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目次
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米国株式一週間の動き(S&P500)

先週

株式市場:トランプ関税に揺れた一週間(4月7日~4月11日)
この一週間は、トランプ大統領の関税政策を巡る発言や報道に市場が大きく揺さぶられ、非常にボラティリティ(変動性)の高い展開となりました。
4月7日(月):貿易戦争懸念再燃、市場は乱高下
週明けの米国株式市場は、トランプ大統領が中国に対する追加関税を示唆するなど、貿易戦争への懸念が再燃したことから不安定な展開となりました。
S&P500種株価指数は小幅ながら3日続落。ダウ工業株30種平均も下落しましたが、ナスダック総合指数は小幅に上昇しました。
市場は底値を探る動きの中、S&P500種が一時弱気相場入りする場面も見られるなど乱高下。
関税の一時停止に関する報道(後にホワイトハウスが否定)もあり、投資家の不安心理を示すVIX指数(恐怖指数)は一時60を超えるなど急上昇しました。ウォール街の重鎮からは相次いで市場の先行きに対する警告が発せられた。
- S&P500種株価指数: 5062.25 (-0.23%)
- ダウ工業株30種平均: 37965.60 (-0.91%)
- ナスダック総合指数: 15603.26 (+0.10%)
4月8日(火):関税応酬激化、S&P500は5000割れ
米株式相場は続落。米中の関税を巡る応酬が続き、S&P500種株価指数は約1年ぶりに5000ポイントを下回り、弱気相場入りの瀬戸際まで下落。
序盤は関税発動延期への期待から上昇する場面もありましたが、ホワイトハウスが中国に対する104%の関税発動を明言したことなどから期待は後退し、売りが優勢となりました。
市場の流動性が低下する中、VIX指数はさらに上昇し、2020年3月以来の高水準で引けました。一方、医療保険関連株は政府の支払い率引き上げ発表を受けて上昇。
- S&P500種株価指数: 4982.77 (-1.57%)
- ダウ工業株30種平均: 37645.59 (-0.84%)
- ナスダック総合指数: 15267.91 (-2.15%)
4月9日(水):関税一部停止で歴史的急反発
市場は一転して急反発。トランプ大統領が、報復措置を講じていない国・地域に対し、相互関税の上乗せ部分を90日間停止すると発表したことが好感されました。
S&P500種株価指数は9.52%高と、2008年の金融危機以来の大幅な上昇率を記録。ナスダック総合指数も12%を超える急騰となりました。
売買代金も過去最高を記録するなど、市場には安心感が広がる展開。ただし、中国に対しては関税を125%に引き上げると表明されました。
全セクターが上昇し、特に情報技術セクターや大型ハイテク株、自動車関連株が大きく買われ、VIX指数は急低下しました。
- S&P500種株価指数: 5456.90 (+9.52%)
- ダウ工業株30種平均: 40608.45 (+7.87%)
- ナスダック総合指数: 17124.97 (+12.16%)
4月10日(木):米中対立深刻化懸念、再び大幅反落
前日の急騰から一転、市場は再び大幅反落しました。米中貿易摩擦の激化が世界経済に与える影響への懸念が再燃したためです。
トランプ大統領が関税交渉について前向きな発言をしたものの、中国からの輸入品に対する関税が合計で145%以上に達することが明確になると、市場の不安は払拭されませんでした。
ダウ工業株30種平均は1000ドル以上下落し、S&P500種とナスダック総合指数も前日の上昇分の大半を失いました。ドルや原油価格も下落し、安全資産とされる円が買われる動きも見られ、VIX指数は再び40を超える水準となりました。
- S&P500種株価指数: 5268.05 (-3.46%)
- ダウ工業株30種平均: 39593.66 (-2.50%)
- ナスダック総合指数: 16387.31 (-4.31%)
4月11日(金):FRB支援期待と好決算で反発、週間では大幅高
週の最終取引日、米株式相場は反発しました。JPモルガン・チェースなど大手銀行の好調な決算発表に加え、ボストン連銀総裁が金融市場の安定化のためにはFRBが支援する用意があると述べたことが安心感につながりました。
この日発表された卸売物価指数(PPI)は市場予想を下回り、インフレ圧力の後退を示唆しましたが、消費者信頼感指数は貿易摩擦への懸念から低下しました。
主要3指数はそろって上昇し、波乱の一週間を締めくくりました。週間ベースで見ると、S&P500種とダウ工業株30種平均は2023年11月以来、ナスダック総合指数は2022年11月以来の大幅な上昇となりました。
- S&P500種株価指数: 5363.36 (+1.81%)
- ダウ工業株30種平均: 40212.71 (+1.56%)
- ナスダック総合指数: 16724.46 (+2.06%)
まとめ
この一週間は、トランプ大統領の関税政策を巡るニュースに一喜一憂し、市場が激しく変動する展開となりました。水曜日の歴史的な急騰があったものの、木曜日には再び大幅下落するなど、不安定さが際立ちました。金曜日の反発により週間では大幅高となりましたが、貿易摩擦に関する根本的な解決は見られず、依然として不透明感の強い状況が続いています。来週以降も、関税問題の行方や企業決算の内容が市場の焦点となりそうです。