2024/10

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/10/11

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日(9日)は金利上昇、ドル高、株高でした

米株式相場下落とインフレ懸念

主要株価指数の動向

  • S&P500種株価指数: 5780.05 (-11.99, -0.21%)
  • ダウ工業株30種平均: 42454.12 (-57.88, -0.14%)
  • ナスダック総合指数: 18282.05 (-9.57, -0.05%)

消費者物価指数(CPI)の上昇

  • コアCPI: 前月比0.3%上昇、前年同月比3.3%上昇
  • 市場予想を上回る伸び

労働市場の減速

  • 新規失業保険申請件数: 25万8000件(前週比3万3000件増)
  • ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値(23万件)を上回る
  • ハリケーンの影響で南東部の州で申請件数が急増

連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ議論

  • 11月会合での0.25ポイント利下げか据え置きの可能性
  • 一部の連銀総裁は利下げ継続の姿勢を示唆
  • アトランタ連銀総裁は据え置きにもオープンな姿勢

市場関係者の見解

クリス・ラーキン氏(モルガン・スタンレー傘下E-Trade Financial)

  • CPIの予想上回りは新たなインフレの波を示唆するものではない
  • 短期的な市場の不透明感が強まる可能性
  • 堅調な経済成長と緩やかなインフレという大局的な見通しは変わらない

クインシー・クロスビー氏(LPLファイナンシャル)

  • 労働市場の冷え込みと物価上昇は、FOMCにとって望ましくない組み合わせ
  • 次回会合では、二大責務のどちらを優先するかについて白熱した議論が予想される

デービッド・ドナベディアン氏(CIBCプライベート・ウェルスUS最高投資責任者)

  • インフレ目標達成に向けた最後の1マイルは厳しいものになる
  • 11月と12月に0.25ポイントの利下げが行われる公算が大きい

まとめ

9月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る伸びとなった一方、新規失業保険申請件数の増加など労働市場の減速が示され、米株式相場は下落しました。この状況を受けて、11月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合における利下げを巡る議論が活発化しています。一部の連銀総裁は利下げ継続の姿勢を示唆する一方、アトランタ連銀総裁は据え置きにもオープンな姿勢を示しました。

市場関係者の見解は、短期的な不透明感の高まりを指摘しつつも、大局的な経済見通しに大きな変化はないとの見方が多数です。ただし、労働市場の冷え込みとインフレ率の高止まりが続けば、FOMCの政策判断はより難しいものになると予想されています。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

今日

昨日

総合的利下げ織り込み(前日比)

今日

昨日

次回利下げ確率(前日比)

2024/11/07(次回FOMC) 1回⇨0.25% 

  • 0回→12.64%(-17.03%)
  • 1回→87.36%(+17.03%)
  • 2回→0%(%)

年内利下げ確率

  • 1回→14.53%(-2.66%)
  • 2回→85.47%(+2.66%)
  • 3回→0%(%)
  • 4回→0%(%)

米国債市場の動向:CPIと新規失業保険申請件数の影響

主要国債利回りの変化

  • 米30年債利回り: 4.36% (+2.1bp, +0.48%)
  • 米10年債利回り: 4.06% (-0.8bp, -0.19%)
  • 米2年債利回り: 3.96% (-6.0bp, -1.49%)

政策金利動向に対する債券市場の反応

  • 2年債利回りは低下、長期債利回りは上昇するまちまちな動き
  • 11月のFOMCで0.25%利下げの確率は約75%と見込まれている
  • アトランタ連銀総裁の発言を受けて、利下げ織り込みがやや後退

イールドカーブの変化

  • 2年債と10年債の利回り格差は一時12.9bpまで拡大、終盤は10.3bp

市場関係者の見解

ニール・ビレル氏(プレミア・ミトン・インベスターズ)

  • CPIは予想を若干上回ったが、市場や米金融当局を心配させるほどではない
  • 今回の統計で0.25ポイントの利下げが適切だとの見方が強まるだろう

ベスポーク・インベストメント・グループ

  • CPIデータ予想上回り、新規失業保険申請件数は予想より悪い結果
  • 経済への影響という点で「悪い方向」に進んだ

クインシー・クロスビー氏(LPLファイナンシャル)

  • 労働市場の冷え込みと物価上昇は、FOMCにとって望ましくない組み合わせ
  • 次回会合では、二大責務のどちらを優先するかについて白熱した議論が予想される

ジェイミー・コックス氏(ハリス・ファイナンシャル・グループ)

  • ディスインフレは続いているが、11月に0.5ポイントの追加利下げは間違い
  • FOMCは利下げを行うが、今後は慎重なペースで進めていくだろう

クリス・ラーキン氏(モルガン・スタンレー傘下E-Trade Financial)

  • 短期的な市場の不透明感が強まる可能性はあるが、大局的な経済見通しは変わらない

リチャード・フリン氏(チャールズ・シュワブUK)

  • 市場は0.25ポイントの利下げ示唆にネガティブに反応
  • 連続の大幅利下げは景気が苦境にある時に実施される傾向

ブライス・ドティ氏(シット・インベストメント・アソシエーツ)

  • CPIは予想を若干上回ったが、これ以上悪くなかったことは安心材料
  • 米金融当局は25bpの利下げを行う公算が大きい

ジュゼッペ・セッテ氏(トグルAI)

  • 安定したCPI統計であり、米金融当局の利下げ計画を揺るがすものはない

まとめ

9月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る伸びとなり、新規失業保険申請件数も大幅に増加したことを受けて、米国債相場はまちまちの動きとなりました。短期債利回りは低下する一方、長期債利回りは上昇しました。

債券市場では、11月のFOMC会合で0.25ポイントの利下げが行われる確率が高いと見込まれていますが、一部の連銀総裁の発言を受けて、その織り込みがやや後退する場面もありました。

市場関係者の見解は、CPIが予想を上回ったことで短期的な不透明感が高まる可能性を指摘する一方、大局的な経済見通しに大きな変化はないとの見方が多数です。ただし、労働市場の冷え込みとインフレ率の高止まりが続けば、FOMCの政策判断はより難しいものになると予想されています。

為替市場(FX) 通貨強弱(前日)

通貨全体
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

為替市場の動向:CPIと失業保険申請の影響

主要通貨の変化

  • ブルームバーグ・ドル指数: 1243.84 (-0.57, -0.05%)
  • ドル/円: ¥148.59 (-¥0.72, -0.48%)
  • ユーロ/ドル: 1.0935(−0.0004, -0.04%)

経済指標とFOMCの政策期待

  • 失業保険申請件数の増加が為替市場で強く意識された
  • 11月のFOMCで0.25ポイントの利下げが確実視され、ドルの勢いが弱まる可能性

円とスイス・フランの堅調

  • 円は一時的に149円台半ばに下げたが、その後は上昇を維持
  • スイス・フランと円の上昇は、ハリケーンの影響によるリスク選好度の低下が要因

市場関係者の見解

アループ・チャタジー氏(ウェルズ・ファーゴ)

  • 失業保険申請データは、基調的な活動がまだら模様であることを示す
  • 11月の0.25%利下げは確実で、短期的にドルの勢いをそぐ可能性

ヘレン・ギブン氏(マネックス)

  • 9月の0.5ポイント利下げは行き過ぎで、当局はより慎重になるとの観測を強める
  • スイス・フランと円の上昇は、ハリケーンの影響によるリスク選好度の低下が要因

ブラッド・ベクテル氏(ジェフリーズ)

  • 市場はインフレと雇用のどちらを重視するか綱引き状態
  • FRBは方針を転換し、再度0.50ポイントの追加利下げは行わないかもしれない

まとめ

9月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る伸びとなったものの、新規失業保険申請件数が大幅に増加したことから、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを継続する公算が大きいことが示唆されました。これを受けて、ニューヨーク外為市場ではドルが対円で下落しました。

為替市場では、CPIよりも失業保険申請件数の増加が強く意識され、11月のFOMC会合で0.25ポイントの利下げが確実視されています。これにより、短期的にドルの勢いが弱まる可能性が指摘されています。

一方、円とスイス・フランは堅調に推移しました。これは、ハリケーンの影響によるリスク選好度の低下が要因とみられています。

市場関係者からは、FRBが雇用を重視し、0.50ポイントの追加利下げを見送る可能性があるとの見方も出ています。ただし、CMEのフェドウォッチによると、市場はFRBが約85%の確率で11月会合で0.25ポイントの利下げを実施すると予想しています。

コモディティ市場

原油市場の動向

ニューヨーク原油先物相場

  • 3日ぶりに上昇
  • イランのミサイル攻撃に対するイスラエルの報復を警戒し、買いが入った

地政学的リスク

  • イスラエルは報復措置について協議、国防相は強力な攻撃を示唆
  • イランは数千発のミサイルで反撃する用意があると警告

市場関係者の見解

レベッカ・バビン氏(CIBCプライベート・ウェルス・グループ)

  • 市場は起こり得る展開を織り込むのに苦慮しており、原油は不安定な動きを続ける
  • 不透明感が強く、トレーダーはうずうずしながら、おおむね様子見モード

主要な原油先物価格

  • WTI先物11月限: 1バレル=75.85ドル(+2.61ドル、+3.6%)
  • 北海ブレント12月限: 79.40ドル(+3.7%)

金市場の動向

金スポット相場

  • 7営業日ぶりに反発
  • インフレ統計と労働指標がまちまちの中、11月の0.25ポイント利下げ期待が買いを支援

市場関係者の見解

バート・メレク氏(TDセキュリティーズ)

  • CPIは予想を上回ったが、失業保険申請件数は増加
  • 全年限で実質金利が低下傾向にある可能性を示唆しており、金にとっては好材料

金価格の推移と要因

  • 年初来で25%余り上昇
  • 中央銀行の積極的な買い入れと地政学的緊張の高まりが支援材料
  • 中東での全面戦争懸念は現実のものになっておらず、逃避需要は減退する可能性

主要な金価格

  • スポット価格: 1オンス=2630.13ドル(+0.9%)
  • 金先物12月限: 2639.30ドル(+13.30ドル、+0.5%)

まとめ

イランのミサイル攻撃に対するイスラエルの報復を警戒して、ニューヨーク原油先物相場は3日ぶりに上昇しました。市場関係者からは、起こり得る展開を織り込むのに苦慮しており、原油は不安定な動きを続けるとの見方が出ています。

一方、金スポット相場は7営業日ぶりに反発しました。インフレ統計と労働指標がまちまちの中、11月のFOMCで0.25ポイントの利下げが行われるとの期待が買いを支援しています。年初来で25%余り上昇した金価格は、中央銀行の積極的な買い入れと地政学的緊張の高まりが支援材料となっていますが、中東での全面戦争懸念が現実のものになっていないことから、逃避需要は減退する可能性もあります。