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目次
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米国株式一週間の動き(S&P500)
FOMC直前の「様子見」から「利下げ確信」への転換
この一週間は、翌週に控えた米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に神経質な展開で始まりましたが、週後半にかけては経済指標(ADP雇用統計、PCE)が利下げ観測を裏付ける内容となったことで、主要3指数は週間ベースで上昇(2週連続)して取引を終えました。
週初は暗号資産(仮想通貨)の急落が冷や水となりましたが、その後はハイテク株の押し目買いや、労働市場の軟化を示すデータが好感され、相場は底堅さを取り戻しました。
12/1 (月)暗号資産ショックでリスク回避、製造業の不振も重荷に
週明けは「リスクオフ」の展開となりました。
ビットコインなどの暗号資産で大規模なポジション清算(売り)が発生し、投資家心理が悪化。
さらに、ISM製造業景況指数が4カ月連続で縮小を示すなど、景気への懸念も加わり、S&P500、ダウ、ナスダックの主要3指数は揃って反落しました。
12/2 (火)ハイテク株が主導し反発、ビットコイン持ち直しで安心感
前日の下げから一転、相場は持ち直しました。
暗号資産市場の混乱が一服し、ビットコインが反発したことで投資家心理が改善。アップルなどの大型テクノロジー株を中心に買い戻しが入りました。
翌週の利下げ期待が根強く、相場を下支えする形となりました
12/3 (水)ADP雇用者数の予想外の減少で「利下げ期待」が加速
民間雇用の動向を示すADP雇用統計が予想以上に弱い内容(2023年以来の大幅減)となり、労働市場の減速が鮮明化。
これが逆説的に「FRBが利下げに踏み切る十分な理由になる」と受け止められ、金利低下とともに株式市場は続伸。ダウは400ドルを超える上昇を見せました。
12/4 (木)最高値目前で足踏み、メタの「メタバース予算削減」が話題に
主要指数は史上最高値に迫る水準で推移しましたが、翌週の重要イベントを前に方向感を欠く展開となりました。
個別では、メタ・プラットフォームズがメタバース部門の予算削減(効率化)を報じられ上昇。
一方、新規失業保険申請件数は減少し、労働市場の底堅さも示唆されるなど、強弱入り混じる材料を消化する一日となりました

12/5 (金)PCE通過で利下げ織り込み完了、大型M&A報道も
FRBが重視するPCE(個人消費支出)価格指数が発表され、インフレの根強さと鈍化のバランスが確認されました。
これにより来週の0.25%利下げ観測がほぼ確実視(約87%)され、相場は小幅高で終了。
企業ニュースでは、ネットフリックスがワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の一部部門を買収することで合意したとの報道があり、メディア関連株が大きく動きました。
来週への視点
市場の関心は完全に来週のFOMC(9-10日予定)に向けられています。
今週の経済指標を経て、市場は「0.25%の利下げ」をほぼ織り込んでおり、焦点はパウエル議長の会見や、来年以降の利下げペースに関する示唆に移ることになります。




