2025/1

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2025/1/8

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株式市場が反落、インフレ再燃懸念で下落傾向に

主要株価指数の下落

  • S&P500種株価指数:5909.03(-66.35、-1.11%)
  • ダウ工業株30種平均:42528.36(-178.20、-0.42%)
  • ナスダック総合指数:19489.68(-375.30、-1.89%)

大型テクノロジー株の売りが相場を圧迫

  • ナスダック100指数:1.8%下落
  • マグニフィセント・セブン(主要ハイテク7社指数):2.5%下落
  • エヌビディア:6.2%の大幅下落
  • ラッセル2000指数(小型株指数):0.7%下落

重要な経済指標がインフレ懸念を刺激

  • 11月の雇用動態調査(JOLTS):求人件数が予想外に増加
  • 12月の非製造業総合指数(ISM):上昇し、投入価格指数が約2年ぶりの高水準
  • これらのデータがインフレ再燃の懸念を強め、市場は下落傾向に転じた

専門家の見解

ケニー・ポルカリ氏(スレートストーン・ウェルス)

  • 主な意見景気が悪化し始めない限り、利回り上昇は株式にとって問題ではない。しかし、インフレが顕在化する場合、利回り上昇は問題になる
  • 市場への影響:インフレ懸念が高まると、株式市場に下押し圧力がかかる

オソン・クォン氏ら(バンク・オブ・アメリカ)

  • 主な意見:強い経済指標が高金利の長期化を示唆し、市場にマイナス材料となる可能性がある
  • 市場への影響:インフレと金利が重視される中で、成長への懸念は和らぐが、高金利環境が株式に影響を及ぼす

トルステン・スロック氏(アポロ・グローバル・マネジメント)

  • 主な意見国債利回りが高止まりし、企業の借り入れコストが高水準で継続すると、株式投資家に打撃を与える
  • 市場への影響:高い借り入れコストが企業収益を圧迫し、株価の下落要因となる

ジョー・マッツォラ氏(チャールズ・シュワブ)

  • 主な意見市場はインフレとの戦いが終盤に近づいたと見ていたが、インフレが長期化する可能性を認識し始めている
  • 市場への影響:長引くインフレ懸念が投資家心理を冷やし、株価の下落につながる

債券利回りの上昇とその影響

  • 米10年債利回り:一時8カ月ぶりの高水準に上昇
  • 利回り上昇の影響:高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に売り圧力が強まる
  • 半導体セクターへの影響:エヌビディアなど主要企業が大幅安

まとめ

米国株式市場は、インフレ再燃による利回り上昇を懸念する動きから下落傾向となった。堅調な経済指標が逆に市場の不安材料となり、特に大型テクノロジー株やハイテクセクターが売られる展開となった。

専門家らは高金利環境の長期化が企業収益や投資家心理に与える影響を警戒しており、今後もインフレ動向と金利の推移が市場の焦点となる見通し

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

2025/1/29(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨425-450(4.25%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→95.19%(+2.14%)
  • 1回→4.81%(-2.14%)

来年12まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 1回→51.38%(+10.14%)
  • 2回→48.62%(-10.14%)

米国債利回りが8カ月ぶりの高水準に上昇:利下げ期待が後退

国債利回りが軒並み上昇

7日の米金融市場で、米国債利回りが一斉に上昇しました。30年債利回りは4.91%(前日比+6.6bp)、10年債利回りは4.69%(+5.5bp)、2年債利回りは4.29%(+1.5bp)と、それぞれ8カ月ぶりの高水準を記録しました。

インフレ圧力と利下げ観測の後退

インフレ圧力が見られる中、7月より前に利下げが実施される可能性が低いとの見方が強まりました。これにより、短期的な金利の低下期待が後退し、長期金利が上昇する結果となりました。

10年債入札で2007年以来の高利回りを記録

この日実施された390億ドル規模の10年債入札で、最高落札利回りが2007年以来の高水準となりました。これは市場の利回り上昇を反映しており、社債の大量発行も相まって債券価格を押し下げました。

主要経済指標とニュースが示すインフレ懸念

ISM非製造業景況指数が上昇

12月のISM非製造業総合景況指数において、仕入れ価格指数が2023年初頭以来の高水準となりました。これはサービス業における価格上昇を示し、インフレ懸念を強める結果となりました。

11月の米求人件数が6カ月ぶり高水準

11月の米求人件数は6カ月ぶりの高水準となり、労働市場の底堅さが示唆されました。ビジネスサービス業などでの求人増加が主な要因ですが、他業種ではばらつきが見られました。

専門家の見解と市場への影響

マーク・ストライバー氏(FHNファイナンシャル)

主な意見や予測

ISM非製造業指数の結果は、物価上昇リスクを理由に2025年の利下げペースが減速する可能性を裏付けると指摘

市場への影響の分析

金利の長期的な高止まりが予想され、債券市場にとっては利回り上昇圧力が継続する可能性があります。

ビル・アダムズ氏(コメリカ・バンク)

主な意見や予測

FOMCは2023年、昨年のような毎会合での利下げではなく、据え置きを挟みつつの利下げに移行する可能性が高いと予想。

市場への影響の分析

利下げペースの減速観測により、金利の高水準維持が続き、投資家の利回り期待に影響を与えます。

ラファエル・ボスティック総裁(米アトランタ連銀)

主な意見や予測

政策決定において慎重さが必要であり、インフレ抑制の進展が一定しないことや、金利を高水準に維持し過ぎるリスクに言及。

市場への影響の分析

過度な金融引き締めへの警鐘が鳴らされ、将来的な政策変更の可能性に市場が敏感に反応する可能性があります。

ローレン・グッドウィン氏(ニューヨーク・ライフ・インベストメンツ)

主な意見や予測

米経済は今年、2%の長期トレンドに近い水準と予想しつつも、年間を通じて緩やかに減速すると指摘。10年債利回りのレンジは3.5%~5.1%と通常より広いと予想。

市場への影響の分析

金利のボラティリティ(変動性)が高まる中、大胆な金利ポジションはリスクが高く、慎重な運用が求められます。

まとめ

米国債利回りはインフレ圧力の高まりと利下げ期待の後退を背景に、8カ月ぶりの高水準に達しました。重要経済指標の発表や専門家の見解からも、金利の高止まりや利下げペースの減速が示唆されています。

 

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

外国為替市場でドルが上昇:米利下げ観測の後退が背景に

ドルの上昇トレンドが鮮明に

  • 外国為替市場でドルが上昇し、対円では一時0.5%高の1ドル=158円42銭まで買われました。
  • 背景には、米国の利下げ観測の後退があり、高金利が長期化するとの予想が強まっています
  • ドル/円は約6カ月ぶりの高値を記録し、ドルの上昇傾向が鮮明になっています。

重要な経済指標が相次いで市場予想を上回る

  • 米雇用動態調査(JOLTS):11月の求人件数は25万9000件増の809万8000件となり、市場予想の770万件を大きく上回りました。
  • ISM非製造業総合指数:12月は54.1に上昇し、市場予想の53.3を上回りました。これは需要の増加を示し、投入価格指数は約2年ぶりの高水準となりました。
  • これらの指標が好調だったことで、利下げペースの鈍化が予想され、ドルの上昇を後押ししています。

市場関係者の見解

ウィン・シン氏(ブラウン・ブラザーズ・ハリマン 市場戦略グローバル責任者)

  • 主な意見や予測:「高金利が長期化するとの見方に異議を唱えるのは難しい
  • 市場への影響の分析:次回の米利下げ時期予想が7月に後ずれし、ドルの上昇基調が続く可能性を示唆しています。

バレンティン・マリノフ氏(クレディ・アグリコルCIB G10為替調査・戦略責任者)

  • 主な意見や予測:「ドルの価格には多くのポジティブ材料が既に織り込まれている。ここ最近のドル安傾向が完全に反転するのは難しいかもしれない」
  • 市場への影響の分析:ドルの急激な上昇は限定的で、慎重な姿勢が必要であるとしています。

デイブ・ローゼンバーグ氏(ローゼンバーグ・リサーチ 創設者兼社長)

  • 主な意見や予測:ISMの結果から「年内に1回強の米利下げを想定するのに十分な内容」と述べ、利下げ時期予想が「6月から7月に後ずれしただろう」と分析。
  • 市場への影響の分析:金利の先行きに対する市場の見通しを修正する可能性を示しています。

為替市場の最新動向

  • 為替レート(直近値/前営業日比/変化率)
    • ブルームバーグ・ドル指数:1306.48/2.20/+0.17%
    • ドル/円:¥158.07/¥0.45/+0.29%
    • ユーロ/ドル:$1.0341/-$0.0049/-0.47%
  • ドル指数は主要通貨に対して上昇し、一時は昨年12月30日以来の安値から反発しました。
  • ユーロは消費者物価指数の加速にも関わらず下落し、ドルの強さが際立っています。

日本銀行の利上げ予想に変化

  • バークレイズ日銀の年内利上げ時期を「3月と10月」に予想へ変更(従来は1月と7月)
  • 理由国内外の政治を巡る不透明感が見通し変更の主因
  • 市場への影響:円相場の動向に影響を与え、投資家の注目が集まっています。

ビットコインなど他市場の動向

  • ビットコイン:3週間ぶりの高値を付けた後に下落し、終盤は5%超安の9万6322.43ドル。
  • 暗号資産市場:ビットコインの価格変動が大きく、リスクオン・オフの流れに敏感に反応しています。
  • 他市場への影響:仮想通貨の価格動向が投資家心理に影響を与える可能性があります。

まとめ

米国の堅調な経済指標を背景に、利下げ観測が後退し、ドルが上昇傾向を強めています。市場関係者は高金利の長期化を予想しつつも、ドルの急激な上昇には慎重な姿勢を示しています。為替市場は重要な経済指標や中央銀行の政策見通しに左右される状況が続いており、今後の動向に注目が集まります。

コモディティ市場

原油市場:需給のタイト化と寒波により反発

原油価格の動向

  • ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限:74.25ドル(+0.9%)
  • ロンドンICEの北海ブレント3月限:77.05ドル(+1%)

原油高の要因

  • 米国での気温低下による暖房用燃料の需要増加
  • 生産地域の凍結リスクの高まり
  • 中国におけるイラン産・ロシア産原油の代替品需要の強まり
  • ロシアの原油生産量がOPECプラスの生産目標を下回る

専門家の見解

PVMのアナリスト、タマス・バルガ氏

  • 氷点下の気温が続けば、短期的に再び強含む可能性あり
  • 長期的な上昇維持には、経済見通しや世界的な石油バランスの根本的な変化が必要

金相場:ドルの軟調と中国の金保有増加で反発

金価格の動向

  • ニューヨーク金相場は反発

金相場の要因

  • 当初のドルの軟調
  • 中国人民銀行が昨年12月に2カ月連続で金保有を増加
  • 米経済指標を受けた年内の慎重な金融緩和ペース見通しによるドル高で伸び悩み

中国人民銀行の金保有動向

  • 11月に金保有の積み増しを再開
  • 12月時点の金保有は7329万トロイオンス(前月は7296万トロイオンス)

まとめ

原油市場は、需給のタイト化と米国の寒波による需要増加を背景に反発しました。ただし、専門家からは、長期的な上昇維持には経済見通しや石油バランスの根本的な変化が必要との指摘もあります。

一方、金相場は、当初のドルの軟調と中国の金保有増加を受けて反発したものの、その後のドル高で伸び悩みました。今後は、原油需給バランスや金融政策の動向、地政学的リスクなどが、これらの市場に影響を与える可能性があります。