2025/3

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/3/19

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

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株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米株式市場が下落、ハイテク株中心に売り強まる―投資家の警戒感高まる

  • 18日の米株式市場は下落。特にハイテク株の売りが強まりました。
  • 投資家がリスク回避のため米国株への投資割合(エクスポージャー)を減らしています。
  • FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を据え置く見通しで、市場は今後の金融政策や経済見通しを注視しています。

ハイテク株が市場下落の中心に

18日の米株式市場では、大型のハイテク企業を中心に売りが強まり、株価が下落しました。主要株価指数の状況は以下の通りです。

  • S&P500種株価指数:5614.66(-1.07%)
  • ダウ工業株30種平均:41581.31(-0.62%)
  • ナスダック総合指数:17504.12(-1.71%)

ハイテク株が多く含まれる「ナスダック100指数」は1.7%下落、「マグニフィセントセブン」と呼ばれる大手ハイテク企業7社の指数は2.5%下落し、昨年9月以来の安値をつけました。

米国株への投資を控える動き

バンク・オブ・アメリカ(BofA)の調査によれば、投資家は過去数週間で米国株への投資割合を大幅に縮小しています。これは、同調査が開始されて以来、最大規模の縮小です。わずか1か月前までは、トランプ政権の政策が経済成長を促すと期待され、米国株は最高値を更新していましたが、その流れが逆転しています。

エクスポージャーとは?

エクスポージャーとは投資家が特定の資産(この場合は米国株)に対してどれだけ資金を投入しているかを示します。

FRBの金融政策に市場が注目

株価の下落により、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)が経済を支えるために利下げを行うのではないか(いわゆる「FRBプット」)との期待も出ています。

しかし、今回の18日〜19日のFRBの会合では利下げは見送られる見込みで、市場が期待するような安心材料は得られない可能性が高いと専門家は指摘しています。

FRBプットとは?

FRBプットとは、株式市場が大きく下落した際に、FRBが利下げや金融緩和を通じて市場を支えるだろうという投資家の期待を指します。

インフレ高止まりで利下げ難航か?

インフレ(物価の上昇)が根強く、インフレへの懸念が解消されない限り、FRBが予防的に利下げするハードルは高いと専門家は見ています。ニューヨーク・ライフ・インベストメンツのローレン・グッドウィン氏は、利下げを実施するには経済状況が著しく悪化する必要があり、株価が20%以上下落するレベルにならないとFRBは動かないと述べました。

米政府は景気後退を否定

一方、ベッセント米財務長官は、「基調的な経済は健全であり、米国が景気後退に入る根拠はない」とし、市場の過度な懸念を否定しています。ただし、トランプ政権の関税政策がもたらす経済への影響については不確実性が高く、市場の警戒感を高めています。

個別銘柄では大型ハイテク株の下落が目立つ

  • アルファベット(Google親会社):2.2%下落(新興企業を約320億ドルで買収発表も影響)
  • エヌビディア:3.35%下落(AI市場の変化への対応が注目)
  • テスラ:5.34%下落(自動運転車両やロボタクシー事業の不透明感で株価目標引き下げ)

まとめ

市場の焦点はFRBの政策動向とトランプ政権の貿易政策に集中しています。今後の市場動向は以下がポイントです。

✅ 米国株への投資割合(エクスポージャー)の大幅縮小が市場の不安感を示している
✅ 根強いインフレがFRBの利下げを難しくしている
✅ トランプ政権の関税政策が経済見通しに大きな影響を与えている
✅ ハイテク株が株式市場の下落を主導している

 

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

米国債の利回りが低下―市場はFRBの慎重姿勢を予想

  • 米国債の利回りは全般的に低下しました(価格は上昇)
  • FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が、19日の記者会見で慎重な(ハト派的な)姿勢を示すとの予想が広がっています。
  • 今回のFOMC(連邦公開市場委員会)では政策金利の据え置きが予想されています。

国債市場の動きと最新利回り

18日の米国債市場では、利回りが低下(価格は上昇)しました。特にFRBが利上げを急がず慎重な姿勢を取るとの期待が市場に広がったことが主な要因です。

米国債の利回り状況は以下の通りです

  • 米30年債利回り:4.59%(前日比 -0.8bp)
  • 米10年債利回り:4.28%(前日比 -1.5bp)
  • 米2年債利回り:4.04%(前日比 -0.6bp)

また、この日に行われた130億ドル規模の20年国債入札では、堅調な需要が確認されました。

利回りとは?

利回りは債券投資で得られる年間の収益率を示し、債券価格とは反対の動きをします。利回りが下がると債券価格は上昇します。

FRBの政策姿勢が注目される理由

今回のFRBの会合(18〜19日開催)では、政策金利は据え置かれると広く予想されています。市場が注目しているのは、FRBが公表する経済や金利に対する見通しや、パウエル議長の記者会見での発言内容です。

市場では、パウエル議長が景気やインフレの状況を踏まえ、利上げを急がないという比較的慎重な態度(ハト派姿勢)を示すとの予測が広がっています。これが米国債利回りの低下を支えました。

ハト派姿勢とは?

金融政策で慎重な姿勢を指し、景気刺激や利下げに積極的な政策スタンスを示します。反対はタカ派姿勢で、利上げなど金融引き締めに積極的です。

短期・長期の利回り差も縮小

今回、短期金利の指標である2年債利回りと長期金利の指標である10年債利回りの差(利回り格差)は約2ベーシスポイント縮小し、24ベーシスポイントになりました。これは、短期と長期の金利差が小さくなったことを意味します。

利回り格差(イールドカーブ)とは?

短期債券と長期債券の利回り差で、景気予測に使われます。差が縮まる(フラット化)と経済成長への不安が増えていることを示します。

まとめ

市場はFRBの動向を強く意識しており、以下のポイントが注目されます。

✅ 米国債利回りはFRBが慎重な姿勢を示すとの見通しから低下
✅ FRBは今回のFOMCで政策金利据え置きを予想
✅ パウエル議長の発言が市場の今後の動きを大きく左右する
✅ 短期・長期金利差の縮小が経済への懸念を表している

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル小幅安、FOMC待ちで為替市場の動きは限定的

  • ドル指数は小幅下落しましたが、大きな動きはありませんでした。
  • 米経済指標は好調でドルを一時支えるも、FOMC(米連邦公開市場委員会)待ちの慎重な動きが優勢でした。
  • ユーロはドイツが財政規律を緩和する憲法改正を可決したことで対ドルで上昇しました。

ドル指数、小幅安ながら動意薄

18日の外国為替市場ではドル指数(ドルの総合的な強さを示す指標)が小幅に下落しました。

  • ブルームバーグ・ドル指数:1261.66(-0.06%)

米国の輸入物価指数と住宅着工件数(新しく着工した住宅の数)が予想より好調だったため、一時ドルは強含む場面もありました。ただ、市場参加者がFOMCの結果を控えて慎重姿勢を取ったため、取引は限定的でした。

ドル指数とは?

米ドルの他の主要通貨に対する価値を示す指数で、この数値が下がるとドル安、上がるとドル高を意味します。

米経済指標は好調も、FOMC待ちで動き控えめ

TDセキュリティーズのジャヤティ・バラドワジ氏は、「米経済指標の堅調さはインフレの根強さと経済成長を示すもので、最近の市場の悲観的な見方とは逆の動きだった」と指摘しています。ただ、その後市場は、翌日19日に控えるFOMCの結果を待ち、ドルの大きな動きは控えられました。

ユーロは財政規律緩和で上昇

ユーロは、ドイツ連邦議会が財政規律を緩和する憲法改正案を可決したことを受け、ドルに対して強含みました。欧州が経済成長や軍事支出拡大に向けて財政を積極化するという期待感が背景にあります。

  • ユーロ/ドル:1.0946ドル(+0.22%)
  • 一時1.0954ドルと昨年10月以来の高値を記録

円相場は日銀政策会合を控え動き鈍い

日本円は日本銀行の金融政策決定会合を控えて取引が慎重になり、ほぼ横ばいで推移しました。

  • ドル/円:149.32円(+0.07%)
  • 午後は149円台前半で安定

日銀が金融政策を維持すると予想される中、市場は植田総裁の会見内容に注目しています。

まとめ

市場はFOMCと日銀の政策発表を控えており、以下のポイントに注目が集まっています。

✅ ドルはFOMC待ちで小幅安、動きは控えめ
✅ ユーロはドイツの財政拡大政策期待で上昇
✅ 円相場は日銀会合の結果と植田総裁の発言に注目
✅ FRBのインフレや経済成長への見通しが為替相場を左右する見込

コモディティ市場

原油下落・金上昇:中東情勢の影響で対照的な動き

原油価格は供給過剰懸念で下落

ニューヨーク原油先物は3営業日ぶりに下落しました。米国株式市場の弱さや世界的な原油の供給過剰への懸念が価格押し下げ要因となりました。イスラエルのガザ空爆により一時1.7%上昇する場面もありましたが、その影響は限定的でした。

具体的な価格動向としては以下の通りです

  • WTI原油先物(4月限):1バレル66.90ドル(前日比68セント・約1%安)
  • 北海ブレント原油(5月限):70.56ドル(0.7%安)

市場専門家のレベッカ・バビン氏(CIBCプライベート・ウェルス・グループ)は、中東の緊張が高まっているにもかかわらず、地政学的リスクプレミアム(政治的不安定さによる価格上乗せ分)は最小限にとどまっていると指摘しています。トレーダーの多くは、年内の原油在庫増加とマクロ経済のリスク拡大に備えていると分析しています。

金価格は史上最高値を更新

対照的に金価格は上昇し、1オンス3030ドルを超える史上最高値を更新しました。この上昇の主な要因は以下の通りです

  • 米国経済の減速懸念
  • 中東情勢の緊迫化
  • 「安全資産」としての金への資金流入

金のスポット価格は一時3038.33ドル(1.3%高)まで上昇しました。ニューヨーク時間午後の取引では3037.19ドル(前日比36.58ドル高)、先物価格(4月限)は3040.80ドル(1.2%高)で取引を終えています。

米国では最近の経済指標からトランプ前大統領の関税政策への懸念が高まっており、経済減速のリスクも意識されています。

バス・メノン氏(OCBC銀行)は金価格について、今後1年で3100ドルまでの上昇を予想していますが、短期的には「3000ドルが強力な抵抗線」(価格が上昇しにくい心理的な節目)になっていると分析しています。

まとめ

✅ 原油は地政学リスクより供給過剰懸念が優勢し、価格は下落しています

✅ 金は景気減速懸念と中東情勢から「安全資産」として買われ、最高値を更新しています

✅ 同じ中東情勢でも資源によって市場の反応は対照的であることがわかります

✅ 原油は経済活動の指標、金は不安の指標として機能していることが今回の動きから見て取れます