みなさんこんにちは!
ふぁんだめんたるFXを運営しているタッタと申します!今回はいつもブログに掲載している【FedWatch】の見方、使い方について解説していきます!
【FedWatch】とは簡単に説明すると、アメリカの金融政策を予測できるツールになっています。なんだか難しい感じがしますが、FXや株式投資をしているなら、必ず見ておかなければいけません。なぜ重要なのかも合わせて解説しますので最後まで見ていってくださいね!
Fed Watchとは?市場の利上げ・利下げ予想を読み解くツールを徹底解説
FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策、特に政策金利の動向は、世界経済や金融市場に大きな影響を与えます。「次のFOMCで利上げはあるのか?」「利下げはいつから?」といった市場参加者の関心は常に高く、その予想を把握するために注目されるのが「CME FedWatch Tool(フェドウォッチツール)」です。
この記事では、Fed Watch Toolとは何か、そしてその見方について、初心者にも分かりやすく解説します。
Fed Watch Toolとは何か?
Fed Watch Toolは、特定の金融商品の価格から、市場が将来のFF金利(フェデラルファンド金利、米国の政策金利)の目標レンジをどのように予想しているかを確率で示したものです。
CMEグループが提供する無料ツール
Fed Watch Toolは、世界最大級のデリバティブ取引所であるCMEグループ(Chicago Mercantile Exchange Group)が提供している無料のオンラインツールです。CMEのウェブサイト上で誰でもアクセスし、最新の市場予想を確認できます。
FF金利先物市場の価格から算出
このツールの確率は、CMEで取引されている「30-Day Fed Fund Futures(FF金利先物)」の価格に基づいて計算されています。FF金利先物は、将来のある時点でのFF金利の実効レートの平均値を予測して取引される金融商品です。市場参加者(投資家、トレーダーなど)が将来の金利動向をどのように見ているかが、この先物価格に反映されます。Fed Watch Toolは、その価格データから逆算して、次回のFOMC(連邦公開市場委員会)やそれ以降の会合で、どの金利水準が決定される可能性が高いかを確率で示しています。
市場の利上げ・利下げ予想を可視化
Fed Watch Toolの最大の役割は、複雑な金融市場の動向から読み取れる「市場のコンセンサス(共通認識)」を、誰にでも分かりやすい「確率」という形で可視化することです。これにより、専門家でなくても、市場がFRBの次の動きをどのように予想しているかを直感的に理解できます。
FedWatchツールの使い方
まず、CMEグループのウェブサイトにアクセスします。

私はいつも PROBABILITIESを見ています!これが一番見やすいと思います。

2つ表があると思います。上の表が細かい詳細で、下の表が最近追加された表です。よりシンプルになり見やすくなりました。私はシンプルな方をメインで見ています。
細かい詳細(Probabilities)とシンプルな方(Aggregated)がカテゴリー別になりました!


なので、私はいつもシンプルな方(Aggregated)を見ています!
FedWatchツールの見方
1.FedWatchツールの画面構成
FedWatchツールの画面には以下の情報が表示されます
- ①次回FOMCの日程
- ②政策金利(525-500なら5.25%から5.50%)
- ③金利変更の確率(利上げ、利下げ、据え置き)

2.金利変更の確率の見方
確率はパーセンテージで表示されます。例えば、次のように表示されることがあります
- 金利据え置き:70%
- 0.25%の利上げ:20%
- 0.50%の利上げ:10%
この場合、70%の確率で金利が据え置かれると市場は予測していることになります。
実際のFedWatchツールを見て見ましょう。

執筆時点でアメリカの政策金利は525-550(5.25%)です。レートは左側を見ていれば大丈夫です。
赤い枠をみてみましょう。2024年9月18日のFOMCは
- ①500-525(5%なので0.25%利下げ)の確率が46.6%
- ②525-550(5.25%なので金利据え置き)の確率が46.2%
ということになり現時点では、利下げと据え置きが拮抗しているなと判断できます。
FedWatchを使った投資判断
FedWatchの使い方、見方はだいたい分かってもらえたと思います。では実際にどのようにして投資やFXに使うのかを解説します。
あくまで個人の使用方法ですので参考程度にしてください!

まず、550-575(5.5%)を見てください。確率が1%前後です。これをみてもわかるように、大口は利上げをすると思っていないということになります。日々ファンダメンタルを追いかけている方ならわかると思いますが、ここから利上げ(2024/5/24執筆時点)はないだろうと思っているはずです。
雇用統計、CPIなど現在注目されている経済指標が発表になった時、必ずFedWatchを見てください。
たとえば、雇用統計が強い結果になり世間が利上げムードになったとして、FedWatch見て、利上げの確率がほとんど上がっていなければ利上げの信憑性はないと判断できます。(このパターンはよくあります)
なので、ドル高にポジションを持つのも長くは持てない(利上げ=ドル高なので)などの判断ができます。
ファンダメンタルを日々勉強すると、いろんな情報を目にすることになると思います。その結果、何を信じていいのかわからなくなる時もあると思います。そんな時FedWatch見て冷静に相場を分析するのもいいと思います。
期間による確率の変化を追う
Fed Watch Toolでは、次回だけでなく、数回先までのFOMC会合に対する確率も確認できます。時間軸を追って確率の変化を見ることで、市場が将来の金融政策の道筋(利上げペース、利下げ転換時期など)をどのように織り込んでいるか、その変化を把握することができます。経済指標の発表やFRB高官の発言などがあると、この確率は日々変動します。
見る上での注意点
Fed Watch Toolは非常に便利なツールですが、利用する上での注意点も理解しておく必要があります。
- あくまで市場予想: この確率は、FRBが公式に発表しているものではなく、FF金利先物市場の価格から算出された「市場参加者の予想」です。実際の政策決定が予想と異なることもあります。
- 市場センチメントの反映: 市場の価格は、経済指標だけでなく、投資家の心理(センチメント)や需給関係によっても変動します。そのため、確率が必ずしも合理的な予測だけを反映しているとは限りません。
- データは常に変動: 確率は市場の取引に基づいて日々、時には刻々と変化します。昨日と今日で予想が大きく変わることもあります。
なぜFed Watch Toolが注目されるのか?
では、なぜ多くの市場参加者がこのFed Watch Toolに注目するのでしょうか。
金融政策の先行指標として
FF金利先物市場は、金融政策の変更を敏感に織り込みます。そのため、Fed Watch Toolで示される確率は、実際のFOMCでの決定に先立って、市場がどのような方向性を予想しているかを示す「先行指標」として広く認識されています。
市場センチメントの把握に
Fed Watch Toolを見ることで、金融市場全体の「温度感」や「期待」を把握することができます。利上げ期待が高まればリスクオフ(慎重姿勢)、利下げ期待が高まればリスクオン(積極姿勢)といった、市場全体のセンチメントを読む一助となります。
投資判断への活用
投資家やトレーダーは、Fed Watch Toolで示される市場予想を参考に、自身の投資戦略を立てたり、ポートフォリオを調整したりします。例えば、利上げ確率が高まれば、債券価格の下落やドル高を予想したポジションを取る、といった判断材料の一つになります。
まとめ
CME FedWatchツールは、FRBの金利政策を予測するための強力なツールです。使い方を理解し、正確に情報を読み取ることで、より的確な投資判断を下すことができます。
毎日チェックすることで、感覚もできてきます。(この材料なら動いてもこのくらいかな?とか)
「小さなことを重ねることがとんでもないところへ行く唯一つの道」です!地味な作業にこそ意味があると思っています。
私のブログでは、毎日ファンダメンタルをまとめて要約してます(FedWatchも毎日更新)のでチェックしてみてください。
以上になります!ありがとうございました!