2025/2

【経済、金融ニュースまとめ】・海外記事をわかりやすく要約・2025/2/19

【経済、金融ニュースまとめ】

 海外記事わかりやすく要約とは?

 

このサイトは、ファンダメンタル分析の軸である海外記事(Bloomberg、Reuters)初心者にも分かりやすく要約しています

株、金利、FX(為替)原油、金などのファンダメンタルをまとめています

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

S&P500種株価指数が過去最高値を更新

18日の米国株式市場の値動き

✅ S&P500種株価指数が史上最高値を更新
✅ 半導体銘柄が上昇し、主要株価指数は終盤にプラス転換
✅ 米国とロシアの高官会談により、ウクライナ戦争終結への期待が高まる

主要指数の推移

指数 終値 前営業日比 変化率
S&P500種 6129.58 +14.95 +0.24%
ダウ工業株30種平均 44556.34 +10.26 +0.02%
ナスダック総合 20041.26 +14.49 +0.07%

🔼 S&P500は1月の高値を突破し、過去最高値を更新
🔼 ナスダック総合指数もプラス圏で推移
🔽 一方で、大型ハイテク株は一部下落


主な要因

① 半導体セクターの急騰

💡 インテル (INTC) が16.1%急伸

  • 分割の可能性が報じられたことが材料視される
  • 台湾積体電路製造(TSMC)とブロードコム(AVGO)がインテルの事業買収に関心を示していると報道
  • このニュースを受けて、半導体業界全体に買いが波及
  • フィラデルフィア半導体指数(SOX)は1.7%上昇

② 米ロ会談がウクライナ停戦期待を後押し

🔍 米国とロシアの高官がサウジアラビアのリヤドで会談

  • ウクライナ戦争終結の可能性が議論され、停戦交渉進展への期待が高まる
  • 市場では地政学的リスクの緩和を好感する動き
  • ただし、正式な首脳会談の日程は決まらず、不透明感は残る

③ 投資家心理と市場のセンチメント

📊 バンク・オブ・アメリカ(BofA)による調査

  • ファンドマネージャーの現金保有率が2010年以来の低水準に
  • 34%の回答者が「今年は世界株が最もパフォーマンスの高い資産になる」と予想
  • 債券のアンダーウェイトを示唆する回答は11%と、市場は株式選好が続いている

📊 UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの見解

  • 「短期的にはボラティリティが高まるが、ファンダメンタルズは世界の株式を支え続ける」
  • 「投資家は資本保全戦略を検討するべきだ」

④ 米FRBの金融政策見通し

🏦 FRBのデイリー総裁の発言

  • 「インフレ抑制の進展が明確になるまで、金利を現行水準に据え置くべき」
  • 「物価目標達成の道は一様ではない」
  • 市場では、利下げ期待がやや後退。

🔍 FRB議事要旨の公開(19日)

  • 1月FOMCでは、インフレやトランプ大統領の関税政策への不透明感から政策金利を据え置いた。
  • 議事要旨の内容次第で市場の金利観測が動く可能性あり。

⑤ 企業決算シーズンの終盤

📊 LSEGのデータ

  • S&P500構成企業のうち383社が決算発表済み
  • 74%が市場予想を上回る業績を報告
  • 全体的に好調な決算シーズンとなっている。

メタ・プラットフォームズ (META) は2.8%下落し、連騰が20日でストップ

バークシャー・ハサウェイが株式取得を明らかにしたコンステレーション・ブランズ (STZ) は4.0%上昇

半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズ (AMAT) は8%下落


今後の焦点

🔍 1月FOMCの議事要旨(19日公開)
🔍 小売企業の決算発表(ウォルマート、ターゲットなど)
🔍 ウクライナ停戦交渉の進展と米ロ関係
🔍 S&P500が更なる上昇を続けるか、それとも6000を割り込むか


まとめ

S&P500が史上最高値を更新し、米株市場は小幅高
半導体セクターの上昇が市場をけん引し、インテルが急騰
米ロ会談によりウクライナ停戦の期待が高まるが、正式な首脳会談は未定
FRBのデイリー総裁は「金利を現行水準に維持すべき」と発言
決算シーズンは終盤、企業業績は概ね良好だが、一部銘柄は下落
今後の焦点はFOMC議事要旨、小売企業の決算、地政学リスクの行方

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

米国債相場は反落、今週の入札やインフレ懸念、関税を巡る不安から売りが優勢

18日の米国債市場の動き

✅ 米国債相場は反落し、利回りは上昇(ベアスティープ化)
✅ 今週の入札やインフレ懸念、関税不安が背景
✅ 10年債利回りは4.5%を再び上回る

米国債利回りの推移

国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.76% +6.7 +1.44%
米10年債利回り 4.55% +7.2 +1.61%
米2年債利回り 4.30% +4.5 +1.04%

🔼 10年債利回りは4.5%を割り込んでいたが、再び上昇。
🔼 米経済の強さを示す指標が発表され、FRBの利下げペースに影響を与える可能性。


主な要因

① ニューヨーク州製造業業況指数の上昇

2月のニューヨーク州製造業業況指数

  • プラス5.7(前月のマイナス12.6から急回復)
  • 市場予想(マイナス1.0)を大幅に上回る
  • 指数がゼロを上回ると拡大を示すため、景気回復のシグナル
  • 米経済の底堅さを反映し、利下げ期待を弱める要因に

市場の反応

  • 経済の強さが確認され、FRBの金融政策の舵取りが難しくなるとの見方が浮上。
  • 金利市場では、FRBが早期に利下げを実施する可能性が低下。

② 米金融市場の流動性の低下

プレジデンツデーの影響

  • 17日(月曜日)はプレジデンツデーの祝日で市場は休場だった。
  • 流動性が低下することで、小さな経済指標にも相場が過剰に反応しやすい状況に。
  • 市場のボラティリティが高まりやすい。

③ FRBの金融政策見通し

19日に1月のFOMC議事要旨を公表

  • 市場はFRBの利下げ時期や金利スタンスの手がかりを探る。
  • 1月FOMCでは、インフレと関税政策の不透明感を理由に政策金利を据え置いた。
  • 議事要旨がタカ派的なら、利回りはさらに上昇する可能性。

短期金融市場の見方

  • 市場は年内1回の利下げを織り込むが、時期は依然不透明。
  • 一部では「9月の利下げ実施確率が完全に織り込まれた」との指摘もある。

④ インフレと関税リスク

関税政策の影響

  • トランプ大統領の「相互関税」に対する市場の警戒感が継続。
  • 関税がインフレを押し上げる可能性があり、FRBの金融政策に影響を与える。
  • FRBが利下げに慎重になる可能性が高まる。

今後の焦点

🔍 19日:FRBのFOMC議事要旨公開
🔍 今週の国債入札(10年債、30年債の需要に注目)
🔍 経済指標(PMI、消費関連指標など)
🔍 関税政策の詳細と市場の反応


まとめ

米国債は反落し、利回りは上昇
ニューヨーク州製造業業況指数が予想を上回り、米経済の強さが確認された
プレジデンツデーの影響で市場の流動性が低下し、小さな指標でも大きく反応
関税政策への懸念が続き、インフレ圧力が利回り上昇の要因に
今後の焦点はFOMC議事要旨、国債入札、関税政策の行方

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

米金融当局者の金利据え置き姿勢がドル買いを誘う

18日の為替市場の動き

✅ ドルが主要10通貨のほぼ全てに対して上昇
✅ FRB当局者が金利据え置きを支持、ドル買いを誘発
✅ 円は一時151円台半ばまで下げ渋るも、午後に152円台前半へ下落

為替レートの推移

通貨ペア 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1289.87 +2.58 +0.20%
ドル/円 ¥152.08 +¥0.57 +0.38%
ユーロ/ドル $1.0447 -$0.0037 -0.35%

📈 ドル指数は0.3%上昇し、107.08に達した。
📉 ユーロ、ポンドは対ドルで続落。


主な要因

① FRB当局者の発言

FRBのタカ派姿勢が強調される

サンフランシスコ連銀のデーリー総裁
  • 「インフレ抑制の進展が見られるまで金融政策を維持する必要がある」
  • インフレ低下の期待は示したが、早期利下げには慎重なスタンス
FRBウォラー理事
  • 「最近の経済指標は金利据え置きを支持する内容」
  • 「労働市場は最適な状態」
  • → 金融政策の急激な変更は不要との見解

市場の反応

  • FRBの早期利下げ期待が後退し、ドルが買われた
  • 金利先物市場では、年内の利下げ幅見込みが41bpから37bpに縮小

② ウクライナ停戦交渉

米国とロシアがリヤドで協議

  • ウクライナ戦争の終結期待が浮上
  • リスクオン(円安要因)と安全通貨としてのドル買い(ドル高要因)が交錯

市場の反応

  • 不確実性が続く中、安全資産としてのドルの需要が高まる
  • マネックスUSAのフアン・ペレス氏は「ドルは安全通貨として引き続き支持される」との見解

③ 各国中央銀行の政策動向

オーストラリア準備銀行(RBA)が約4年ぶりの利下げ

  • 豪ドル/米ドルは0.1%安の0.6349ドル
  • RBAのブロック総裁は「追加利下げは慎重に見極める」と発言
  • 利下げサイクルに入る可能性があり、豪ドルは弱含み

イングランド銀行(BoE)の動向

  • 英国の第4四半期賃金が予想以上に伸び、利下げに慎重な姿勢
  • 英ポンドは0.2%安の1.2598ドル

市場の反応

  • 米ドルの強さに対して、他の通貨は相対的に軟調
  • ユーロ、ポンドともに対ドルで2日続落

④ 米経済指標

2月のNAHB住宅建設業者指数が2023年9月以来の低水準

  • 住宅市場の減速を示唆
  • 一時的にドルの上げ幅を縮小させる場面も

市場の反応

  • 住宅市場の低迷は長期的なリスク
  • ただし、全体としてはFRBのタカ派姿勢がドルをサポート

今後の焦点

🔍 19日:FRBのFOMC議事要旨公開

🔍 ウクライナ停戦交渉の進展

🔍 米国の関税政策の詳細発表

🔍 今週発表される経済指標(PMI、個人消費データ)


まとめ

FRB当局者の発言がタカ派的で、ドル買いが優勢となった。
ウクライナ停戦交渉が進展する可能性が浮上し、市場のリスクオンムードが強まる一方、安全資産としてのドル需要も継続。
オーストラリア準備銀行(RBA)が利下げを決定し、豪ドルが下落。
金利先物市場では、FRBの年内利下げ幅見込みが縮小し、9月の利下げ確率が後退。
今後の焦点は、FOMC議事要旨、ウクライナ停戦交渉、関税政策の行方。

コモディティ市場

原油市場の最新動向と見通し

OPECプラスの供給計画が市場を動かす

ニューヨーク原油相場は4営業日ぶりに上昇
OPECプラスが4月の供給引き上げ開始延期を検討
延期が決定すれば、供給拡大計画の先送りは4度目となる

供給過剰懸念と新たなリスク

IEA(国際エネルギー機関)は日量45万バレルの供給過剰を予想
米国の原油在庫は3カ月ぶりの高水準
米国とロシアのウクライナ戦争終結交渉の進展で、地政学リスクの変化も

地政学的リスク:カザフスタン産原油の供給混乱

ウクライナのドローン攻撃でロシア南部の石油関連施設が被害
パイプラインからの原油受け取りが一時停止
供給抑制の可能性が市場のセンチメントに影響を与える

原油先物価格の動き

WTI先物3月限は前営業日比1.6%高の71.85ドルで終了
北海ブレント4月限は0.8%上げて75.84ドル


金市場の最新動向と見通し

ゴールドマン・サックスが金価格の上昇を予想

年末までに1オンス=3100ドルに上昇する可能性を指摘
関税を巡る懸念が高まれば、さらなる上昇余地も

トランプ大統領の貿易政策が金市場を刺激

相互関税計画の詳細発表を市場が待つ状況
貿易戦争の可能性が経済不安を増大
地政学リスクと経済の不確実性が金需要を押し上げる

金価格の動き

金スポット相場は前日比1.3%高の1オンス=2932.93ドル
ニューヨーク商品取引所の金先物4月限は1.7%上げて2949.00ドル


まとめ

原油市場では、OPECプラスの供給引き上げ延期検討が材料視され、需給バランスの変化に注目が集まる
ウクライナ情勢の変化や、米国の原油在庫増加が市場に影響を与える可能性
金市場では、ゴールドマン・サックスが年末の金価格上昇を予想し、投資家の逃避需要が続く見込み
トランプ政権の貿易政策を巡る不確実性が金市場を押し上げる要因に