2025/2

【経済、金融ニュースまとめ】・海外記事をわかりやすく要約・2025/2/26

【経済、金融ニュースまとめ】

 海外記事わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

「S&P500種株価指数、4日続落— 消費者信頼感の低下で景気懸念拡大」

米消費者信頼感指数(Consumer Confidence Index, CCI)とは?

アメリカの消費者が現在と今後の経済状況についてどれだけ楽観的か悲観的かを示す指標です。具体的には、雇用状況、収入、景気見通しなどに対する消費者の意識を調査し、数値化したものです。

  • 100が基準値で、100以上なら「経済に対して前向き」、100未満なら「慎重・悲観的」と判断されます。
  • 消費者の心理は個人消費に大きく影響し、アメリカ経済の約7割を占めるため、景気動向を占う重要な指標です。

例:指数が下がると「消費を控える動き」が強まり、景気減速のサインと見なされます。

1. 米株式市場:S&P500とナスダックが1カ月ぶり安値

25日の米株式市場では、S&P500種株価指数とナスダック総合指数が続落し、終値で5週間ぶりの安値を記録しました。特に、2月の米消費者信頼感指数の大幅低下が、景気への懸念を強める要因となりました。

  • S&P500種株価指数5955.25(-28.00、-0.47%)
  • ナスダック総合指数19026.39(-260.54、-1.35%)
  • ダウ工業株30種平均43621.16(+159.95、+0.37%)

ナスダック100指数も4日連続で下落し、4日間の下げ幅は約5%に拡大。特に「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるハイテク大手7社の株価指数は、昨年12月の高値から10%下落し、調整局面に突入しました。


主要株価指数の終値(25日)

株価指数 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5955.25 -28.00 -0.47%
ダウ工業株30種平均 43621.16 +159.95 +0.37%
ナスダック総合指数 19026.39 -260.54 -1.35%
ナスダック100指数 約5%下落(4日間)
VIX指数(恐怖指数) 上昇(1月27日以来の高水準)

2. 消費者信頼感指数の急低下が市場に影響

コンファレンス・ボード(CB)が発表した2月の米消費者信頼感指数は、98.3と前月比で7ポイント低下し、予想の102.5を大きく下回りました。これは2021年8月以来、約3年半ぶりの大幅な下落であり、市場の失望を招きました。

ストラテガスのクリス・ベロン氏は、「市場は依然としてインフレよりも成長鈍化を懸念している」と指摘。一方、トゥルイスト・アドバイザリー・サービシズのキース・ラーナー氏は、「短期的なリスクリターンは不透明」とし、「株式に対して中立的な姿勢を強めるべき」とコメントしました。


3. ハイテク株主導で下落、エヌビディア決算に注目

ハイテク株が全体の下落を主導。特に、「マグニフィセント・セブン」の下落が目立ち、投資家心理に大きく影響しました。

  • エヌビディア(NVDA)2.8%安
    → 26日に決算発表を控え、利益確定売りが加速。
    → 米政権が対中半導体輸出規制の強化を検討しているとの報道も重し。

  • マイクロソフト(MSFT)やメタ(META)など他のハイテク銘柄も軟調。


4. 業種別パフォーマンスと個別株動向

業種別パフォーマンス

  • 通信サービスセクター:下げ幅最大
  • 主要消費財セクター:唯一の上昇(ディフェンシブ銘柄が買われる流れ)

個別株の動向

銘柄 変化率 コメント
エヌビディア(NVDA) -2.8% 決算発表を前に売り圧力増。対中規制懸念も影響。
ズーム(ZM) -8.5% 通年の売上高見通しが市場予想を下回り失望売り。
ビットコイン関連株(コインベース、MSTR) -6.4% / -11.4% ビットコイン価格の下落を受けて大幅安。
ダウ工業株30種平均 +0.37% ディフェンシブ銘柄への資金シフトが下支え要因。

5. 投資家心理:恐怖指数(VIX)の上昇とリスク回避姿勢

  • シカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX指数は、1月27日以来の高水準まで上昇し、市場のリスク回避姿勢を反映。
  • ビットコイン6.1%下落し、リスク回避の流れが暗号資産市場にも波及。
  • 暗号資産関連株も連れ安。

6. 今後の市場注目ポイント

PCEコア価格指数(28日発表予定)
 → FRBが重視するインフレ指標。前年同月比+2.6%増の予想。

エヌビディア決算(26日)
 → AI半導体需要や業績見通しが注目される。

対中半導体輸出規制
 → エヌビディアなど半導体株への影響懸念。

金利政策とFRBの動向
 → リッチモンド連銀のバーキン総裁は、「インフレ率が2%に近づくまで様子見姿勢」と発言。


7. 市場の見通しと投資家の戦略

eToroのブレット・ケンウェル氏は、「今週発表のPCE統計に注目すべき」と述べ、インフレ率が市場予想を下回れば、株式市場の反発材料になる可能性があると指摘。また、「関税問題や消費者マインドの低下が、景気先行きへの不安を強めている」と付け加えました。

一方で、チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は、「市場は明確なリスクオフ状態」とし、「投資家は当面の間、安全資産やディフェンシブ銘柄を選好する傾向が続くだろう」と分析しました。


まとめ

  • S&P500とナスダックが4日続落、調整局面入り
  • 消費者信頼感指数の低下が景気懸念を強化
  • ハイテク株売り主導、エヌビディア決算に注目
  • VIX指数上昇、リスク回避姿勢が強まる
  • 28日のPCE統計と26日のエヌビディア決算が今後のカギ

今週の市場は、28日に発表予定のPCEコア価格指数と、エヌビディアの決算に大きく左右される見通しです。景気減速懸念インフレ動向の間で揺れる市場は、引き続き不安定な展開が予想されます。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

「米国債利回り、年初来最低水準に— 景気減速懸念と利下げ観測強まる」

1. 米国債:利回り急低下、景気減速懸念と利下げ観測が後押し

米国債市場では、利回りが急低下し、特に10年債利回りは年初来の最低水準(4.30%)を記録しました。

これは、消費者信頼感指数の大幅低下を受けて、年内利下げ観測が強まったことが要因です。また、同日に実施された5年債入札でも旺盛な需要が見られ、国債価格の上昇を後押ししました。


米国債利回り(25日終値)

国債 直近値 前日比(bp) 変化率
30年債 4.56% -9.9 -2.13%
10年債 4.30% -10.4 -2.36%
2年債 4.09% -8.3 -1.98%

2. 消費者信頼感指数の急低下が利回り押し下げ

コンファレンス・ボード(CB)が発表した2月の消費者信頼感指数は98.3と、前月から7ポイントの大幅低下。これは2021年8月以来の大きな下落幅であり、予想の102.5も大きく下回る結果となりました。

この結果を受け、市場では「景気減速懸念」が強まり、リスクオフの流れが加速。短期金融市場では、年内に2回の0.25ポイント利下げを完全に織り込みました。

アメリベット・セキュリティーズのグレゴリー・ファラネロ氏は、「10年債利回りは景気減速の兆しに敏感に反応しており、さらに4.25%(200日移動平均線)まで低下する可能性がある」と指摘しました。


3. 利下げ観測の強まりと市場の反応

市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に2回の利下げを実施する可能性が高いと見ています。特に、28日に発表されるPCEコア価格指数(FRBが重視するインフレ指標)の結果次第では、追加利下げ観測がさらに強まる可能性があります。

利下げ観測の背景

  • 消費者信頼感の大幅低下 → 景気減速懸念の強まり
  • 株式市場の下落基調 → 富裕層の消費意欲低下の懸念
  • トランプ政権の政策リスク → 関税強化や連邦職員削減による景気減速リスク

4. リスクオフの流れが市場全体に波及

株式市場でもリスクオフの流れが強まり、ナスダック総合指数は4日続落、S&P500種株価指数も5週間ぶりの安値を記録しました。特にハイテク株の売りが目立ち、「マグニフィセント・セブン」の株価は昨年12月の高値から10%下落し、調整局面に入りました。

VIX指数(恐怖指数)も上昇し、投資家のリスク回避姿勢が顕著となっています。また、ビットコインなどの暗号資産も6%以上下落し、リスクオフの流れが金融市場全体に広がっています。


5. 投資家心理と今後の注目点

投資家心理の悪化

  • 消費者信頼感の低下個人消費鈍化懸念
  • 株式市場の調整局面資産効果の低下
  • 地政学リスクの継続リスク回避姿勢強まる

今後の注目イベント

  1. 28日:PCEコア価格指数
    → FRBの利下げタイミングに影響を与える可能性。

  2. 26日:エヌビディア決算発表
    → AI関連株の今後を占う重要な指標。

  3. 地政学リスクと政策動向
    → トランプ政権の関税政策や財政問題など。


まとめ

  • 10年債利回りは4.30%、年初来の最低水準
  • 消費者信頼感の低下で利下げ観測が強まる
  • リスクオフの流れで株式・暗号資産市場も下落
  • 28日のPCE統計が市場の次の焦点

米国債市場は、引き続き景気減速懸念FRBの金融政策に左右される状況が続きそうです。28日に発表されるPCEコア価格指数は、インフレと金利政策の方向性を決定づける重要な指標となるでしょう。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

「円、4カ月ぶり高値—リスクオフと日銀利上げ観測で上昇」

1. 円高進行、約4カ月ぶりの高値水準に

25日の外国為替市場では、円が対ドルで上昇し、約4カ月ぶりの高値となる1ドル=148円57銭を記録しました。これは、昨年10月11日以来の高値水準です。背景には、以下の要因があります

  1. 世界的なリスクオフの流れ(株安・債券高の影響)
  2. 日銀による追加利上げ観測
  3. 米消費者信頼感指数の大幅低下
  4. トランプ政権による半導体規制強化の計画

これらの要因が重なり、「安全通貨」とされる円への買い需要が強まりました。


為替レート(25日終値)

通貨ペア 直近値 前営業日比 変化率
ドル/円 ¥149.02 -¥0.70 -0.47%
ユーロ/ドル $1.0514 +$0.0046 +0.44%
ブルームバーグ・ドル指数 1284.68 -2.59 -0.20%
ポンド/ドル $1.2662 +0.0038 +0.30%
ドル/スイスフラン 0.8920 -0.0050 -0.56%

2. 円高の背景:リスクオフと日銀利上げ観測

リスクオフの流れ

  • 米消費者信頼感指数98.3と予想(102.5)を大きく下回り、2021年8月以来の大幅な低下
  • トランプ政権による半導体規制強化計画がリスク資産の売りを誘発。
  • 株式市場の調整 → 投資家が「安全資産」として円を選好。

日銀の利上げ観測

  • オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場では、9月までの追加利上げを完全に織り込み済み。
  • 6月利上げの確率は50%とされており、市場は早期の利上げにも備える姿勢
  • 今週発表予定の東京都区部消費者物価指数(CPI)に市場の注目が集まる。

マネックスのストラテジストは、「ドルは下値を切り下げる展開」と分析し、「市場に悲観的なムードが広がっていることが、円買いを加速させた」と述べています。


3. ドル安基調、消費者信頼感の低下と政策リスク

ブルームバーグ・ドル指数は1284.68と小幅に下落し、ドルは主要通貨に対して弱含む展開となりました。

ドル安要因

  • 米消費者信頼感指数の低下 → 景気減速懸念の拡大
  • 半導体規制強化計画 → 貿易摩擦の再燃懸念
  • FRBの利下げ観測強まり → 米国債利回りの低下

バークレイズは、「欧州株が米株をアウトパフォームし、円が上昇していることは、月末にかけてドル買い戻し圧力が強まる可能性を示唆している」と指摘。


4. 各通貨の動向:ユーロ・ポンド・カナダドルなど

ユーロ(EUR)

  • $1.0514(+0.44%)と上昇。
  • ドイツ総選挙後の政局安定化観測と、欧州株の相対的な強さがユーロを支援。

ポンド(GBP)

  • $1.2662(+0.30%)
  • スターマー英首相防衛費増額を表明し、米国との関係強化をアピール。

カナダドル(CAD)

  • $1.43 CAD(-0.27%)と下落。
  • トランプ政権の関税政策が懸念材料に。

メキシコペソ(MXN)

  • 20.468ペソ(+0.02%)
  • トランプ政権の関税発動を前に慎重な取引が続く。

5. 暗号資産市場:ビットコイン急落

ビットコインは7.78%安の86,669.58ドルと急落。暗号資産市場全体でも売りが広がりました

要因

  • Bybit取引所のハッキング被害 → 約15億ドル相当のイーサが流出。
  • リスクオフの流れ → 高リスク資産からの資金流出。

まとめ

  • 円は約4カ月ぶりの高値水準、リスクオフと日銀利上げ観測が背景。
  • ドルは軟調、消費者信頼感の低下と半導体規制強化懸念で下落。
  • リスク回避ムード強まり、安全資産の需要増加。
  • 今後の焦点:東京都区部CPI、FRBの金融政策、トランプ政権の通商政策。

 

 

コモディティ市場

「原油大幅安と金価格の反落—リスク回避と利確が市場を揺らす」


原油市場:WTIが年初来安値を更新、経済懸念と地政学リスクで売り圧力増大

原油先物市場では、WTI原油先物(4月限)が前日比1.77ドル(-2.5%)安の68.93ドルと、年初来安値で取引を終えました。同様に、北海ブレント原油(4月限)も2.4%安の73.02ドルとなり、エネルギー市場全体に強い売り圧力がかかりました。

原油急落の主な要因

米消費者信頼感指数の低下

98.3と予想(102.5)を大きく下回り、2021年8月以来の大幅な低下

経済減速懸念が強まり、エネルギー需要縮小への警戒感が市場を支配。

中国半導体規制強化の影響

トランプ政権中国の半導体産業への規制強化を同盟国に要請したとの報道。

中国経済減速への懸念 → 世界最大の石油消費国の需要低下リスク

イラン産原油制裁強化

米国が「影の船団」と呼ばれる制裁逃れのタンカーへの規制を強化。

ただし、イランは依然として「瀬取り」などで制裁回避を継続。

ラボバンクの見解:「米海軍が直接阻止に乗り出さない限り、原油価格への強気材料にはならない」


原油価格の推移

商品名 終値 前日比 変化率
WTI原油先物(4月限) $68.93 -$1.77 -2.5%
北海ブレント原油(4月限) $73.02 -$1.80 -2.4%

市場の声

  • バッファロー・バイユー・コモディティーズ(モンカム氏):
    経済指標の下振れが続き、原油需要への悲観的な見方が強まっている。特に中国と米国の需要減速が、今後の原油価格を抑える可能性がある。」

  • ラボバンク(デローラ氏):
    イラン制裁は今のところ市場への影響は限定的。タンカー阻止の実行性がカギとなる。」



金市場:利益確定売りで反落も、依然として堅調基調

連日の最高値更新を続けていた金価格は、25日に利益確定の売りが強まり、2.1%下落しました。金スポット価格は一時1オンス=2909.91ドルとなり、前日の高値2956.19ドルから大きく値を下げました。

金反落の要因

利益確定の動き

  • 過去数週間にわたる連続上昇を受け、ポジション調整目的の売りが顕在化。

米消費者信頼感指数の低下

  • 経済不安から安全資産需要が強まりつつあるが、一部のトレーダーは短期的な利確を選択。

金利市場の動向

  • 金利スワップ市場では、7月の0.25ポイント利下げを完全に織り込む動き。
  • 利下げは「利子を生まない金」にとって追い風。

  • 金価格の推移
商品名 終値 前日比 変化率
金スポット価格 $2909.91 -$41.82 -1.4%
金先物(4月限) $2918.80 -$44.40 -1.5%

市場の声

  • マクロトレーディング責任者(モンカム氏):
    「一時的な利益確定の動きが見られるが、米利下げ観測や地政学リスクは、金相場の下値を支える材料。」
  • ゴールドマン・サックス:
    「2024年末までに金価格は3100ドルに達する可能性がある。中央銀行の買い増しとETF流入が主な押し上げ要因。」


今後の注目材料

  • 2月の東京都区部消費者物価指数(CPI)
  • 日銀の金融政策に対する市場の期待感を左右する指標。
  • 28日発表予定:米PCEコア価格指数
  • FRBが重視する物価指標。インフレ鈍化→利下げ期待増か、再加速→利下げ観測後退か注目。
  • 地政学リスク
  • イラン制裁の影響拡大ウクライナ停戦協議など、原油市場への影響が大きい。

まとめ

  • 原油価格は大幅安、WTIは年初来安値を更新。
  • 金価格は利益確定売りで反落、依然として利下げ観測が下値を支える。
  • 地政学リスクと経済指標が、今後の市場動向のカギ。
  • 28日発表のPCEコア価格指数が市場のボラティリティを高める可能性大。