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6月米消費者物価指数:関税影響で複雑な展開、金融政策の判断材料に
- コアCPIは5カ月連続で市場予想を下回り、インフレ圧力は限定的
- 関税の影響で玩具や家電価格が数年ぶりの高い伸びを記録
- FRBは関税の影響が一時的か持続的かで意見が分かれている
- 7月のFOMC会合では政策金利据え置きが有力
コアCPIとは?
コアCPIとは、変動の激しい食品とエネルギーを除いた消費者物価指数のことです。インフレの基調を把握するために重要な指標として利用されています。
FOMCとは?
FOMC(連邦公開市場委員会)とは、米国の金融政策を決定する会合のことです。政策金利の変更などを決定します。
6月CPIの結果
主要指標
- コアCPI:前月比0.2%上昇(予想0.3%を下回る)
- 総合CPI:前月比0.3%上昇(予想通り)
- 前年同月比:総合CPIは2.7%上昇
関税の影響が鮮明に
トランプ大統領の関税政策により、以下の品目で価格上昇が顕著でした
- 玩具:2021年4月以来の大幅上昇
- 家電:約5年ぶりの高い上昇率
- 家庭用インテリア用品とスポーツ用品:2022年以来の大きな伸び
一方で、自動車価格の下落がコアCPIの上昇を抑制しました。
今後の金融政策への影響
FRB内では関税の影響について見解が分かれており、7月のFOMC会合では政策金利据え置きが予想されています。ただし、このような状況が続けば9月に利下げ圧力が強まる可能性があります。
エコノミストは「関税の影響は依然として限定的」と分析しており、FRBはより多くの証拠を求めている状況です。
米国債利回り上昇:関税懸念でFRB金利据え置き観測強まる
- 6月CPIはインフレ抑制を示したが、関税による今後のインフレ懸念が浮上
- 米国債利回りが上昇し、30年債利回りは6月以来の5%台に
- 年内2回の利下げ観測が後退、9月利下げ確率は50%程度に
- 金融市場では様子見モードが続く見通し
金利スワップ市場とは?
金利スワップ市場とは、将来の金利変動リスクを回避するために金利を交換する市場のことです。ここでの取引価格から、市場参加者の金利予想を読み取ることができます。
米国債市場の動き
主要利回りの上昇
- 米30年債利回り:5.01%(前営業日比3.4bp上昇)
- 米10年債利回り:4.48%(前営業日比4.6bp上昇)
- 米2年債利回り:3.95%(前営業日比5.3bp上昇)
30年債利回りは6月以来の5%台に乗せ、市場の警戒感を示しました
関税への懸念が市場心理を変化
専門家の見解
TDセキュリティーズのゴールドバーグ氏は「コアインフレ率は軟化しているものの、関税によるインフレの波及が見られ、今後数カ月は物価上昇圧力が高まる」と分析しました。
トレードステーションのラッセル氏は「関税の影響が浸透しつつあるリスクを示している」と指摘し、衣料品カテゴリーでの上昇圧力に注意を促しました。
金融政策への影響
金利スワップ市場では年内2回の利下げ観測が後退し、9月利下げの確率は50%をわずかに上回る程度にとどまりました。市場では「様子見モード」が続く見通しです。
関税の影響が徐々に浸透する中、FRBは慎重な姿勢を維持すると予想されます。
6月米CPI、専門家の評価「完璧な物価統計」
- 6月コアCPIは5カ月連続で予想を下回り、FRBにとって「完璧な物価統計」
- 関税の影響は衣料品等で徐々に浸透、しかし全体的な暴走は回避
- 専門家の多くが9月利下げの可能性を示唆も、様子見姿勢を強調
- 今後数カ月のデータが政策判断の鍵となる
PCE価格指数とは?
PCE価格指数(個人消費支出価格指数)とは、FRBが最も重視するインフレ指標です。CPIよりも幅広い消費項目を対象とし、消費者の購買行動の変化を反映します。
専門家の評価「完璧な物価統計」
適度な強さを示す指標
グローバルXのヘルフスタイン氏は「FRBにとって完璧な物価統計」と評価。金利据え置きを正当化する適度な強さを示しつつ、物価暴走も反映していないとしました。
関税影響は限定的だが要注意
トレードステーションのラッセル氏は「関税がインフレを一気に押し上げる最悪の心配は和らいだ」としながらも、衣料品カテゴリーでの上昇圧力を指摘。「様子見モードが続く」と分析しました。
9月利下げの可能性
条件付きで利下げ支持
複数の専門家が9月利下げの可能性を示唆
- ザッカレリ氏:「インフレが抑制されていればFRBは9月にも利下げ可能」
- ウッズ氏:「今後のデータが予想通りなら9月利下げに道を開く」
関税の影響は時間差で顕在化
モルガン・スタンレーのゼントナー氏は「関税がインフレに影響を及ぼしている最初の兆候」を指摘。プリンシパル・アセット・マネジメントのシャー氏も「関税の影響が指標に反映されるまで数カ月かかる」と警告しました。
今後の見通し
年内のインフレ動向
LPLファイナンシャルのローチ氏は「インフレは年内に落ち着く可能性が高い」と予測。12月にはCPIが2.7%、PCE価格指数が2.6%近くまで鈍化すると分析しました。
投資家への提言
ボルビン・ウェルス・マネジメントのボルビン氏は「忍耐が報われる」とし、分散投資の継続と質の高い資産重視を推奨しました。
6月米CPI受けドル急伸:ドル円は148円台に上昇、関税影響で利下げ観測後退
- 6月米CPIを受けドル買い・円売りが優勢、ドル/円は15週ぶり高値更新
- 関税措置がインフレに影響し始め、FRBの年内利下げ回数予想が縮小
- 金利先物市場の年末利下げ織り込み幅は48bpから44bpに縮小
- ビットコインは12万ドル台から3%安で調整
金利先物市場とは?
金利先物市場とは、将来の金利水準を予想して取引される市場のことです。ここでの価格動向から、市場参加者の利下げ予想を読み取ることができます。
ベーシスポイント(bp)とは?
ベーシスポイントとは、金利の変動幅を示す単位で、1bp=0.01%です。44bpの利下げとは0.44%の利下げを意味します。
外為市場の動き
主要通貨ペアの変動
- ドル/円:148.84円(0.77%高、4月3日以来の高値)
- ユーロ/ドル:1.1603ドル(0.51%安、6月25日以来の安値)
- ポンド/ドル:1.3389ドル(0.28%安、6月23日以来の安値)
ドルは主要通貨に対して全面高となり、特に円に対しては15週ぶりの高値を更新しました。
6月CPI詳細データ
総合指数の加速
- 前月比:0.3%上昇(5月0.1%から加速、1月以来の大幅上昇)
- 前年比:2.7%上昇(5月2.4%から加速)
コア指数は予想下回る
- 前月比:0.2%上昇(5月0.1%から加速)
- 前年比:2.9%上昇(5月2.8%から加速)
専門家の見解
9月利下げの可能性は残存
INGのナイトリー氏は「コア指数が予想を下回ったことで、FRBが9月に利下げを再開する可能性は残っている」と分析。ただし、「7月と8月のCPIで思わしくない数値が出るリスク」を指摘し、「FRBが12月より前に動くには雇用統計の明確な悪化などが条件」と述べました。
関税戦争のエスカレーション懸念
スタンダードチャータードのイングランダー氏は、トランプ氏の新たな関税通知について「大規模なエスカレーションに発展するか、合意に向けて進むかを見極めようとする動きが出ている」と分析しました。
その他の市場動向
ビットコインは前日の史上最高値12万ドル台から3.04%安の11万6571ドルまで調整。利下げ観測後退がリスク資産の重しとなりました。
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