2025/11

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/11/21

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米株反落】エヌビディア急伸から一転下落、雇用統計の強弱入り混じり不透明感が強まる

  • 米株式市場はボラティリティ(価格変動)が急上昇し主要指数がそろって反落
  • エヌビディアは好決算でも5%高 → 3%安へ急反転
  • 雇用統計は「雇用増は強いが失業率が悪化」というちぐはぐな強弱混在
  • AI関連投資の「収益化」への疑問やハイテク株の割高感が再び意識
  • FRBの利下げ後ずれ観測が市場の重荷に

米株式市場は大幅反落、ボラティリティ急上昇

20日の米株式市場は主要指数が大きく下落しました。市場では「VIX(恐怖指数)」が急上昇し、投資家心理の不安が強まっています。

主要指数の動き

  • S&P500:6538.76(-1.56%)

  • ダウ平均:45752.26(-0.84%)

  • ナスダック総合:22078.05(-2.15%)

特にナスダックは、ハイテク株が売られた影響で大きく下落しました。


エヌビディア、好決算でも急反落

一時5%高 → 終値は3%安へ

前日発表の決算が非常に強く、寄り付き直後は買いが集中しましたが、その後は一転して売り優勢に。
これは、AI投資の収益化への懸念が背景にあります。

AI投資の収益化とは?

企業がAI向けに巨額の設備投資を行っても、それがすぐに利益につながるとは限らないという問題。

ペッパーストーンのアナリスト・ウー氏は次のように指摘しています。

  • 巨大テック企業のAI投資は「儲かるのか?」

  • 借金で進める投資は「本当に持続可能なのか?」

こうした疑問が投資家の警戒心を高めています。


雇用統計は「強い部分と弱い部分」が混在

非農業部門雇用者数:予想の約2倍の増加

  • 結果:+11万9000人

  • 予想:+5万人

一見すると強い数字ですが、同時に発表された失業率は4.4%へ上昇
これは約4年ぶりの高水準です。

失業率とは?

働く意思がある人のうち、仕事がない人の割合。

雇用の強さと弱さが同時に出てきたことで、市場では:

  • 労働市場が不安定なのでは?

  • FRB(米中央銀行)の利下げ時期が読めない

という不透明感が強まりました。


ハイテク株への依存構造があらためて浮き彫りに

今回の急落で、市場は少数の大型ハイテク企業に依存しすぎている状況が再認識されました。

アナリストの指摘

  • AI関連インフラへの投資が膨らむ一方、目に見える成果が少ない

  • 決算シーズンが終わり、エヌビディア以外では需要の強さを示す材料が不足

  • 株価が割高で「調整リスク」が高まっている

ビットコインも一時4%超下落し、リスク回避ムードが強まりました。


一部の専門家は「テック株の空売りは危険」と警告

著名空売り投資家カーソン・ブロック氏は次のように発言

  • 「今の市場は空売りよりロングの方が良い」

  • 「エヌビディアや大手テックを空売りすると生き残れない」

AIバブル懸念が語られる中でも、テック株の強さは依然意識されています。


企業個別:ウォルマートは好調

ウォルマートは

  • 通期見通しを再び上方修正

  • NYSEからナスダックに上場変更を決定

これを受けて株価は上昇しました。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債利回り低下、12月利下げ観測が再び強まる一方でFRB当局者は慎重姿勢

  • 米国債利回りが低下し、市場では12月利下げ観測が強まっています
  • 9月雇用統計は強弱まちまちで、失業率の上昇がポイントになりました
  • 一方、FRB当局者は「インフレ長期化のリスク」を理由に利下げに慎重
  • 市場の期待とFRBの慎重姿勢が再び乖離しつつあります

米国債利回りが低下、12月利下げへの期待が浮上

9月雇用統計で見えた「労働市場の不安定さ」

米国債相場は上昇し(=利回りは低下)、市場では12月の利下げが再び意識される展開となりました。
背景にあるのは、米政府閉鎖の影響で発表が遅れていた9月雇用統計が強弱まちまちだったことです。

特に注目されたのは失業率の上昇で、
DWSアメリカズのカトラボーン氏は「労働需給の均衡に疑問を投げかける内容だった」とし、これが債券価格上昇(利回り低下)につながったと述べています。

主要国債の動き

  • 10年債利回り:4.09%(-4.5bp)

  • 30年債利回り:4.73%(-2.9bp)

  • 2年債利回り:3.54%(-4.8bp)

※bp(ベーシスポイント)とは?
金利の最小単位。1bp=0.01%


金利スワップ市場では利下げ確率が上昇

金利スワップ市場では、
12月FOMCで0.25%利下げされる確率は約34%に上昇しました。
(失業率発表前は約20%)

しかし前日には、BLS(米労働統計局)が「10月雇用統計を公表しない」と表明し、利下げ観測がいったん後退していました。
今回の失業率上昇がその下押しを巻き返した形です。


FRB当局者はそろって慎重—市場とのギャップが再び拡大

インフレ長期化リスクを警戒するFRB

一方で、FRBの複数の高官が「今は利下げに慎重であるべき」との発言を次々に行っています

  • ハマック・クリーブランド連銀総裁
     「労働市場を支えるための利下げは、インフレ高止まりを招き金融リスクが高まる」

  • バーFRB理事
     「インフレ率はまだ目標を1ポイント上回っており、慎重さが必要」

パウエル議長が利下げ合意を取りまとめるのは困難との声も

アプタス・キャピタルのタイナー氏は、
「複数の当局者が明確に慎重姿勢を示しており、12月利下げに必要な支持をパウエル議長が集めるのは難しい」と指摘しています。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドル円が157円台後半へ上昇──介入ライン160円が視野、FRB利下げ観測も後退

  • 米雇用統計が強弱入り混じる内容となり、FRBが12月に利下げしない観測が強まってドル高に
  • ドル円は1月以来の高値157.8円まで上昇し、160円が介入ラインとの見方が強まる
  • 高市政権の「積極財政」期待を背景に、日本の財政不安から円安・長期金利上昇が加速
  • 市場では「為替介入は160円に到達する前にある可能性も」との見方

ドル高進行──雇用統計で利下げ観測が後退

雇用統計の結果

  • 非農業部門雇用者数:+11万9000人(予想5万人を大幅超え)

  • 失業率:4.4%(前月4.3%から悪化、4年ぶりの高さ)

「非農業部門雇用者数とは?」

→ 毎月発表される米国の雇用数で、景気の強さを示す最重要指標のひとつ。

雇用者数の増加で景気は強いと判断される一方、失業率の悪化が弱さを示し、内容は「強弱まちまち」となりました。

FRBの利下げ期待が低下

CMEフェドウォッチでは、
12月FOMCで0.25%利下げが行われる確率は39%に低下。

「利下げが遅れる=ドル金利が高い時期が続く」ため、ドル買いが優勢になりました。


ドル円は157.8円まで上昇──日本の財政不安が円売りを加速

ドル円は1月以来の高値

  • 一時 157.89円

  • 終値は 157.57円(+0.26%)

高市首相の政権発足後、円は約6%下落
背景には「財政の悪化リスク」があります。

市場が懸念するポイント

  • 高市政権は大規模な歳出拡大を掲げている

  • 必要な借り入れが増える可能性 → 市場が国債の将来に不安

  • 結果として 円安・国債安(=金利上昇)が同時進行

日本の長期金利も急上昇

  • 新発10年債利回り:1.835%(2008年以来の高さ)

  • 新発40年債利回り:3.745%(過去最高)

「長期金利とは?」

→ 国が発行する10年・20年などの長期国債の利回り。
 上昇すると「国の借金コストが増える=市場が不安を感じている」ことを意味しやすい。


160円手前で為替介入の可能性──専門家が見解

介入ラインは「160円前」にも?

クレディ・アグリコル証券・会田卓司氏は、
「160円到達前でも、動きが急なら介入の可能性あり」
と指摘。

理由としては以下

  • 高市政権は「日本の財政は改善している」との立場

  • 外貨準備が過去に比べて十分ある

  • 過去政権よりも「介入へ積極的」の可能性

実際の財政状況の改善

会田氏によると、
政府の純債務残高/GDP比は133% → 85%へ低下(過去4年半)

つまり、
「日本は借金が多い」という従来イメージよりも財政は改善している
という認識が政権側にはある、と分析されています。


今後の注目ポイント──日銀の次の利上げは1月が「常識的」

会田氏は日銀の利上げ時期について、

  • 基本シナリオ:来年1月が妥当

  • 衆院解散を意識して12月に利上げすると「政府と協調していない」と見られかねない

とコメント。

さらに、

  • 来年は政府の成長投資を支えるため利上げしない期間が続く

  • 2026年以降に物価が再び上昇し、日銀は利上げ再開

  • 2028年にターミナルレート(最終到達金利)=2%到達

という長期見通しも示されました。

【原油と金がともに小動き】ウクライナ和平案で原油続落、金相場は方向感欠く展開

  • ウクライナ情勢の進展が原油安を誘導
  • 供給過剰懸念が原油価格を押し下げる構図に
  • 金市場は米雇用統計を受けて方向感乏しい展開
  • 12月の米利下げ期待が後退し、金の上値を抑制

原油:ウクライナ和平案が供給増観測を呼び価格は続落

ウクライナ和平案が市場に影響

ウクライナのゼレンスキー大統領が、米ロがまとめた「和平草案を基に協議を進める」意向を示しました。
もし和平に向けて前進すれば、ロシア産原油への制裁が緩和される可能性があり、世界の供給が増えるとの見方から原油価格の重しとなりました。

 供給過剰へ向かう流れ

現在、

  • OPECプラスの増産

  • その他産油国の供給増加
    が同時進行しており、市場では既に「供給過剰になるのでは」という懸念が強まっています。

WTI・ブレントの価格

  • WTI 12月限:59.14ドル(前日比 -0.5%)※最終取引日

  • WTI 1月限:59.00ドル(-0.42%)

  • ブレント1月限:63.38ドル(-0.2%)


金:米雇用統計を受け方向感が定まらず

雇用統計の内容がまちまちで混乱

金スポット価格は、前日終値を挟んで上下に振れる展開となりました。
米国の雇用統計は強弱が入り混じる内容で、投資家が判断に迷いやすい状況となっています。

 FRBの利下げ観測は後退

TDセキュリティーズのメレク氏は、

  • 雇用増加が予想を上回った

  • 市場はもともと12月利下げを織り込んでいなかった
    と指摘し、「FRBが積極的に緩和へ動く理由はない」との見方を示しました。

これは、利下げ期待が後退する=金の上値を抑える要因となります。
(金は利息を生まない資産のため、利下げ観測が高まると買われやすくなります。)

金価格の動き

  • 金スポット:4,079.10ドル(+1.12ドル)

  • 金先物(COMEX)12月限:4,060ドル(-0.6%)


用語補足

OPECプラスとは?

OPEC(石油輸出国機構)にロシアなど非加盟国が加わった枠組み。世界の原油供給を調整する役割を持つ。

金スポットとは?

現物の金の取引価格のこと。先物とは違い、即時受け渡しを前提とした価格。