2025/10

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/10/4

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米国株、ハイテク株に調整色 政府閉鎖と地政学リスクが重し

  • 政府閉鎖3日目で米経済指標が公表延期、先行き不透明感が強まる
  • ハマスとガザ和平を巡る緊張で投資家心理が悪化
  • ダウ・S&P500は最高値更新も、ナスダックは下落
  • AI関連の期待は続く一方で、過熱感やバリュエーション懸念も浮上

市場の動き

3日の米株式市場では、ハイテク株が一服し、ナスダック総合指数は0.28%下落しました。
一方、ダウ平均は0.51%高、S&P500は横ばいで、過去最高値を更新しました。

  • S&P500:6715.79(+0.01%)

  • ダウ平均:46758.28(+0.51%)

  • ナスダック総合:22780.51(-0.28%)


個別銘柄の動き

  • パランティア:戦場通信システムに欠陥との報道で7.5%急落(同社は否定)

  • アプライド・マテリアルズ:2026年度売上見通し引き下げで2.7%安

  • テスラ:1.4%安

  • 公益株(S&P公益事業指数):1.2%上昇しディフェンシブ銘柄に資金が流入


背景要因

政府閉鎖と地政学リスク

  • 米政府閉鎖が3日目に突入し、雇用統計を含む経済指標が延期

  • トランプ大統領がハマスにガザ和平案への回答を迫り、地政学的な緊張感が強まった

  • ただし、取引終盤に「人質解放で合意」の報道が投資家心理を一部支えた

経済指標の弱さ

  • ISM非製造業指数(9月)が50に低下

    • サービス業活動が停滞

    • 事業活動指数はコロナ禍以来初めて縮小圏入り

  • 労働市場の軟化も示唆され、FRBの利下げ観測が上昇


AI関連の動きと懸念

  • ブラックロック傘下GIPがデータセンター企業アラインド買収交渉(評価額400億ドル規模)

  • 日立とオープンAIが提携、富士通とNVIDIAの協業拡大など、AI関連の提携は活発化

  • ただし「収益化が追いついていない」「バリュエーションが過熱」といった懸念も台頭


市場関係者の見方

  • 「1990年代後半のITバブルを思わせる」動きとの声もあり、相場の過熱感を警戒

  • 投資家心理指数も熱狂的水準に接近

  • 政府閉鎖は「早期解決」という楽観的見方が多いが、実際の妥協の兆しは乏しい


まとめ

  • 米株はダウとS&P500が最高値更新、ハイテク株は下落で明暗分かれる

  • 政府閉鎖やガザ情勢が投資家心理を圧迫

  • ISM指標の低下で景気減速懸念、FRBの利下げ観測が強まる

  • AI関連投資は続くが、収益化の遅れと過熱感がリスク要因

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債利回りが上昇、政府閉鎖で経済指標が遅延

  • 米国債利回りは全般的に小幅上昇したが、週間では大幅低下
  • 政府閉鎖で雇用統計などの発表が延期され、市場は方向感を欠く展開
  • FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測は強まる一方で、高官からは慎重姿勢の発言が相次ぐ

米国債市場の動き

3日、米国債利回りは以下の通り小幅に上昇しました。

  • 30年債利回り:4.71%(前日比+2.2bp)

  • 10年債利回り:4.12%(前日比+3.5bp)

  • 2年債利回り:3.57%(前日比+3.3bp)

ただし、週間ベースでは利回りは約1カ月ぶりの大幅低下となり、投資家が今後の景気減速を意識していることがうかがえます。


政府閉鎖の影響

  • 政府閉鎖により、雇用統計の発表が延期

  • 雇用やインフレといったFRBの判断材料が得られず、政策運営の不透明感が増しています

  • 労働省発表予定だった雇用統計の代替データでは「雇用の伸び鈍化」が示唆されました


金融政策を巡る見方

  • フェドウオッチによると、10月会合での0.25%利下げ確率は97%

  • 年内の利下げ回数については、

    • 1回のみとの見方がオプション市場で増加

    • 10月・12月の2回実施がスワップ市場では依然優勢

  • 一部専門家は「0.25%では効果が薄い。やるなら0.5%下げるべき」との意見も。


FRB高官の発言

  • グールズビー総裁(シカゴ連銀):インフレ率は依然高く、利下げには慎重姿勢。

  • ローガン総裁(ダラス連銀):最大雇用よりもインフレ抑制の道のりが遠いと指摘。

  • マイラン理事:住宅コスト次第でインフレ見通し修正もあり得ると発言。


まとめ

  • 米国債利回りは小幅上昇も、週単位では大きく低下

  • 政府閉鎖で経済指標の発表が遅れ、市場は材料不足

  • FRB利下げ観測は強いが、高官発言は慎重基調

  • 市場は「年内1回か2回の利下げ」で意見が割れている

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル下落と円相場:米政府閉鎖で雇用統計が延期、為替市場に不透明感

  • 米ドルは主要通貨に対して下落、ドル指数は約2カ月ぶりの大幅安
  • 米政府閉鎖により雇用統計が延期され、FRBの金融政策判断が難しくなる
  • 円は一時下落も、週間ベースでは好調に推移。背景には自民党総裁選も影響
  • ユーロやポンドなど他の通貨は対ドルで上昇傾向
  • 市場はすでに追加利下げを織り込み済みで、ドル安の勢いは限定的

ドル安進行の背景

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨に対して下落しました。
米政府機関の一部閉鎖で、重要指標の雇用統計が延期され、景気の先行き不透明感が強まったことが背景です。

  • ドル指数(ブルームバーグ・ドル・スポット指数):0.1%安の97.72

  • 週間ベース:7月以来の大幅安

  • ユーロ/ドル:1.1742ドルと上昇

  • ドル/円:147.48円と小幅高ながら週間では1.4%上昇


専門家の見方

  • MUFGのアナリスト
    政府閉鎖が長引けばFRBは追加利下げに動く可能性があるが、金利市場はすでに織り込み済み。影響は限定的。

  • ゴールドマン・サックスのアナリスト
    円の上昇には政治要因も影響。自民党総裁選で小泉進次郎氏がリードしているとの報道が円高要因の一つ。

  • USBの為替ストラテジスト
    市場は「方向感のないレンジ相場」に近い。政府閉鎖が続けば低ボラティリティ(値動きの小ささ)がさらに強まる可能性。


日本円の動き

日銀の植田総裁は、金融緩和を維持する重要性を改めて強調しました。これにより追加利上げ観測が後退し、円は一時下落。ただし週間では1.4%上昇し、ここ4カ月で最も好調なパフォーマンスを見せています。


経済指標とFRBの姿勢

  • ISM非製造業総合指数(9月):50.0に低下(景気の拡大・縮小を分ける節目ぎりぎり)

  • FRBのミラン理事:現行の金利は高すぎる可能性があり、大幅緩和を主張

  • CMEフェドウオッチ:月内の0.25%利下げは確実視、12月追加利下げ確率は84%


仮想通貨ビットコイン

ビットコインは8営業日続伸し、一時8月中旬以来の高値を更新。終盤は1.5%高の12万2530ドルとなりました。


まとめ

  • ドルは政府閉鎖と雇用統計延期で不透明感が増し、主要通貨に対して下落

  • 円は自民党総裁選など政治要因も絡み、週間で好調に推移

  • FRBは追加利下げが濃厚で、ドル安リスクはあるが市場は織り込み済み

  • ビットコインはリスク資産として上昇を継続

原油と金

  • 原油:5日ぶりに反発。ただし中長期的には供給過剰懸念が強い
  • :反発し7週連続の上昇へ。米金融政策と政府閉鎖が支援材料
  • 地政学リスク(中東・ウクライナ)と金融政策(FRB利下げ)が市場を揺さぶっている

原油市場

地政学リスクの影響

  • トランプ大統領がハマスにガザ和平案への合意を迫る発言 → 中東不安が強まり供給懸念

  • 中東は世界原油供給の約3分の1を占めるため、価格への影響は大きい

  • ウクライナがロシア製油所を攻撃 → ロシア供給への警戒も続く

供給過剰懸念

  • 国際エネルギー機関(IEA):来年は記録的な供給過剰予想

  • OPECプラス:10月5日に会合開催

  • アナリストは「供給過剰が市場に押し寄せている」と警戒

相場の水準

  • WTI先物11月限:60.88ドル(+0.7%)

  • ブレント12月限:64.53ドル(+0.7%)


金市場

上昇を支える要因

  • 米利下げ再開 → 投資マネーが金へ流入

  • 中央銀行の買い増し

  • 金ETFへの資金流入

技術的な懸念

  • 過去1カ月間「買われ過ぎ水準」で推移

  • 急上昇で調整(価格下落)のリスクも高まっている

相場の水準

  • スポット価格:1オンス=3887.40ドル(+0.8%)

  • COMEX金先物12月限:3908.90ドル(+1.1%)

  • 年初来上昇率:約48%(1979年以来の大幅上昇ペース)


まとめ

  • 原油は地政学リスクで一時上昇も、来年の供給過剰懸念が重石

  • 金は「安全資産」として資金流入が続き、7週連続の上昇

  • 投資家は中東情勢・ロシア供給・米金融政策の3点を注視

  • 短期的には原油=不安定、金=強含みの構図が鮮明