2025/4

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/4/2

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

経済指標カレンダー

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株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 


米株式市場:テック株に支えられるも関税発表控え不安定な展開

  • S&P500種とナスダックは大手テクノロジー銘柄に支えられて上昇
  • ダウ工業株30種は小幅下落、業種によって明暗が分かれる展開
  • トランプ大統領の関税発表を前に市場は神経質な値動き
  • 弱い経済指標が発表され、FRBの利下げ見通しが意識される
  • 主要ストラテジストが年末の株価目標を下方修正

主要指数は明暗分かれる展開

1日の米株式市場では、主要3指数がまちまちの結果となりました。S&P500種株価指数とナスダック総合指数が上昇した一方、ダウ工業株30種平均は小幅に下落しました。

主要指数の終値

  • S&P500種株価指数:5,633.07(+21.22、+0.38%)
  • ダウ工業株30種平均:41,989.96(-11.80、-0.03%)
  • ナスダック総合指数:17,449.89(+150.60、+0.87%)

この日の取引はボラティリティ(価格変動性)が高く、S&P500種は朝方に低調な経済指標を受けて一時1%下落する場面もありました。ナスダック100指数は0.8%高で終了し、「マグニフィセント・セブン」(超大型ハイテク7銘柄)の指数は5営業日ぶりに反発しました。

ボラティリティとは? 市場価格の変動の激しさを示す指標です。ボラティリティが高いほど、短期間での価格変動が大きいことを意味します。

関税発表と弱い経済指標が市場を揺さぶる

トランプ大統領の「解放の日」

トランプ大統領は4月2日を「解放の日」と名付け、相互関税やその他の関税を課すとしています。この関税計画は1930年のスムート・ホーリー関税法を上回る規模になる見通しで、戦後のグローバル貿易体制を根本から覆す可能性があります。

スムート・ホーリー関税法とは? 1930年に制定された高関税法で、大恐慌時に施行され、世界貿易の縮小を招いたとして経済学者から批判される保護貿易政策の代表例です。

市場関係者の見方

市場関係者からは懸念の声が上がっています

シティー・インデックスのファワド・ラザクザダ氏: 「関税発表日を控え、センチメントは脆弱なままだ」 「投資家は慎重姿勢を崩していない」

HSBCのストラテジスト: 「『解放の日』が関税を巡る不確実性の終わりを告げることになるとは考えにくい」 「さらに一段の不確実性をもたらす可能性がある」

ナティクシスのギャレット・メルソン氏: 「市場のセンチメントは疲弊しており、ポジションはまだかなり弱い」 「より大きな問題はフル稼働していない経済だ」

経済指標の弱さ

この日発表された米経済指標は弱い内容となり、FRB(連邦準備制度)の利下げ見通しが意識されました。ISM製造業指数や求人件数の低調な結果が、景気減速懸念を強めています。

業種別の明暗

上昇銘柄:テクノロジー株

  • テスラ:3.6%上昇(第1四半期の自動車販売台数発表を翌日に控え)
  • アマゾン、マイクロソフト、メタ:1〜1.8%上昇

下落銘柄:ヘルスケア株と航空株

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J):7.6%下落(ベビーパウダー訴訟の和解案を米破産裁判所が退ける)
  • 航空各社(デルタ、アメリカン、サウスウエスト):2.4〜5.9%下落(景気先行き不透明感で需要抑制懸念)

専門家の見通し修正

ウォール街で強気派として知られる3社のストラテジスト(ゴールドマン・サックス、ソシエテ・ジェネラル、ヤルデニ・リサーチ)が、今年のS&P500種の年末目標を引き下げました。ただし、いずれも前日の終値よりも高い水準で年末を迎えると予想しています。

債券・為替市場の動き

米国債は上昇(利回りは低下)し、円は対ドルで値上がりしました。これは、経済指標の弱さから金融緩和への期待が高まったことを反映しています。

まとめ

✅ テクノロジー株の反発がS&P500種とナスダックを押し上げる一方、ヘルスケア株と航空株の下落がダウを押し下げました

✅ トランプ大統領の関税発表を前に市場は神経質な展開となり、日中の変動幅が大きくなっています

✅ 弱い経済指標は景気減速懸念を強める一方、金融緩和期待も高めています

✅ 多くの市場関係者は関税発表後も不確実性が続くと予想しており、短期的な見通しは不透明です

✅ 主要ストラテジストは年末の株価見通しを下方修正しながらも、年末までの上昇は予想しています

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

FedWatch分析 アメリカの政策金利予想

米国債市場が強気相場に転換?経済減速で注目集まる債券投資

  • 米国債利回りが全年限で低下し、債券価格が上昇傾向
  • 経済指標の弱さを背景に金融緩和への期待が高まる
  • 大手運用会社ピムコが債券投資の魅力を強調
  • ヘッジファンドが株から債券へ資金シフト
  • 世界的な債券投資の分散が推奨されている

米国債利回り低下の背景と市場の見方

米国債市場では現在、すべての年限で利回りが低下しています。これは主に経済指標が予想よりも弱かったことが背景となり、米連邦準備制度(FRB)による金融緩和への期待が高まっていることを示しています。

主要な債券利回りの動き

  • 米30年債利回り:4.52%(-4.7bp、-1.02%)
  • 米10年債利回り:4.17%(-3.8bp、-0.91%)
  • 米2年債利回り:3.88%(-0.2bp、-0.05%)

注目すべきは、10年債利回りが1月のピークから約0.5ポイントも低下していることです。特に長期債の利回り低下が顕著であり、市場が長期的な経済減速を織り込み始めている可能性があります。

投資家の動向と専門家の見解

ヘッジファンドの戦略転換

トレンド追随型のヘッジファンドは米国株の売り(ショート)と米国債の買い(ロング)に転じています。バークレイズの分析によれば、この資金移動の流れはさらに加速する余地があるとされています。

ピムコの強気見通し

大手債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、債券市場を「安定したリターンの源泉」と位置づけ、その投資魅力を強調しています。

ピムコの主張

  • 米国経済の景気後退リスクが高まっている
  • トランプ大統領の政策が当初想定以上に経済減速をもたらす可能性がある
  • 投資家はポートフォリオをより安全な資産に傾けるべき
  • 高値圏にある米国株から質の高い世界の債券へ分散投資が有効

数字で見る債券と株式の実績比較

  • 2024年第1四半期(1-3月)の米国債:2.9%上昇
  • 同期間のS&P500種株価指数:4.6%下落
  • ピムコのインカム・ファンド:今年に入り3.3%のリターン(競合ファンドの96%を上回る)

グローバル債券市場への投資戦略

地域別の見通し

ピムコは世界の債券市場全体での分散投資を重視しており、特に以下の戦略を提案しています

  • 英国とオーストラリアの金利エクスポージャーを増やす
  • 欧州は財政面での圧力から長期金利エクスポージャーの妙味が低い
  • ユーロ圏ではイールドカーブのスティープ化を予想

イールドカーブとは?

債券の満期と利回りの関係を示すグラフです。通常は長期の債券ほど利回りが高くなりますが、経済状況によって形状が変化します。「スティープ化」とは、短期と長期の金利差が拡大することを意味し、経済回復期に見られることが多い現象です。

トランプ政権の影響

ピムコは年初から、トランプ氏の大統領就任により市場に不確実性が生じると予想していました。この不確実性が債券市場にとってはプラス要因となり、魅力的なリターンをもたらす可能性があると指摘しています。

まとめ

✅ 米国債市場は経済指標の弱さを受けて強気相場の兆しを見せています

✅ 大手運用会社ピムコは複数年にわたる債券優位の相場を予想しています

✅ 投資家はポートフォリオの一部を株式から債券へシフトすることを検討すべき時期かもしれません

✅ 世界的な債券分散投資がリスク軽減と安定したリターン獲得に効果的と見られています

✅ 経済の先行き不透明感が高まる中、質の高い債券は相対的に安全な投資先となっています

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

円が対ドルで上昇、米製造業の悪化と関税懸念が背景

  • 米国の製造業が3か月ぶりに縮小領域入り。求人も減少し、経済の弱さが示された。
  • トランプ氏が相互関税の導入を予定しており、市場は不安定に。
  • 安全資産とされる円に資金が流れ、ドルが売られている。

円高の背景は米経済の弱体化と関税への警戒感

円が対ドルで一時0.7%上昇し、1ドル=148円98銭を記録しました。(ドル円は下落)

この主な理由は、米国の経済指標が弱まったことと、トランプ大統領による新たな関税措置(相互関税)が発表される予定で、市場が神経質になっているためです。

米製造業が縮小域に

3月の米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数(PMI)が49.0と、今年初めて縮小を示す50を下回りました。

PMIとは?

購買担当者景気指数(PMI)とは、企業の購買担当者への調査をもとにした経済指標です。50を上回ると景気拡大、下回ると景気縮小を示します。

米労働市場も減速

米労働省が発表した2月の求人件数(JOLTS)は前月比で19万4000件減少しました。求人率も4.5%に低下し、経済の不透明感が高まっていることが示されました。

JOLTSとは?

雇用動態調査(Job Openings and Labor Turnover Survey)の略称で、求人件数や離職率などを調査する指標です。


市場が注視するトランプ氏の「相互関税」

トランプ大統領は、米国よりも高い関税を課す国に対し、同じ水準の関税を課す「相互関税」を発表する予定です。これにより、貿易紛争が激化する恐れがあり、市場の警戒感が高まっています。

市場関係者からは以下のような懸念の声があります。

  • 「米国製造業はすでに保護主義政策の影響を受けており、他の分野にも影響が広がる可能性が高い」

  • 「関税措置の詳細がはっきりするまでは、市場はリスク回避の姿勢を強めるだろう」


ドルの上昇を抑える米国債利回りの低下

株式市場が下落すると、安全資産である米国債が買われ、利回り(金利)が下がります。米国債利回りが低下すると、ドルの魅力も低下します。今回の円高もこの影響を受けています。

米国債利回りとは?

米国政府が発行する債券の金利です。利回りが高いほど通貨の魅力が高まります。


ドルが予想ほど上がらない理由は?

ドイツ銀行の専門家は、ドルが予想よりも大きく上昇しない理由として、

  • 米国の特別な地位(米国例外主義)が薄れつつあること

  • 米国外でも積極的な財政政策が行われていること

を挙げています。


今後注目のポイント

4月4日には米国の3月の雇用統計が発表されます。貿易摩擦による影響がどの程度あるのか、経済の先行きを占う上で注目されます。


まとめ

✅ 米製造業の景気が3か月ぶりに縮小域に入り、労働市場も悪化

✅ トランプ大統領の相互関税発表を控え、市場が不安定化

✅ ドルが売られ、安全資産としての円が買われる動き

✅ 米国債利回りの低下がドルの上昇を抑えている

✅ 今後の米雇用統計の結果が市場の重要な関心事項

コモディティ市場

原油と金:地政学リスクと経済不確実性の中での資源市場動向

ニューヨークのコモディティ(商品)市場では、原油が小反落、金も反落しました。トランプ大統領の関税計画を巡る不確実性が両市場に影響を与えています。

原油市場:地政学的緊張と経済不安のはざまで

ニューヨーク原油相場は小幅に下落しました。トランプ大統領がロシア産原油購入者に対する「二次的関税」を示唆したことや、イラン情勢の緊張が市場に影響しています。

二次的関税とは? 制裁対象国と取引する第三国に対して課す関税のことで、間接的に制裁効果を高める目的があります。

主な価格動向:

  • WTI原油先物5月限:71.20ドル(0.4%安)
  • 北海ブレント6月限:74.49ドル(0.4%安)

市場専門家は次のように分析しています:

  • 「供給混乱リスクが多数あり、同時進行している」
  • 「需要減少リスクは予想より大きい」
  • 「市場参加意欲が全体的に低下している」

技術的指標を見ると、WTIの相対力指数(RSI)が「買われ過ぎ」の領域に一時入り、価格上昇が一服する可能性を示唆しています。

原油市場を左右する要因

原油市場は相反する複数の要因に影響されています:

  1. 価格上昇要因
    • ロシア・イランへの制裁強化(供給減少の可能性)
    • 地政学的緊張の高まり
  2. 価格下落要因
    • 米国の関税政策(世界経済減速でエネルギー需要減少)
    • OPECプラスの増産計画(4月開始)

金市場:安全資産としての地位を維持

ニューヨーク金相場は過去最高値を更新後に反落しました。しかし、今年の金市場は非常に堅調に推移しており、1-3月期は1986年以来の好成績を記録しています。

主な価格動向:

  • 金スポット価格:3117.55ドル(0.2%安)
  • 金先物6月限:3146.00ドル(0.1%安)

金価格を支える主な要因:

  • 中央銀行による安定した購入
  • 地政学的緊張の高まり
  • マクロ経済的な不透明感

投資資金の動き

金を裏付けとする上場投資信託(ETF)への資金流入が活発化しています:

  • 金ETFの保有高は年初から6%以上増加
  • 4年続いた純流出から反転
  • 2023年9月以来の高水準に

ETFとは? 上場投資信託のことで、株式のように取引所で売買できる投資商品です。金ETFは金価格に連動するよう設計されています。

中国の影響力

中国の新たな政策が金市場にとって大きな追い風になっています:

  • 中国人投資家がETFを通じて金を購入
  • 中国政府が保険会社に金投資を初めて認可
  • 中国保険大手が資産の1%を金に振り向けるだけで、各国中央銀行の年間購入の約半分に相当する需要が生まれる可能性

まとめ

✅ 原油市場はトランプ大統領の関税政策と地政学リスクに影響され小反落しています

✅ 金市場は一時反落するも、年初来では非常に堅調で1986年以来の好調さを示しています

✅ 両市場とも地政学的緊張と経済の不確実性の影響を受けています

✅ 中国の政策変更(保険会社の金投資解禁)が金需要を大きく押し上げる可能性があります

✅ 先行きについては、トランプ大統領の関税政策や地政学的緊張の行方が鍵となりそうです