2024/12

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/12/14

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株:ハイテク株上昇、ナスダックは最高値更新も、市場の二極化に懸念

ブロードコムの急伸を受けたハイテク株の上昇

  • ブロードコムが24%急伸し、過去最高値を更新
    • 時価総額が初めて1兆ドルを突破
    • AIチップ需要の急増を見込むとの明言が好感された
  • 関連銘柄のマーベル・テクノロジー、マイクロン・テクノロジー、エヌビディアも連れ高

来週のFOMCでの利下げ期待と米国株の動向

  • 0.25ポイントの利下げ決定なら、米国株の勢いがさらに増す可能性
    • S&P500種は年初来27%値上がり
    • ブルームバーグ調査では、2025年もS&P500種は欧州株をアウトパフォームすると予想

ハイテク株とその他銘柄の二極化に対する懸念

  • ハイテク大手が快走する一方、他の銘柄が大きく後れを取っている状況
    • AIや量子コンピューティングといったテーマの持続性を示唆
    • ハイテク株の強さが他銘柄の平均的なパフォーマンスを覆い隠している

市場関係者の見解

トム・エッセイ氏(ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」創業者、メリルリンチ元トレーダー)

  • AIや量子コンピューティングといったテーマがすぐに下火になることはないと指摘
  • ハイテク株の強さが他の銘柄の平均的なパフォーマンスを覆い隠していると述べた

クリシュナ・グーハ氏(エバコアISI、元ニューヨーク連銀高官)

  • 米金融当局は向こう3年の見通しに「トランプ・ショック」を完全には織り込まない見通し
  • 不確実性が高いトランプ時代に金融政策をうまく対応できるよう、米金融当局はベースラインを中心に高い柔軟性を確保するアプローチで臨んでいると分析

まとめ

米国株式市場は、ブロードコムの急伸を受けたハイテク株の上昇が目立つ一方、その他の銘柄との二極化に対する懸念も浮上している。

来週のFOMCでは0.25ポイントの利下げが予想され、米国株の勢いがさらに増す可能性がある。

しかし、ハイテク株とその他銘柄の乖離が拡大していることから、投資家は市場全体の動向を注視する必要がある。

また、専門家からは、AIや量子コンピューティングといったテーマの持続性と、不確実性の高い環境下での米金融当局の柔軟なアプローチについての見解が示されている。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

2024/12/18(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨450-475(4.50%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→2.87%(-2.44%)
  • 1回→97.13%(+2.44%)
  • 2回→0%(%)

来年12まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 2回→5.96%(+5.96%)
  • 3回→94.04%(+7.06%)
  • 4回→0%(-13.02%)

米国債:5日続落、利下げペース減速の懸念で2か月ぶりの大幅下落

米国債の5日続落と2カ月ぶりの大幅下落

  • 来年の利下げペースが緩やかになるリスクが意識された
  • 米10年債利回りは4.40%に跳ね上がり、3週間ぶりの高水準に

来週のFOMCでの利下げ予想とその後の見通し

  • 0.25%ポイントの利下げが予想される
  • インフレ率が2%の目標を上回る状況に対処するため、その後は利下げ一時停止の見通しが台頭

金利動向と市場の反応

  • 3カ月物短期国債と10年国債の利回り格差が2022年11月以来初めてプラスに転じた
  • 10年国債利回りは7.9ベーシスポイント(bp)上昇の4.403%、11月22日以来の高水準
  • FRBの金利政策に敏感な2年物国債の利回りは5.5bp上昇の4.241%、11月27日以来の高水準

市場関係者の見解

イアン・リンジェン氏(BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト)

  • タカ派的な利下げとなる可能性の方が高い米金融当局の次の動きに市場は備えていると分析

トム・フィッツパトリック氏(R.J.オブライエン(ニューヨーク)のグローバル市場調査部門長)

  • FRBは1月に利下げを一時停止するという強い指針を示し、最終金利の予想に関してドット・プロットの修正をほぼ確実に行うだろうと予測

まとめ

米国債市場は、来年の利下げペースが緩やかになるリスクを意識し、5日続落となり、2カ月ぶりの大幅下落を記録した。

来週のFOMCでは0.25%ポイントの利下げが予想されているものの、その後はインフレ率が目標を上回る状況に対処するため、利下げ一時停止の見通しが台頭している。

この動きを受け、10年国債利回りは3週間ぶりの高水準を付け、2年物国債利回りも11月以来の高水準となった。

市場関係者からは、FRBのタカ派的な利下げとなる可能性や、1月の利下げ一時停止の指針、ドット・プロットの修正についての見解が示されている。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

円、6月以来の長期安値更新:日銀利上げ見送り観測で

円の対ドルでの5日続落と6月以来の長期連続安

  • 日本銀行による来週の利上げ見送り観測が強まり、主要10通貨の中で最も下げがきつかった
  • 一時、0.8%安の1ドル=153円80銭まで売られ、日中としては11月26日以来の安値
  • 週間ベースでもおよそ2カ月ぶりの大幅安

日銀の利上げ見送り観測の背景

  • ブルームバーグが関係者の話として、日銀が追加利上げを急ぐ状況にはないと認識していると報道
    • 消費者物価の上昇に加速感が見られず、海外経済の不確実性が強まっている中で、1月以降に利上げを先送りしても大きなコストは伴わないとの見方
  • 共同通信も、日銀が18、19日の金融政策決定会合で、利上げの見送りを検討していると報道

米国の金融政策の影響

  • 来週のFOMCでは0.25ポイントの利下げが予想されているが、長期的な金利の見通しは不透明
  • 米金融当局が利下げを決めつつ、来年の利下げ休止を示唆すれば、1ドル=156円まで円安・ドル高が進む可能性

市場関係者の見解

小野寺孝文氏(三菱UFJ信託銀行(ニューヨーク)のセールスおよびトレーディング部門責任者)

  • 来週の日銀の利上げはなさそうだと予測
  • 米金融当局の政策次第では、1ドル=156円まで円安・ドル高が進む可能性を指摘

アダーシュ・シンハ氏(バンク・オブ・アメリカ(BofA)の為替・金利戦略ストラテジスト)

  • リスクは円安方向に傾いていると指摘
  • 日銀は今後の米国の経済政策を見極めるため、様子見の姿勢を取っていると分析

マイケル・フェローリ氏(JPモルガンの米国担当チーフエコノミスト)

  • 米金融当局が来週、0.25ポイントの利下げを実施し、1月には利下げを一時停止する可能性が高いと指摘

まとめ

ニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで5日続落し、6月以来の長期連続安(円安)となった。

日本銀行による来週の利上げ見送り観測が強まっていることが背景にある。

日銀は、消費者物価の上昇に加速感が見られず、海外経済の不確実性が強まっている中で、利上げを急ぐ状況にはないと認識しているとの報道がある。

一方、米国では来週のFOMCで0.25ポイントの利下げが予想されているものの、だ。その後の金利見通しは不透明

市場関係者からは、円安方向へのリスクや、日銀の様子見姿勢、米金融当局の政策次第では円安・ドル高が進む可能性などが指摘されている。

コモディティ市場

原油、地政学的リスクの高まりで反発:週間では約6%上昇

地政学的リスクとロシア・イランに対する制裁措置の可能性を背景に反発

  • 来年の供給過剰見通しはあるものの、地政学的リスクの高まりロシアやイランに対する制裁措置の可能性の方がより強く意識された
  • WTI先物は1バレル=71ドル台を回復し、週間ベースでは約6%の上昇

ロシアとイランを巡る地政学的リスク

  • ロシアがウクライナ西部に対して大規模な攻撃を仕掛け、戦争開始以降最大級の電力インフラへの攻撃
    • バイデン米政権はロシアの石油取引に対する新たな制裁を検討
  • 次期米政権で、イランに対して最大限の圧力をかけるというトランプ政権1期目の政策に回帰する方針が示された

需要面の明るい材料

  • 世界最大の原油消費国である中国が2025年に政策の焦点を消費へとシフトする姿勢を鮮明に
  • ラピダン・エナジー・グループは、長期的には中国を中心に世界的な需要にけん引される形で、原油相場は2035年から好況期に入ると予想

金は下落も、週間では上昇:FOMCでの利下げ観測が追い風

利下げ観測を背景に週間ベースでは上昇

  • FOMCが17-18日の会合で0.25ポイントの利下げを決めるとの観測を背景に、週間ベースでは上昇
    • 金利の低下は通常、利子を生まない金にとっては追い風
  • 金スポット価格は年初来で約29%上昇しており、年間ベースで2010年以来の大幅高に向かっている
    • 背景には、米利下げや地政学的リスクの高まりによる逃避需要、各国・地域中銀の持続的な買い

2025年の金相場の予想

  • ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は、経済成長やインフレなどが抑制要因となり、り緩やかな上昇にとどまると予想
    • トランプ次期米政権での貿易戦争の可能性や複雑な金利見通しが経済成長の下振れに波及し、投資家や消費者の需要に打撃を与える可能性を指摘

まとめ

ニューヨーク原油先物市場では、地政学的リスクの高まりとロシアやイランに対する制裁措置の可能性を背景に反発した。

ロシアによるウクライナへの攻撃や次期米政権のイラン政策が懸念材料となる一方、中国の消費シフトや長期的な需要拡大予想が支えとなった。

一方、ニューヨーク金相場は、FOMCの利下げ観測を背景に週間ベースでは上昇したものの、経済成長やインフレの抑制要因から、2025年には緩やかな上昇にとどまるとの予想もある。