2025/8

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/8/20

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米株式市場、大型ハイテク株に売り圧力 ナスダック大幅下落

  • 大型ハイテク株が売られ、ナスダック総合は1.46%下落
  • S&P500は構成銘柄の7割が上昇も指数はマイナス、大型株依存の脆さが鮮明
  • インテル急伸、ソフトバンクが20億ドル規模で出資
  • FRB議長の講演を控え、市場は慎重姿勢
  • 地政学リスクやウクライナ問題も市場心理を圧迫

市場全体の動き

19日の米株式市場は、大型ハイテク株の下落が相場を押し下げました。

  • S&P500種株価指数:6411.37(-0.59%)

  • ダウ工業株30種平均:44922.27(+0.02%)

  • ナスダック総合指数:21314.95(-1.46%)

特にナスダック100指数は4月以来2番目に大きな下落となり、半導体大手エヌビディアが3.5%安と急落しました。


大型ハイテク依存のリスク

S&P500の銘柄のうち350以上が上昇しましたが、指数は下落。これは、指数を大きく左右する「ハイテク7強」への依存度が高いためです。

  • ハイテク7強:米株上昇をけん引する大手ハイテク企業群(アップル、マイクロソフト、エヌビディアなど)

  • 市場の強さがごく一部の銘柄に集中していることが改めて浮き彫りとなりました。


個別銘柄の動向

  • インテル:+7%急伸。米政府が株式10%を取得する可能性や、ソフトバンクによる20億ドル出資が好感。

  • ホーム・デポ:+3.1%、決算は予想を下回ったが通期見通しを維持。

  • アップル:インドでのiPhone生産拡大を発表、中国依存を軽減へ。

  • テスラ:中国市場向け新型SUV「モデルYL」を発表。競合・理想汽車と同価格帯で勝負。


投資家心理とFRBの影響

市場関係者は、今週の「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB議長の発言に注目しています。

  • 利下げ観測:金利先物市場では年内に2回の利下げが織り込まれ、最初は9月と予想。

  • 一方で、タカ派的な発言が出る可能性を警戒し、投資家は慎重な姿勢をとっています。


地政学情勢

  • トランプ大統領は、ウクライナ戦争の停戦に向けてロシア・ウクライナ双方に「柔軟性」を求めました。

  • 市場では和平期待がわずかに高まる一方、領土問題という難題が残るとの見方が支配的です。


まとめ

  • 米株は大型ハイテク株売りでナスダックが大幅安

  • S&P500は多くの銘柄が上昇も、大型株依存がリスクを浮き彫りに

  • インテル急伸・ソフトバンク出資が材料に

  • FRB議長の講演前で投資家は慎重

  • 地政学リスクは依然として市場を圧迫

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債市場、利回り低下 パウエル議長の講演を前に様子見ムード

  • 米国債利回りは4営業日ぶりに低下、反発局面へ
  • 市場は9月の利下げをほぼ織り込み済み(確率約80%)
  • 注目は22日のジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長講演
  • S&Pは米国の長期格付けを「AA+」に据え置き、関税収入が財政を部分的に下支えとの見方

米国債相場の動き

19日の米国債市場では利回りが低下しました。これまで3日連続で上昇していた反動もあり、投資家の買いが入りました。

  • 米30年債利回り:4.91%(-2.6bp)

  • 米10年債利回り:4.31%(-2.5bp)

  • 米2年債利回り:3.75%(-1.1bp)

※bp(ベーシスポイント)とは?
金利の変動幅を表す単位。1bp=0.01%。


市場が注目するジャクソンホール会合

22日に行われるパウエルFRB議長の講演が最大の焦点です。
市場では「9月の0.25%利下げは決定的」との見方が広がっており、追加利下げも年内に1回はあると予想されています。

ただし、

  • パウエル氏が予想より“ハト派”(利下げを支持する姿勢)でなければ、短期金利が再び上昇するリスクがある

  • 雇用統計や物価関連のデータ次第では、市場予想が修正される可能性がある

という声もあり、市場は動きづらい状況です。


信用格付けと財政問題

S&Pグローバル・レーティングは米国の長期ソブリン格付けを「AA+」に据え置きました。
背景には、トランプ政権が進める大規模な減税による財政悪化が、関税収入である程度相殺されるとの見方があります。

ただし専門家からは「米財政の健全性に実質的な改善はなく、格付けの据え置きは象徴的な意味合いが強い」との指摘もあります。


FRBの政策スタンスを巡る不透明感

  • 労働市場は減速傾向にあるが、それが需要不足によるものなのか、関税や省力化技術によるものか不明確

  • 利下げは労働市場悪化への「保険」にはなるが、必ずしも万能薬ではない

こうした点から、パウエル議長が22日の講演でどの程度踏み込むかに注目が集まっています。


まとめ

  • 米国債利回りは4日ぶりに低下、22日のジャクソンホール会合待ちで様子見姿勢

  • 市場は9月利下げを8割方織り込み済み

  • S&Pは米国格付けを据え置き、関税収入が財政悪化を一部緩和と分析

  • 今後のカギは経済データとパウエル議長のスタンス

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドルは小幅高、円は続伸 注目はジャクソンホール会合

  • ドル指数は小幅上昇、ただし材料難で方向感に欠ける
  • 円は対ドルで147円台半ばまで上昇
  • カナダCPI(消費者物価指数)が弱く、カナダドルは軟調
  • 市場の焦点は22日のパウエルFRB議長の講演
  • ウクライナ情勢や欧州からの「安全の保証」計画も注目要因

為替市場の動き

ニューヨーク外為市場では、明確な経済指標がなく取引は小動きでした。

  • ブルームバーグ・ドル指数:1207.00(前日比+0.15%)

  • ドル/円:147.64円(前日比-0.17%)円高方向

  • ユーロ/ドル:1.1646ドル(前日比-0.13%)

円は対ドルで一段高となり、147円45銭まで上昇しました。


カナダドルの下落

カナダの消費者物価指数(CPI)が予想を下回り、年内の利下げ観測が広がりました。その結果、主要10通貨の中でカナダドルが特に弱含みました。

👉 CPIとは?
消費者物価指数のことで、物価の上昇率(インフレ)を測る指標です。中央銀行の金融政策の判断材料となります。


市場の注目はパウエル議長講演

  • 9月FOMC(連邦公開市場委員会)での利下げ幅が焦点

  • 先週時点では「9月に0.25%利下げ、さらに年内に2回利下げ」との観測が優勢

  • 現在は「9月に0.20%程度、その後年内に0.50%程度の追加利下げ」が織り込まれつつあり、過度な期待リスクはやや和らいでいます

👉 FOMCとは?
米連邦準備制度理事会(FRB)が開く金融政策決定会合のこと。金利や景気見通しが決まります。


地政学リスク:ウクライナ情勢

  • トランプ米大統領はウクライナへの「安全の保証」を欧州と協議中

  • 米軍の地上部隊派遣は否定

  • ただし欧州部隊派遣の可能性により、和平合意に向けた動きが強まる見方も


その他の市場動向

  • ビットコイン:2.88%安の11万3,112ドル

  • 外為市場全体ではボラティリティ(価格変動率)は低下中。季節要因に加え、ジャクソンホール会議を控えた様子見姿勢が続いています。


まとめ

  • ドルは小幅上昇も、円は対ドルで続伸

  • カナダCPI弱く、カナダドルは売られる展開

  • 注目は22日のパウエルFRB議長講演と9月FOMC

  • ウクライナ情勢も市場のリスク要因

  • 仮想通貨市場は軟調でビットコインが下落

原油と金相場の動向:地政学リスクと金融政策に注目

  • 原油価格は大幅下落:WTI先物は1.7%安の62ドル台
  • 金相場は続落:米金融政策とウクライナ和平協議が影響
  • 市場の焦点はジャクソンホール会合:利下げ観測が金相場を左右

原油市場の動き

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物は下落しました。

  • 9月限:1.07ドル安の 1バレル=62.35ドル(-1.7%)

  • 10月限:61.77ドル(-1.5%)
    ロンドンICEの北海ブレント10月限も 65.79ドル(-1.2%) に下落。

需要懸念と薄商いの中、リスク要因が強まりやすい地合いとなっています。


金相場の動き

金相場は続落しました。

  • スポット価格:1オンス=3319.55ドル(-0.4%)

  • COMEX金先物12月限:3358.70ドル(-0.6%)

背景には以下の要因があります。

  • ウクライナ和平への米欧の協議:プーチン大統領とゼレンスキー大統領の会談準備が報じられ、安全保障強化への期待がリスク回避需要を弱めた。

  • 米FRBのパウエル議長講演(22日予定):利下げ観測が高まれば金に追い風となるが、現時点では様子見ムード。


補足

  • WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート):米国産の代表的な原油。世界の原油価格の指標。

  • ジャクソンホール会合:米カンザスシティ連銀が主催する経済シンポジウム。FRB議長の発言が金融市場に大きな影響を与えることで有名。


まとめ

  • WTIとブレント原油は1~2%下落し、需要懸念が重し。

  • 金は続落。ウクライナ和平協議とFRBの利下げ観測が材料。

  • 22日のパウエル議長講演が市場の最大の注目イベント。