2025/12

経済ニュースまとめ 今朝のニュース 2025/12/13

経済ニュース速報まとめ わかりやすい市場分析とは?

 

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日銀、金利「0.75%超」へ意欲、1%はゴールではなく「通過点」の可能性

  • 来週0.75%に利上げしても、まだ「金融緩和(景気刺激)」の状態だと日銀は判断
  • 景気に中立な金利は1%〜2.5%と見ており、1%は上限ではなく「入口(下限)」の認識
  • 市場は、今回の利上げサイクルの最終地点(ターミナルレート)を1.25%と予想

「0.75%」ではまだ低い?

日銀内部では、来週予想される0.75%への利上げを行っても、まだ金利は低すぎて「景気を温めている状態」だと考えられています。 なぜなら、日銀が目指す「中立金利(景気を熱くも冷たくもしない金利)」の水準にはまだ届かないからです。

「1%」はゴールではなくスタートライン

重要なのは、日銀関係者の一部が1%という数字は、中立金利の『下限(一番下)』に過ぎないと考えている点です。 つまり、「金利を1%まで上げたら終わり(上限)」ではなく、「1%を超えて初めて正常な金利水準に入っていく」という認識であり、さらなる利上げ(1%超え)が視野に入っていることを示唆しています。

  • 現在: 0.5%
  • 来週予想: 0.75%(まだ低い)
  • 中立金利の目安: 1.0% 〜 2.5%(ここを目指したい)

慎重に点検しながら進む

とはいえ、中立金利の正確な正解(1%なのか2.5%なのか)は誰にも分かりません。植田総裁も「推計には幅がある」と認めています。 そのため、一気に上げるのではなく、銀行の貸し出しが増えているかなど、経済への影響を慎重にチェックしながら、少しずつ金利を探っていく方針です。

経済用語の解説

中立金利(ちゅうりつきんり)【重要】

これまでの記事でも出てきましたが、今回の核心です。 「景気を良くしようとアクセルを踏むわけでもなく、悪くしようとブレーキを踏むわけでもない、ちょうどいい速度(金利)」のこと。 日銀は現在、**「今はまだアクセルを踏みすぎている(金利が低すぎる)ので、アクセルを緩めてこの中立な状態に戻したい」**と考えています。

ターミナルレート(最終到達点)

「今回の一連の利上げで、最終的に何%まで上げるつもりか」というゴールのこと。 エコノミストの予想中央値は**1.25%**となっており、来週上げた後も、あと2回くらい(0.25%×2回)の利上げがあるだろうと予測されています。


まとめ: 米国が金利を下げていく中で、日本は「1%の壁」を超えて金利を上げていく準備を進めていることが分かります。これは円高要因になりやすい状況です。

米国株、3指数そろって反落、「AI不安」連鎖でハイテク株が急落

  • 3大指数が全て下落。前日の最高値更新から一転、利益を確定する売りが広がった
  • 「AIの儲け」に対する疑念:オラクルに続き、ブロードコムも期待外れとなりハイテク株が崩れた
  • FRB高官がタカ派発言:「インフレはまだ高い」との声が相次ぎ、長期金利が上昇

 AIブームに冷や水:新たな「悪材料」が発覚

前日のオラクルの決算失望に続き、投資家心理を冷やすニュースが相次ぎました。

  • ブロードコム(AVGO): 半導体大手。売上高の見通しが市場予想に届かず、株価は11%暴落
  • オラクル(ORCL): さらに追い打ちとして、「OpenAI向けのデータセンター完成が、2027年から2028年に遅れる」と報じられました。株価は4.5%続落

これらを受けて、「AIインフラへの投資は本当に順調なのか?」「収益化はまだ先ではないか?」という不安が強まり、電力インフラなどの関連銘柄も巻き込んで売られました。

指数 動き 解説
S&P500 -1.07% 最高値から反落。広範囲に利益確定売り
ダウ平均 -0.51% 小幅安。比較的底堅いがマイナス
ナスダック -1.69% 大幅安。AI・ハイテク株中心に売られた

FRB高官から厳しい声(タカ派発言)

FOMC(金融政策決定会合)が終わり、関係者が発言できない期間(ブラックアウト期間)が明けました。早速、FRB高官からインフレを警戒する発言が出ています。

  • クリーブランド連銀・ハマック総裁: 「金利をもう少し景気抑制的(厳しめ)にしたい」
  • カンザスシティー連銀・シュミッド総裁: 「インフレはまだ高すぎる(だから利下げに反対した)」

これを受けて、「簡単には金利は下がらないかもしれない」との警戒から、長期国債の利回りが上昇しました。金利上昇は、株(特にハイテク株)にとって逆風となります。

今後の投資戦略:「分散」がキーワード

ゴールドマン・サックスなどは、長期的には強気(2026年も株高予想)ですが、目先は「AI一点張り」のリスクを指摘しています。

  • 分散投資の推奨: AIハイテク株だけでなく、日本、中国、新興国など、他の地域やテーマにも投資を広げるべきとの声が上がっています。
  • 次の注目: 投資家の関心は、16日に発表される雇用統計に向かっています。

経済用語の解説

利益確定売り

株価が上がったタイミングで株を売り、儲け(利益)を現金化して確定させること。 前日に最高値を更新していたため、「今のうちに利益を確保しておこう」という売りが出やすいタイミングでした。

ブラックアウト期間

FOMC(金融政策を決める会合)の前後1週間ほど、FRBのメンバーが金融政策に関する発言を禁止される期間のこと。 市場に余計な憶測を与えないためのルールですが、この期間が終わると一気に情報が出てくるため、市場が動きやすくなります。

利益見通し(ガイダンス)

企業が決算発表の際に示す、「これからこれくらい儲かりそうです」という予測。 ブロードコムの場合、過去の成績は良くても、この「未来の予測」が投資家の期待より低かったため、失望売りにつながりました。

為替市場:ドルは小幅反発も、週間では3週連続の下落、来週の重要指標待ち

  • ドルの動き:金曜日はわずかに上昇したが、週間ベースでは3週連続の下落。8月以来の弱い相場が続く
  • 円相場:日銀の利上げ観測は強いものの、週末の調整で一時1ドル=155円台後半〜156円へ小幅に下落(円安)
  • 英ポンド:英国のGDPがマイナス成長となり、来週の利下げ観測から売られた

1なぜドルは「長期的には弱く、当日は上がった」のか?

① 週末の「ポジション調整」

金曜日は、投資家が週末を前に手持ちの取引を整理(利益確定や買い戻し)する動きが出やすい日です。 今週はずっと「ドル売り」が続いていたため、週末を前に「売りすぎたドルを少し買い戻す」動きが入り、小幅に反発しました。記事ではこれを「金曜日の取引特有の疲れ」と表現しています。

② 週間の流れは「ドル安」

しかし、大きな流れは変わりません。

  • FOMCの影響: 米国が利下げを決めたこと。
  • 季節性: 12月は例年、ドルが売られやすい傾向があること。
  • センチメント: オプション市場では「ドルが下がる」ほうに賭ける取引(プットオーバー)が増えており、弱気が支配的です。

円相場:155円台後半

円は3日ぶりに少し売られました(円安)

しかし、背景には「来週の日銀会合で利上げ(0.75%へ)がある」という強い予想があります。

さらに、日銀は「1%を超えて金利を上げていく」ことも視野に入れていると報じられており、基本的には円が買われやすい(円高になりやすい)地合いが続いています。

英国経済の減速(ポンド安)

英国(ポンド)にネガティブなニュースが出ました。

  • GDP減少: 8-10月の国内総生産がマイナス0.1%となり、予想(横ばい)を下回りました。
  • 利下げ観測: 景気が悪いため、イングランド銀行(英中銀)も来週18日に利下げするだろうと見られています。 これにより、ポンドはドルに対して売られました。

経済用語の解説

センチメント

市場参加者の「心理状態」や「雰囲気」のこと。 「ドルに対するセンチメントは弱い」とは、多くの投資家が「ドルはこれから下がるだろう」弱気に考えている状態を指します。

ポジション調整

投資家が、保有している通貨や株の量を調整すること。 特に週末や大きなイベント(来週の雇用統計など)の前には、リスクを減らすために、これまでと逆の売買(買っていた人は売り、売っていた人は買い戻し)を行うことが多く、これが相場を一時的に逆に動かすことがあります。

乖離(かいり)

本来あるべき姿や、他との比較から「かけ離れている」こと。 「政策の乖離」とは、米国が「利下げ」に向かう一方で、日本などは「利上げ」に向かうという、方向性の違い(ギャップ)が広がっていることを指します。これがドル売りの原因になっています。

 

 

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