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目次
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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)
昨日のマーケットの動き

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)
アメリカ 利下げ織り込み
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中東紛争で米国債急落!インフレ懸念再燃により利下げ観測が後退
中東情勢により米国債が急落
米国債相場は大きく値下がり(金利上昇)しました。これは、イスラエルのイラン空爆により中東での紛争が激化し、原油価格が急上昇したことが原因です。原油価格の上昇によりインフレ懸念が再び高まったため、投資家が米国債を売る動きが強まりました。
主要な金利の動き
- 米30年債利回り:4.90%(前営業日比+5.7bp)
- 米10年債利回り:4.40%(前営業日比+4.3bp)
- 米2年債利回り:3.95%(前営業日比+4.0bp)
※bp(ベーシスポイント):金利の単位で、1bp=0.01%
投資家心理の急激な変化
当初、中東での紛争により投資家は「安全資産」として米国債を買い求めていました。しかし、ニューヨーク市場の取引時間になると、この流れが完全に逆転しました。
原油先物価格の急上昇により、以下の懸念が強まったためです
- インフレの再燃
- 米金融当局(FRB)の利下げが困難になる可能性
※安全資産:経済不安時に投資家が資産を守るために選ぶ、比較的リスクの低い投資対象
専門家の見解
ウェルズ・ファーゴの分析
「原油はこれまでインフレ抑制の追い風となっていましたが、一転して逆風に変わりました」
コロンビア・スレッドニードルの分析
今週の米インフレ指標と30年物国債入札の結果を受けて、「金利水準の魅力が薄れている」と指摘しています。
今後の注目ポイント
重要な国債入札予定
- 16日:20年債入札(130億ドル規模)
- 17日:5年物インフレ連動債(TIPS)入札
※TIPS:物価上昇に連動して元本が調整される国債
先月の30年債入札は財政懸念から不調に終わり、30年債利回りが5.15%まで上昇した経緯があるため、今回の入札結果が市場の方向性を占う重要な指標となります。
FRBの政策金利への影響
利下げ観測の変化
地政学的緊張が高まる前は、年内2回の0.25ポイント利下げが完全に織り込まれていました。しかし、インフレ懸念の再燃により、この予想に変化が生じています。
来週のFOMC会合
- 政策金利は据え置きが広く予想されている
- 四半期ごとの経済予測とドットプロット(金利予測分布図)を公表予定
- 前回3月時点では年内2回の利下げを予想していた
バークレーの予想
金融当局が以下の変更を行うと予想
- 2025年のインフレ予測を引き上げ
- 予想利下げ回数を現在の織り込みより減らす
- 「タカ派サプライズ」の可能性
※タカ派:金融引き締め(金利引き上げ)を重視する政策姿勢
まとめ
✅ 中東紛争による原油価格急上昇で、米国債は売り優勢となり利回りが上昇しました
✅ インフレ懸念の再燃により、FRBの利下げ観測が後退しています
✅ 来週のFOMC会合では、従来の利下げ予想が修正される可能性があります
✅ 16日と17日の国債入札結果が、今後の市場動向を占う重要な指標となります
✅ バークレーは金融当局がより慎重な姿勢を示す「タカ派サプライズ」を予想しています