2025/10

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/10/25

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米株、S&P500が最高値更新 インフレ鈍化と利下げ期待で上昇続く

  • 米CPI(消費者物価指数)が予想を下回り、インフレ鈍化が確認された
  • FRBによる追加利下げ観測が強まり、株価は過去最高を更新
  • 好調な企業決算も追い風に、主要3指数そろって上昇
  • 来週はFOMCとGAFAMの決算が焦点

インフレ鈍化が株式市場を押し上げ

24日の米株式市場は続伸し、S&P500種株価指数が史上最高値を更新しました。
9月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想をわずかに下回り、インフレが落ち着きを見せたことが投資家心理を支えました。

指数 終値 前日比 変化率
S&P500 6,791.69 +53.25 +0.79%
ダウ平均 47,207.12 +472.51 +1.01%
ナスダック 23,204.87 +263.07 +1.15%

CPIコア指数(変動の大きい食品・エネルギーを除く)は3カ月ぶりに低い伸びとなり、
物価が落ち着きつつある」との印象を市場に与えました。


FOMCの追加利下げがほぼ確実に

トレーダーの間では、来週のFOMC(連邦公開市場委員会)での0.25ポイント利下げがほぼ確実視されています。
ゴールドマン・サックスのロズナー氏は「今回のCPIにFRBを動揺させる要素はほとんどない」と述べ、
モルガン・スタンレーのゼントナー氏も「FRBはリスク管理の観点から、緩やかな利下げを継続する可能性が高い」とコメントしました。

💡FOMCとは?
米連邦準備制度(FRB)が金利政策を決める会合のこと。年8回開催され、市場が最も注目するイベントです。


市場の強気ムード続く 「年末まで上昇トレンド」

ノースライト・アセット・マネジメントのザッカレリ氏は、
「インフレは“吠えなかった犬”のようだ」と表現し、
市場が予想したような物価高騰も景気悪化も起きていないと指摘しました。

さらに、「FRBが利下げに動き、企業利益も堅調。年末まで上昇トレンドに逆らうべきではない」と強気な見方を示しています。


企業決算:P&G・フォード・アルファベットが好調

  • P&G(プロクター&ギャンブル):7-9月期の売上が予想を上回り、ひげそり・制汗剤などの需要が堅調。

  • フォード:第3四半期の利益が市場予想を上回り、株価は12.2%高

  • アルファベット(Google親会社):AI半導体を手がけるAnthropic社との契約拡大が好感され、株価は2.7%上昇

LSEGのデータによると、S&P500構成企業のうち143社が決算を発表し、
87%が利益予想を上回るという好調なシーズンとなっています。


来週の焦点:FOMCとGAFAM決算

来週はFOMCに加え、メタ、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、アップルといった超大型ハイテク企業の決算発表が予定されています。

金融緩和期待と好決算が重なれば、年末ラリー(株価上昇)がさらに加速する可能性があります。


まとめ

  • CPIが予想を下回り、インフレ鈍化と利下げ期待が株式市場を押し上げた

  • S&P500、ナスダック、ダウ平均はいずれも史上最高値を更新

  • FRBは来週のFOMCで利下げ実施の見通し

  • 決算シーズンは好調、企業利益の強さが株価を支える

  • 年末まで強気ムードが続く可能性が高い

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債利回りは小幅な動き インフレ鈍化で利下げ観測強まる

  • 米国債相場は上昇(=利回りはおおむね低下)
  • CPI(消費者物価指数)は予想をわずかに下回り、インフレ鈍化を示唆
  • FRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測が強まり、金利市場に影響
  • ただし、景気の底堅さも確認され、長期債の上昇は限定的

米国債市場の動き

24日の米国債市場は総じて上昇しました。
短期金利がやや低下した一方で、長期金利は小幅に上昇しました。

国債種類 利回り 前日比(bp) 変化率
米30年債 4.59% +1.3 +0.29%
米10年債 4.00% ±0.0 0.00%
米2年債 3.48% −0.9 −0.25%

(※1bp=0.01%)

CPI発表直後には利回りが大きく下がりましたが、その後発表された企業活動指数が堅調だったため、上げ幅を縮小しました。


CPI鈍化で利下げ期待強まる

9月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比3.0%上昇と、エコノミスト予想(3.1%上昇)をわずかに下回りました。
これは、インフレがやや落ち着き始めたサインと受け止められ、FRBが利下げに動く可能性を高めています。

💡CPIとは?
消費者が購入するモノやサービスの価格変動を示す指標で、物価上昇(インフレ)を測るために使われます。


市場の見方:年内に2回の追加利下げも

金利先物市場(LSEG調べ)では

  • 来週のFOMC(連邦公開市場委員会)で25bp(0.25%)の利下げがほぼ確実視されています。

  • 年内にさらに2回の利下げが行われるとの見方が大勢です。

  • さらに2026年までに、合計3回の追加利下げが見込まれています。

💡bp(ベーシスポイント)とは?
金利の変化を細かく表す単位で、1bp=0.01%を意味します。


利回り格差(イールドカーブ)は拡大

CPI発表後、短期債の利回りが低下した一方で長期債はほぼ横ばいとなり、
2年債と10年債の利回り格差が52.2bpまで拡大しました。
これは、景気減速懸念がやや和らぎつつあることを示しています。


まとめ

  • CPIが予想を下回り、インフレ鈍化が意識された

  • FRBの利下げ観測が一段と強まる

  • 長期債の上昇は限定的で、景気の底堅さも確認された

  • 利回り格差が拡大し、金利市場は「緩やかな緩和モード」へ

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドル小幅高、円は6日続落 — 米CPI低下で利下げ期待も円売り強まる

  • 米CPIが予想を下回り、来週のFOMCでの利下げ期待が強まる
  • ドルは一時下落も、その後持ち直し ドル円は152.85円まで上昇(6営業日続落)
  • 日銀の政策維持見通しが円安を後押し
  • エコノミストからは「ドル円のオーバーシュート(行き過ぎ)警戒」の声も

米CPIが予想下回り、利下げ観測が再燃

24日に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は、前年比+3.0%と市場予想(+3.1%)を下回りました。
この結果を受け、市場では連邦準備理事会(FRB)が来週のFOMCで追加利下げ
を行うとの見方が強まりました。

ただ、為替市場ではすでに利下げを100%織り込み済みだったことから、CPI発表後のドル売りは限定的でした。

「FOMCは25bp(0.25%)の利下げを実施するだろう」とBofAは予想しています。


ドル円は152円台後半、6営業日連続の円安

ドル円は一時152.85円まで上昇し、週間ベースで1.5%高
円は6日続落し、約2週間ぶりの安値圏に沈みました。

背景には、

  • 日米金利差が依然として大きいこと

  • 日銀が政策を据え置くとの見方が強いこと
    が挙げられます。

日本のコアCPI(生鮮食品を除く)は4カ月ぶりに上昇率が拡大しましたが、
エコノミストの多くは「日銀が早期に利上げへ動く可能性は低い」と見ています。


市場の焦点:オーバーシュートの行方

ソシエテ・ジェネラルのキット・ジャックス氏は、
「ドル円と日米利回り差の関係は再び崩れ、オーバーシュート(行き過ぎ)状態に入った」と指摘しました。

「ピークを確認すれば、140円を割り込む可能性もある」と過去の事例から警告しています。

「オーバーシュート」とは?
→ 相場が実力以上に動きすぎることを指します。過熱感が出た後、反動で大きく戻すケースが多いのが特徴です。


欧州・他通貨の動き

  • ユーロ/ドル: 1.1626ドル(+0.07%)
     → ユーロ圏PMI速報値が1年半ぶりの高水準

  • ポンド/ドル: 1.33ドル(-0.15%)
     → 英小売売上高が予想を上回り、下支え

  • カナダドル: 米ドル=1.40カナダドル(小幅安)


まとめ

  • 米CPIが予想を下回り、FOMC利下げ観測が強まる

  • ドル円は152円台後半、6日続落で円安進行

  • 日銀は政策維持見通し、円安要因継続

  • 専門家は「オーバーシュート反転の可能性」を指摘

原油と金:制裁・インフレ・地政学が交錯する1週間

  • 米国の対ロシア制裁で一時的に原油価格が急上昇
  • しかし週末には利益確定売りでWTIは反落
  • 金は10週ぶりに下落、過熱感と利益確定が重なる
  • 米中会談への期待で安全資産需要が一服の可能性

原油:ロシア制裁で一時高値も、終盤は反落

ニューヨーク原油(WTI)先物は反落しました。
米国がロシアの主要石油会社「ロスネフチ」と「ルクオイル」を制裁対象に追加したことで、供給懸念から一時2週間ぶりの高値を付けましたが、午後には売りが優勢となりました。

原油相場の動き

  • WTI12月限:前日比0.5%安の 1バレル=61.50ドル

  • ブレント12月限:0.1%安の 65.94ドル

  • 週間では約7%上昇

背景と影響

  • 米国の制裁により、ロシア産原油のインド向け輸出が急減すると見込まれています。

  • 中国の国有企業も一部購入を取りやめ、ロシア産原油の流通に混乱が生じています。

  • 投機筋のトレンド追随型ファンドが買いを積み増し、一時的に価格を押し上げました。

💬 TDセキュリティーズのガリ氏:「下振れショックがない限り、数日間はアルゴリズム買いが続くだろう」


金:高値警戒で反落、個人投資家の取引活発

ニューヨーク金相場は反落
8月中旬から続いた急騰相場は、今月20日に過去最高値(1オンス=4,381ドル)を記録した後、利益確定売りでブレーキがかかりました。

金相場の動き

  • スポット価格:0.4%安の 1オンス=4,108.19ドル

  • 金先物12月限:0.2%安の 4,137.80ドル

  • 週間では10週ぶりの下落

背景と見通し

  • 米CPI(消費者物価指数)が予想を下回り、追加金融緩和観測が浮上。

  • 一方で、ETF(上場投資信託)による大量売却が下げを加速。

  • 米中首脳会談への期待で地政学リスクが一時緩和する可能性もあります。

💬 サクソ・キャピタルのチャナナ氏:「調整は安定しつつあるが、個人投資家が多く参加しており、ボラティリティ(価格変動)は高止まりしそう」

用語補足

  • ディベースメント取引とは
    通貨の価値下落を見越して、金などの実物資産に資金を移す取引のこと。


まとめ

  • 米国の対ロシア制裁強化でWTIは一時急騰したが、最終的には反落。

  • 原油価格は週単位で7%上昇と底堅さを維持。

  • 金は過熱感と利益確定で下落、ETF売却が影響。

  • 米中会談の結果次第で、安全資産需要が再び変動する可能性あり。