2025/1

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2025/1/7

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

大型テック株が牽引、続伸する米国株式市場の最新トレンド

S&P500種株価指数が続伸

S&P500種株価指数は0.55%上昇し、5975.38で取引を終了しました。大型テクノロジー株の買いが同指数を押し上げ、市場全体に上昇傾向が見られました。

大型テクノロジー株の影響

ナスダック総合指数は1.24%上昇し、19864.98となりました。特にエヌビディアが最高値を更新し、テック株全体の上昇を牽引しました。一方で、S&P500種構成銘柄の大半は下落しました。

エヌビディアの最高値更新

エヌビディアは、ジェンスン・フアンCEOの講演を控え、最高値を更新しました。投資家の期待感が高まり、株価上昇の原動力となりました。

銀行株の上昇と規制緩和への期待

FRBのマイケル・バー氏が銀行監督担当副議長を退任することが明らかになり、規制緩和への楽観から銀行株が上昇しました。シティグループはアナリストの投資判断引き上げを受けて買われました。

市場関係者の見解

アンドルー・タイラー氏(JPモルガン・チェース)

  • 主な意見や予測: 米国株の急上昇リスクは高まっているものの、力強い経済成長により弱気相場に陥る可能性は極めて低い
  • 市場への影響の分析: 経済成長が株式市場を下支えし、堅調な動きが続くと予想。

デービッド・コスティン氏(ゴールドマン・サックス・グループ)

  • 主な意見や予測: 今年は企業利益が米株上昇の主な原動力になる。S&P500種は年末までに6500に達すると予想。
  • 市場への影響の分析: 企業業績の改善が株価を押し上げ、中長期的な上昇トレンドが期待される。

マーク・ハケット氏(ネーションワイド)

  • 主な意見や予測: 「押し目買い」の心理がなお強く、投資家は引き続きハイテクに傾斜している。2025年はS&P500種への投資だけで簡単に二桁のリターンが得られる年にはならない。
  • 市場への影響の分析: 成功するためには、一層の自制心と創造性が求められる市場環境になると指摘。

ロリ・カルバジーナ氏(RBCキャピタル・マーケッツ)

  • 主な意見や予測: 株式市場は「自律修正」し始めており、センチメントの悪化は長期的には良いニュース。
  • 市場への影響の分析: センチメントの悪化を経て、株式相場の停滞局面からの回復が期待される。

半導体株とAI関連投資の上昇

マイクロソフトが人工知能(AI)対応のデータセンター建設に800億ドルを投じる計画を発表し、半導体株の上昇を支えました。フィラデルフィア半導体指数は2.84%高となり、エヌビディアやAMDなどが大きく上昇しました。

自動車株の上昇と関税政策の期待

フォード・モーターが0.4%、ゼネラル・モーターズが3.4%上昇しました。トランプ次期政権の関税政策が予想よりも限定的になる可能性が報じられ、市場に安心感が広がりました。

FRBのバー副議長退任と金融政策

FRBのバー副議長が2月28日付で退任する意向を表明し、規制緩和への期待から銀行株が上昇しました。今週は経済指標やFRB当局者の講演が多数予定されており、金融緩和のペースに市場の注目が集まっています。

まとめ

米国株式市場は、大型テクノロジー株や半導体株の上昇により続伸しました。専門家の意見も総じてポジティブで、経済成長や企業業績の改善が市場を支えている状況です。一方で、投資戦略には自制心と創造性が求められるとの指摘もあり、引き続き市場動向を注視する必要があります。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

2025/1/29(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨425-450(4.25%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→93.05%(+4.27%)
  • 1回→6.95%(-4.27%)

来年12まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 1回→41.24%(-1.68%)
  • 2回→58.76%(+1.68%)

米国債利回り上昇 – 債券市場に迫る変化を読み解く

長期債利回りが上昇傾向に

米国30年債利回りは一時4.86%に達し、2023年11月以来の高水準を記録しました。10年債利回りも上昇し、利回りカーブ利回り曲線:異なる満期の債券利回りをグラフ化したもの)はスティープ化(急勾配になること)しています。

短期債利回りの動き

一方、2年債利回りはわずかに下落し、利回りカーブのスティープ化が進みました。短期債と長期債の利回り差が拡大しています。

国債入札と市場供給の増加

今週は大量の国債入札が予定されており、供給増加が懸念されています。特に、3年債入札の需要が低調であったことが市場に影響を与えました。

インフレ懸念とトランプ氏の政策影響

トランプ氏側近の関税議論

トランプ氏側近が関税の対象を狭める検討をしているとの報道がありましたが、トランプ氏がこれを否定しました。これにより、インフレ再燃の懸念が高まりました。

インフレと債券市場

インフレ懸念は債券価格の下落(利回りの上昇)につながります。投資家はインフレによる実質利回りの低下を警戒しています。

専門家の見解:債券市場への圧力

グレゴリー・ピーターズ氏(PGIMフィクスト・インカム共同最高投資責任者)

主な意見や予測

膨大な量の債券が市場に流入しており、供給は増加する一方だ。インフレが根強く、または加速する可能性が高く、債券市場への圧力が強まっている。」

市場への影響の分析

債券供給の増加とインフレ懸念が重なり、債券価格の下落(利回りの上昇)圧力が高まっています

ジム・ビアンコ氏(ビアンコ・リサーチ創業者)

主な意見や予測

10年債利回りが5%に向けて上昇する可能性がある。

市場への影響の分析

利回りのさらなる上昇は、債券市場だけでなく株式市場や他の資産クラスにも影響を及ぼす可能性があり、広範な市場への波及効果が懸念されます。

今週の注目イベント

国債入札の前倒し実施

9日にカーター元大統領の国葬が行われるため、国債入札が前倒しで実施されます。7日に10年債、8日に30年債の入札が予定されており、市場への供給増加が予想されています。

社債発行の増加

今週は社債の発行も相次ぐ見込みで、債券市場全体で供給が増加します。これが利回りに与える影響にも注目が集まっています。

まとめ

米国債市場では、長期債利回りが上昇し、30年債利回りは23年11月以来の高水準を、10年債利回りは昨年5月以来の高水準を記録した。

短期債では2年債利回りが低下し、利回りカーブはスティープ化した。今週は総額1190億ドルの国債入札が前倒しで実施される。

トランプ次期政権の政策がインフレを再燃させるとの懸念から、米国債は売り圧力にさらされている。市場関係者は、債券供給の増加とインフレ圧力の高まりを指摘し、10年債利回りが5%に向けて上昇する可能性があると予想している

 

 

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドル急落!トランプ氏の関税計画報道で市場が揺れる

ドル下落と市場の反応

6日の外国為替市場でドルが下落し、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時この1年余りで最大の下げを記録しました。その後、下げ幅を縮小する動きとなりました。

トランプ氏の関税計画報道が引き金に

朝方、ワシントン・ポストがトランプ次期米大統領の側近らが関税の対象を重要な輸入品のみに絞ることを検討していると報道。これを受けてドル安が進行しました。

トランプ氏の報道否定でドル下げ止まり

その後、トランプ氏が関税計画は縮小しないと報じられたことを否定。自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「ワシントン・ポストの記事は誤りだ」と投稿し、ドルの下げが止まりました。

関税計画の詳細と市場への影響

関税対象の不透明さ

現時点でどの分野や商品が関税の対象となるかは明らかになっていません。報道によれば、トランプ氏が米国への回帰を目指す製品が議論されているとのことです。

重要分野への影響

鉄鋼、アルミニウム、銅などの防衛産業のサプライチェーンや重要な医療品、エネルギー関連の電池やレアアース(希少な金属元素)、ソーラーパネルなどが関税の対象となる可能性があります。

専門家の見解と分析

キャスリーン・ブルックス氏(XTBリサーチディレクター)

主な意見や予測: 「信ぴょう性が確認できない報道への過剰反応だった。しかし、ドル相場の進む方向性は明確だ。」

市場への影響の分析: ドルのロングポジション(買い持ち)が大量に積み上がっており、反転のリスクが高まっていると指摘しています。

宮入祐輔氏(ノムラ・インターナショナル通貨ストラテジスト)

主な意見や予測: 「米国景気が相対的に強いという基本的なファンダメンタルズ(経済の基礎条件)は維持されている。」

市場への影響の分析: トランプ氏の関税政策が不透明でも、ドルには引き続きプラスの影響があり、2025年にかけて多数の通貨に対してドル高が進むと予測しています。

パレシュ・ウパダヤ氏(アムンディUS債券・為替戦略ディレクター)

主な意見や予測: 「ドルはトランプ氏の政策が完全に実行されることを織り込んだ価格となっていた。

市場への影響の分析: 米国の成長が続き、FRB(米連邦準備制度理事会)は利下げサイクルを休止する動きを見せており、ドルにとって強材料であると述べています。

今後の注目ポイント

米雇用統計に注目

10日に発表される米非農業部門雇用者数(雇用統計)に市場の関心が集まっています。これは米国の利下げ見通しを判断する重要な指標です。

FRB当局者の発言

クックFRB理事は追加利下げに慎重な姿勢を示しており、労働市場の堅調さとインフレ圧力の根強さに言及しています。

まとめ

外国為替市場では、トランプ次期政権の関税政策を巡る報道を受けてドルが下落。

一時、この1年余りで最大の下げを記録した。トランプ氏の発言により下げ幅は縮小したが、関税政策の不透明感は残る

市場関係者の見方は分かれており、ドル反転のリスクを指摘する向きがある一方で、米景気の相対的な強さがドルを支えるとの見方も根強い

米利下げの見通しを巡っては、10日発表の12月の米雇用統計に注目が集まっている。

コモディティ市場

原油価格、上昇一服で反落へ転換

需給逼迫による上昇が一時的に調整

ニューヨーク原油は6営業日ぶりに反落しました。現物市場の世界的な需給逼迫(需要と供給のバランスが崩れた状態)を背景にした上昇が行き過ぎた可能性が示唆され、売りが優勢となりました。

テクニカル指標が過熱感を示唆

相対力指数(RSI:価格の強さを測る指標)が買われ過ぎの水準に達し、原油が反落する兆候を示していました。また、期近2限月のスプレッド(価格差)が縮小し、需要が供給を上回っているとの見方が弱まっています。

WTI原油、75ドルの壁に直面

ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は心理的に重要な1バレル=75ドルを突破できず、下げに転じました。これは原油価格の上昇が一服し、売り圧力が強まったことを示しています。

専門家の見解:ジョン・バーン氏(ストラテガス・セキュリティーズ)

「原油相場が底打ちするのに十分なほど需給要因は改善しているが、持続的な上昇を維持するほどではない」とバーン氏は指摘しています。彼は「現時点では75ドルが天井であり、ショート(売りポジション)の方にチャンスがある」と述べ、市場の上値の重さを示唆しました。

金価格、トランプ氏の発言で続落

ワシントン・ポスト紙の記事否定で一時下落

ニューヨーク金相場は続落しました。トランプ次期米大統領が関税政策の後退はないと明言し、ワシントン・ポスト紙の報道を否定したことで、金スポット相場は一時1%下落しました。

ドルの動きに連動した金の価格変動

金価格はドルの動きに敏感に反応します。ワシントン・ポスト紙の記事がドル安を促し、金価格は一時上昇しましたが、記事の否定とともにドルが反発し、金も下落に転じました。

専門家の見解:オレ・ハンセン氏(サクソバンク)

サクソバンクの商品戦略責任者であるオレ・ハンセン氏は「金は他のほとんどの資産と同様に、ワシントン・ポスト紙の記事がドルの下落を促したことで早い段階で上昇した」と述べました。しかし、「金と銀はどちらも利益確定の売りが出たため、上昇は長続きせず、トランプ氏による記事の否定もあってマイナス圏となった」と分析しています。

まとめ

原油市場では、需給の改善により上昇していた価格がテクニカルな要因で調整局面に入りました。

一方、金市場では、政治的なニュースとドルの動きにより価格変動が見られ、専門家は利益確定の売りや市場心理の変化を指摘しています。