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目次
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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)
昨日のマーケットの動き

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)
アメリカ 利下げ織り込み
今日

昨日

パウエル議長解任報道で米国債市場が大きく変動
米国債相場は、パウエル議長解任の可能性が報じられたことで上昇しました。特に金融政策に敏感とされる2年債利回りは、一時3.86%まで低下し、約1週間ぶりの低水準となりました。
各年限の国債利回り変化
現在の各国債利回りは以下の通りです
- 米30年債利回り:5.01%(前営業日比-1.4bp)
- 米10年債利回り:4.45%(前営業日比-3.0bp)
- 米2年債利回り:3.89%(前営業日比-5.2bp)
※bp(ベーシスポイント):1bp = 0.01%の金利変化を表す単位
報道の影響と市場の反応
解任報道による市場の混乱
ブルームバーグがホワイトハウス当局者の情報として、トランプ大統領がパウエル議長を近く解任する可能性が高いと報じました。この報道により、2年債利回りは一時3.86%まで低下しましたが、その後トランプ氏が解任を否定する発言をしたことで、下げ幅は縮小しています。
長期債と短期債の相反する動き
- 短期債(2年債):解任報道で利回りが低下
- 長期債(30年債):売られて利回りが上昇し、一時5.08%と8週間ぶりの高水準
イールドカーブの変化
利回り格差の拡大
2年債と10年債の利回り格差は56.4bpとなり、一時は61.8bpまで拡大しました。これは4月以来の大きさです。
この現象は以下の要因によるものです
- 財政不安の高まり
- 新議長による積極的な利下げがインフレ抑制に与える影響への懸念
5年債と30年債の利回り差
5年債と30年債の利回り差は2021年以降で最大となり、長期的な金融政策への不安を反映しています。
市場関係者の見解
FRB(連邦準備理事会)の信頼性への懸念
モーニングスター・ウェルスのドミニク・パッパラルド氏は、トランプ大統領によるパウエル議長への批判と解任の「脅し」により、FRBの信頼性と政策の信用性が低下していると指摘しました。
不確実性への市場の反応
ソシエテ・ジェネラルのケネス・ブルー氏は、「債券市場と為替市場は不確実性を嫌う」と述べ、解任の可能性について市場が懸念を抱くのは当然だと分析しています。
金融政策への影響
利下げ確率の変化
FRB議長解任の報道により、9月のFOMC(連邦公開市場委員会)で利下げが再開される確率は以下のように変化しました
- 報道前:54%
- 報道後:66%
- 解任否定後:60%
※FOMC:アメリカの金融政策を決定する会議
まとめ
✅ パウエル議長解任報道により米国債相場が上昇し、特に2年債利回りが大幅に低下しました
✅ 短期債と長期債で相反する動きが見られ、利回り格差が4月以来の大きさまで拡大しました
✅ FRBの信頼性と政策の信用性低下が市場関係者から懸念されています
✅ 9月の利下げ確率は報道により一時66%まで上昇しましたが、その後60%に落ち着きました
✅ 市場は政治的不確実性を嫌い、金融政策への影響を注視している状況です