2024/12

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/12/21

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株式市場、週間では大幅安も20日は上昇-PCE減速で

主要株価指数の上昇

  • S&P500種株価指数: 5930.85 (+1.09%)
  • ダウ工業株30種平均: 42840.26 (+1.18%)
  • ナスダック総合指数: 19572.60 (+1.03%)

インフレ懸念の一時的な後退

  • 最新の経済統計によりインフレ懸念がいくらか静まる
  • 11月の米個人消費支出(PCE)コア指数の伸びが低調

連邦公開市場委員会(FOMC)の政策方針

来年の利下げ回数の減少

  • 市場は動揺
  • 経済データはFOMCの判断を正当化

パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の焦点

  • インフレ面での進展に注目
  • 景気の冷え込みを政策当局者に納得させる可能性

市場関係者の見解

アート・ホーガン氏 (Bライリー・ウェルスのチーフ市場ストラテジスト)

  • FOMCの発表に市場は過剰反応
  • 強力な経済データに後押しされたFOMCの判断は良いニュース

オル・ソノラ氏 (フィッチ・レーティングスの米経済調査担当責任者)

  • 向こう数カ月で関税と移民の政策を見極めてから追加利下げを検討

クリス・ラーキン氏 (モルガン・スタンレー傘下Eトレード・ファイナンシャル)

  • 次期政権の政策を巡る不確実性から、1月の利下げ見送り確率は高い

その他の要因と市場の反応

米政府機関の閉鎖の影響

  • 投資家の不安を募らせる
  • 下院共和党はつなぎ予算案を採決する予定

米消費者マインド指数の動向

  • 12月に上昇し、5カ月連続で改善
  • 共和党支持者のセンチメントは上昇、民主党支持者は悲観的

トリプルウィッチング (オプション決済の集中)

  • 個別株と指数、上場投資信託(ETF)のオプション決済が重なる
  • 規模は約6兆5000億ドルに相当し、今年最大

まとめ

20日の米国株式市場では、最新の経済指標によりインフレ懸念が一時的に後退したことから主要株価指数が上昇した。しかし、連邦公開市場委員会(FOMC)が来年の利下げに慎重姿勢を強めたことを受け、市場は週間ベースでは大幅に下落した。

市場関係者の見方は、FOMCの判断を支持する一方で、政府機関の閉鎖や次期政権の政策を巡る不確実性を懸念材料として挙げている。また、この日はオプション決済が集中する「トリプルウィッチング」であり、市場の変動要因となった。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

2025/1/29(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨425-450(4.25%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→91.45%(0%)
  • 1回→8.55%(0%)

来年12まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 1回→23.97%(-30.62%)
  • 2回→76.03%(-30.62%)

米国債、インフレ鈍化で利下げ観測強まり上昇

米国債相場の上昇

  • インフレデータが予想を下回り、来年の利下げ観測を後押し
  • 取引終盤に高値を離れる

主要な国債利回りの変化

  • 米30年債利回り: 4.72% (-0.32%)
  • 米10年債利回り: 4.53% (-0.74%)
  • 米2年債利回り: 4.31% (-0.05%)

イールドカーブのスティープニング

  • 2年債利回りの下げ幅が10年債を下回る
  • 週の終わりのポジション調整で一部巻き戻される可能性

市場予測と専門家の見解

来年の利下げ予測

  • 金利スワップ市場は約39ベーシスポイント(bp)の利下げを織り込む
  • ウォール街アナリストの多くはより多くの利下げを期待

ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャッパ氏

  • 来年は25bpの利下げが4回あると予想
  • 成長の減速、雇用の減速、インフレの減速を見込む

フィデリティ・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ジュリアン・ポテンザ氏

  • FOMCは緩和サイクルの次の段階に移ったことを示唆
  • 緩やかな緩和サイクルが続くと予想

その他の要因と市場の反応

トランプ次期米大統領の政策への懸念

  • 歳出と財政赤字の増加が予想され、長期米債権への投資を躊躇させる

ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントの見解

  • イールドカーブのスティープニングが継続すると予想

まとめ

米国債相場は、インフレデータが予想を下回ったことから上昇した。

これにより、来年の利下げ観測が強まり、イールドカーブのスティープニングが一部巻き戻された

市場参加者は、連邦準備理事会(FRB)による緩和サイクルの継続を予想しているが、トランプ次期大統領の政策による財政赤字拡大への懸念もある。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドル、米長期金利低下で下落-円は当局のけん制発言でアウトパフォーム(円高)

ドル指数の下落

  • 米国債利回りの低下と連動
  • 主要10通貨の中で円がアウトパフォーム(円高)

アウトパフォーム(outperform)」は、他のものよりも良い結果を出すことを意味します。簡単に言えば、「勝つ」とか「より強いパフォーマンスを見せる」というイメージです

例: ドルが1%下がったけど、円は0.5%しか下がらなかった → 「円はドルよりアウトパフォームした(円のほうが強かった)

「アウトパフォーム(outperform)」とは?難しい経済用語をわかりやすく解説

主要通貨の変化

  • ドル/円: ¥156.44 (-0.64%)
  • ユーロ/ドル: $1.0426 (+0.61%)

ブルームバーグ・ドル・スポット指数の動き

  • 一時0.7%下落、日中の下げとしては今月最悪
  • 週間ではプラス

専門家の見解とその他の要因

シティのエコノミスト、アンドルー・ホレンホースト氏

  • PCE価格指数は基調的な上昇ペースが2.5%に向けて減速、もしくは下回る
  • インフレ減速だけでもFRBが利下げペースを速める根拠になる可能性

米政府機関の閉鎖の可能性

  • 投資家は注目
  • ジョンソン下院議長は予算案を20日中に採決すると発言

日本当局者の発言

  • 加藤勝信財務相: 一方的、また急激な動きが見られると指摘、適切な対応を取ると述べる
  • 三村淳財務官: 為替の動きを憂慮していると発言

まとめ

外国為替市場では、米国債利回りの低下に連動してドル指数が下落した。主要10通貨の中では円がアウトパフォームしたが、これは日本当局者による過度な変動をけん制する発言が相次いだことが背景にある。

専門家は、PCE価格指数の動向からFRBが利下げペースを速める可能性を指摘している。また、米政府機関の閉鎖の可能性も投資家の注目を集めている。

コモディティ市場

原油は小反発も週間では下落

ニューヨーク原油先物の小反発

  • 週間ベースでは下落
  • 米金融当局の利下げを巡る慎重姿勢とトランプ次期大統領のEUへの警告が意識される

トランプ氏のEUへの警告

  • EU加盟国に米国産の石油やガスの購入増加を要求
  • 応じなければ関税を課すと脅す
  • EUは米国産LNGの主要な輸出先

11月PCEコア価格指数の影響

  • 低い伸びにとどまったことで、FOMCの政策発表後の売りは行き過ぎとの見方

TDセキュリティーズの商品戦略責任者、バート・メレク氏の見解

  • FOMCの利下げ回数見通し減少は原油を含むリスク資産にとって前向きではない

原油先物の動向

  • 10月中旬からレンジ相場が続く
  • 年間では2019年以来の小幅な変動幅の見通し
  • 中国需要低迷や供給拡大への懸念、イランやロシアに対する制裁強化の見通しなどが交錯

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の終値

  • ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限: $69.46 (+0.1%)
  • ロンドンICEの北海ブレント2月限: $72.94 (+0.1%)

金、上昇

金相場の上昇

  • 米PCEコア価格指数を受けたドル下落と米国債利回りの低下が支援材料

金価格の変化

  • 金スポット価格: $2626.25/オンス (+1.2%)
  • ニューヨーク商品取引所の金先物2月限: $2645.10 (+1.4%)

まとめ

原油市場では、米金融当局の利下げを巡る慎重姿勢とトランプ次期大統領のEUへの警告が意識され、ニューヨーク原油先物は小反発した。ただし、週間ベースでは下落した。原油先物は10月中旬からレンジ相場が続いており、さまざまな強弱材料が交錯している。

一方、金市場では、米PCEコア価格指数を受けたドル下落と米国債利回りの低下を背景に金相場が上昇した。