやドル安、CTA(商品投資顧問業者)の動きが相場を押し上げ

原油市場

ロシア輸出懸念とアルゴリズム取引が後押し

ニューヨーク原油先物(WTI)は反発しました。背景には以下の要因があります。

  • ウクライナ戦争を巡る圧力でロシアの輸出見通しが不透明化

  • ドル安によりドル建て原油が割安に

  • アルゴリズム取引の買いが価格を押し上げ

また、CTA(商品投資顧問業者)が8月以来初めてネットロングに転換。市場で強気姿勢が強まっています。

👉 終値:WTI 11月限は 65.72ドル(+1.1%)、ブレント原油11月限は 70.13ドル(+1%)


金市場

安全資産としての需要が拡大

金相場は上昇し、6週連続高となりました。

主な要因は

  • 地政学リスクの高まり(ウクライナ情勢など)

  • ETF(上場投資信託)への資金流入

  • 米利下げ再開観測や中央銀行による金購入

👉 スポット価格は 1オンス=3782.70ドル(+0.9%)、金先物12月限は 3809.00ドル(+1%)
👉 年初来で約44%上昇し、連日で最高値を更新中


補足:用語解説

  • CTA(商品投資顧問業者)とは?
    機関投資家やファンドに投資助言を行い、相場の変動を利用して短期的に売買するプレイヤー。動きが相場のボラティリティを高める傾向があります。

  • 金ETFとは?
    金の価格に連動する投資信託。投資家がETFを買うと、裏付け資産として金が保有されるため、需給を通じて金価格に影響します。


まとめ

  • 原油:ロシアの輸出懸念とCTAの買いで上昇。WTIは65.72ドルまで反発。

  • 金:安全資産需要が続き、6週連続高。年初来で44%上昇と強い基調。

  • 共通点:地政学リスクとドル安が資源・貴金属市場を押し上げる要因に。