2025/10

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/10/14

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米国株が大幅反発、トランプ氏の対中姿勢軟化で安心感広がる

  • トランプ米大統領が中国への強硬姿勢を緩めたことで、貿易戦争懸念が後退
  • ダウ平均は約588ドル高、ナスダックは2%超上昇
  • ブロードコムとOpenAIのAI半導体共同開発が好感され、半導体株が急伸
  • 中東情勢の緊張緩和もリスクオンを後押し
  • 今後は決算シーズンの内容次第で相場の勢いが試される

トランプ氏の対中発言が市場を安堵させる

トランプ米大統領が週末、「中国を傷つけたくない」とSNSに投稿し、対中関係の悪化懸念を和らげました。
これを受けて13日の米株式市場では投資家心理が改善し、主要3指数がそろって大幅反発しました。

  • ダウ平均:46,067.58(+587.98、+1.29%)

  • S&P500:6,654.72(+1.56%)

  • ナスダック総合:22,694.61(+2.21%)

トランプ政権、中国との対話継続へ

ベセント財務長官によると、トランプ大統領は10月下旬に韓国で習近平国家主席と会談する計画を維持。
米中の通商協議が再開されるとの期待が高まりました。


半導体株がAI期待で急伸

ブロードコムとOpenAIが提携

ブロードコムは約10%急騰。OpenAIとAI向けカスタム半導体とネットワーク機器の共同開発で複数年契約を締結しました。
AIブームの追い風を受け、他の半導体株にも資金が流入。

  • エヌビディア:+2.8%

  • マイクロン・テクノロジー:+6%超

  • フィラデルフィア半導体指数(SOX):+約5%

ストラテジストのサム・ストーバル氏は「AIが引き続き相場の主役。押し目買いが入るのは当然」とコメントしています。


投資家心理を支えたその他の要因

中東情勢の緊張緩和

ガザ地区での停戦合意により、地政学リスクが後退。
トランプ大統領は「ガザの新たな始まり」として恒久和平への協力を呼びかけました。

決算シーズン入り目前

14日から米大手銀行が決算発表を開始予定。
堅調なトレーディングやM&A回復により、銀行株も上昇しています。


市場の見方と今後のリスク

専門家の間では、短期的には上昇基調が続くとの見方が多い一方で、
今後の展開には「米中摩擦の再燃」や「決算の失望」が懸念されています。

  • モルガン・スタンレーのウィルソン氏は、
    「11月1日までに貿易摩擦が解消されなければ最大11%下落リスク」と警戒。

  • RBCキャピタルのカルヴァシナ氏も「業績鈍化が見られれば上昇は一服」と分析。


まとめ

  • トランプ氏の対中軟化発言でリスクオンムードが復活

  • AI・半導体関連株が市場をけん引

  • 中東の停戦合意も安心材料

  • 14日からの決算シーズンで上昇持続のカギを握る

  • ただし、米中協議の行方次第で再び波乱も

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米債券市場は祝日で休場

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル上昇、円は152円台に下落 米中関係の緊張緩和でドル買い戻し

  • ドルが主要通貨に対して上昇、円は一時152円45銭まで下落
  • トランプ大統領が中国への強硬姿勢をやや和らげたことでドル買い戻し
  • 米経済は堅調との見方が強まり、利下げ観測が意識される展開

ドルが上昇、円は152円台に下落

外国為替市場では、ドルがユーロや円に対して上昇しました。
前週末に下落した反動に加え、トランプ米大統領が中国に対する強硬発言をややトーンダウンさせたことで、リスク回避のドル売りが一服した形です。

  • ドル/円は一時0.8%高の152円45銭まで上昇

  • ユーロ/ドルは1.1568ドルまで下落(-0.44%)

  • ブルームバーグ・ドル指数は1215.64と前日比0.18%上昇

この日は日米ともに祝日で市場参加者が少なく、商いは全体的に薄い状況でした。


トランプ氏、中国への姿勢を軟化

トランプ大統領は10日に中国からの輸入品に100%の追加関税を課すと表明していましたが、
その後SNSで「中国のことは心配いらない。すべてうまくいく」と発言。
米中関係の緊張がやや和らぎ、ドル買い戻しの動きが強まりました。

ベッセント米財務長官も、韓国でのAPEC首脳会議で習近平国家主席との会談は予定通り行われると述べています。


FRBと金利見通し

フィラデルフィア連銀のポールソン総裁は、
年内に0.25ポイントの利下げを2回行うのが望ましいとの見解を示しました。
一方で、貿易摩擦の影響が強まる場合、連邦公開市場委員会(FOMC)が慎重姿勢を取る可能性も指摘されています。

※FOMCとは?
米連邦準備制度理事会(FRB)が開く金融政策決定会合。政策金利の引き上げや利下げを決定します。


米経済の見通しは上方修正

全米企業エコノミスト協会(NABE)の調査によると、
エコノミストらは2025年と2026年の米経済成長率見通しを上方修正しました。
ただし、雇用の伸びは引き続き鈍化が見込まれています。


ビットコインは小幅高

仮想通貨市場では、ビットコインが0.23%高の11万5,322ドルと小幅上昇しました。
為替市場の落ち着きとともに、リスク資産にも買いが戻っています。


【まとめ】

  • ドルは米中関係の緊張緩和を背景に買い戻し

  • 円は152円台まで下落、ヘッジファンドによる円売りも再開

  • FRBは年内利下げ観測が浮上も、貿易動向が焦点

  • 米経済は堅調との見方でドルの底堅さが続く見通し

原油価格が3日ぶり反発、貿易摩擦緩和への期待が支え

  • 米中関係の緊張緩和を背景に原油が反発、一方で金は過去最高値を更新

原油市場の動き:3日ぶりに反発

ニューヨーク原油先物(WTI)は3営業日ぶりに反発しました。ただし、依然として1バレル=60ドルを下回る水準(59.49ドル)にとどまっています。

背景には、トランプ政権が中国との取引にオープンな姿勢を示したことがあり、貿易摩擦の激化懸念がやや和らいだ形です。

  • WTI先物11月限:前日比+59セント(+1%)の59.49ドル

  • 北海ブレント12月限:前日比+0.9%の63.32ドル

背景:関税発表での急落から反発へ

10日にはWTIが4.2%下落(5月以来の大幅安)となりました。これは、米国が11月1日から中国製品に100%の追加関税を課すと発表したことが要因です。

しかしその後、「米中取引に前向き」との発言が市場を安心させ、買い戻しが入りました。

専門家の見方

  • ストーンX社 ヒラル氏:「関税報道が原油市場の重し。ただ、こうした摩擦は短期的には需要減でも、長期的には景気回復を促す契機になることもある」

  • BOKファイナンシャル社 キスラー氏:「合意まで不安定な状況が続く一方、60ドル以下では米国内のリグ(掘削装置)稼働が減少し、生産量も減る可能性がある」


金相場:過去最高値を更新

一方で、安全資産である金の価格は過去最高値を更新しました。
スポット価格は一時1オンス=4115ドルを超え、取引終了時も4097.95ドル(+2%)と高値圏を維持しています。

金高騰の背景

金はここ8週連続で上昇しています。主な支えは以下の通りです

  • 各国中央銀行による金の買い増し

  • 金ETF(上場投資信託)の保有増加

  • 米国の利下げ(ドル安要因)

  • 米中摩擦の再燃

  • FRBの独立性懸念

  • 米政府機関閉鎖リスク

これらが、リスク回避の動きを強め、安全資産である金への資金流入を促しています。

  • COMEX金先物12月限:+132.60ドル(+3.3%)の1オンス=4133ドル


用語補足

WTI原油(ウェスト・テキサス・インターミディエート)とは?
米国産の代表的な原油。世界の原油価格の指標として使われます。

ブレント原油とは?
北海(イギリス・ノルウェー沖)で採れる原油。欧州の指標価格です。

金のスポット価格とは?
現時点での取引価格のこと。先物価格と違い、「今すぐ買う場合の値段」です。


まとめ

  • 原油は3日ぶり反発も依然60ドル未満

  • 米中関係の緩和期待が支え

  • 関税摩擦は短期的には重し、長期的には景気回復要因の可能性

  • 金は過去最高値更新、安全資産への逃避続く