2025/9

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/9/10

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米国株、S&P500とナスダックが最高値更新 雇用減速で利下げ期待強まる

  • S&P500とナスダックが終値で史上最高値を更新
  • 雇用統計の年次改定で雇用創出が大幅に下方修正
  • 利下げ期待が高まり、株式市場を押し上げ
  • アップルは新製品発表も株価下落、AI関連株は急伸

市場の動き

9日の米国株式市場では、S&P500種株価指数とナスダック総合指数がそろって最高値を更新しました。
背景には、雇用統計の下方修正を受けて利下げ観測が強まったことがあります。

  • S&P500:6512.61(+0.27%)

  • ダウ平均:45711.34(+0.43%)

  • ナスダック総合:21879.49(+0.37%)

雇用統計の修正と利下げ期待

米労働省が発表した雇用統計の年次改定によると、
今年3月までの1年間の雇用創出は従来より91万1000人少なかったことが判明しました。

これを受けて市場は、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%利下げをほぼ織り込み済み
さらに0.5%の大幅利下げの確率も1割程度あると見ています。

利下げとは?
中央銀行が政策金利を引き下げること。資金調達コストが下がり、企業活動や消費を刺激する効果がある。

銘柄別の動き

  • アップル:新型iPhoneを発表するも1.5%下落

  • ユナイテッドヘルス:加入者見通しを好感し大幅高

  • JPモルガン:投資銀行収入増見通しで1.7%高

  • ブロードコム:5日続伸後に反落し2.6%安

  • ネビウス:マイクロソフトとの契約で約50%急騰

  • コアウィーブ:同じくAI関連で7%高

  • オラクル:決算好感で時間外取引で12%急伸


まとめ

  • 米国株はS&P500とナスダックが史上最高値を更新

  • 雇用統計の下方修正が利下げ期待を後押し

  • 金融・AI関連株が強い一方、アップルなど一部ハイテクは軟調

  • 今週のインフレ指標が市場の強気姿勢を試す展開に

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債利回りが反発、雇用統計修正を織り込み済み

  • 米国債利回りは5日ぶりに上昇、雇用統計の下方修正はすでに市場が織り込み済み
  • 10年債・30年債利回りは数カ月ぶりの低水準から反発
  • FRBの9月FOMCでの利下げ期待は依然強く、CPI発表が次の焦点

国債市場の動き

5日の米国債相場は反落しました。
米労働省の年次改定による雇用統計の大幅な下方修正(過去1年間で91万1000人減少見込み)はすでに意識されていたため、利下げ期待の新たな支援材料にはなりませんでした。

  • 米10年債利回り:4.08%(前日比+4.2bp)

  • 米30年債利回り:4.72%(+3.2bp)

  • 米2年債利回り:3.55%(+6.8bp)

bpとは?

bp(ベーシスポイント)とは、金利の変動幅を示す単位で、1bp=0.01%です。
例えば「+4bp」は金利が0.04%上昇したことを意味します。


雇用統計修正の影響

  • 3月までの1年間で、従来発表より91万人以上少ない雇用増加となる見通し

  • 8月雇用統計も弱く、FRBによる9月利下げ観測は強まっています

  • CMEフェドウォッチでは、25bp利下げを完全に織り込み済み、50bp利下げ確率は約8%


市場関係者の見方

  • バンクレート:CPIが強ければ「景気下支え」と「インフレ加熱」の板挟みになる

  • ノースライトAM:雇用悪化は利下げを後押しするが、株高に冷や水を浴びせる可能性

  • エバコア:9~12月に3会合連続利下げの可能性はやや高まった

  • マーフィー&シルベスト:今回の修正はFRBの25bp利下げを後押し


今後の注目点

  • 9月16-17日FOMC:利下げ幅の決定(25bpが市場予想)

  • 9月11日CPI発表:インフレが再加速すればスタグフレーション懸念も


まとめ

  • 米国債利回りは5日ぶりに上昇、雇用統計修正の影響は限定的

  • 市場はFRBの25bp利下げを完全に織り込み

  • 次の焦点はCPI(消費者物価指数)とその後の利下げペース

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

米ドル反発、雇用統計下方修正後も神経質な展開

  • ドルは主要通貨に対して上昇、ただし円は例外
  • 米雇用統計の大幅下方修正を受け、一時ドル売りも限定的
  • インフレ指標(PPI・CPI)を控え、ポジション調整が進む
  • FRB利下げ観測が強く、ドル高の持続性には疑問

ドルが上昇、円は一時146円台へ

外国為替市場では、米国債利回りの上昇に連れてドル買いが入り、ブルームバーグ・ドル指数は0.22%高の1201.24となりました。
一方、円は一時1ドル=146円31銭まで上昇しましたが、最終的には147円台半ばへ戻しました。背景には「日銀が年内利上げの可能性を排除しない」との報道がありました。


雇用統計の下方修正と市場の反応

米労働省は、今年3月までの1年間の雇用増加を従来推計より91万1,000人少なかったと発表しました。
これによりドルは一時下落しましたが、為替市場の反応は限定的で、その後はドルが買い戻されました。


市場ストラテジストの見方

  • スコシアバンクのオズボーン氏:
    「ドル高はポジション調整の影響が大きい。当面は神経質なレンジ相場に戻るリスクが高い」

  • BBHのハッダッド氏:
    「FRBは物価安定より最大雇用を優先するだろう。ドルの上昇は持続可能ではない」


今後の焦点:PPI・CPIとFOMC

  • 10日:卸売物価指数(PPI)

  • 11日:消費者物価指数(CPI)

  • 来週:FOMC(利下げ確率は0.25%幅で92%)

また、11日のECB理事会も注目されていますが、市場は金利据え置きを予想しています。


まとめ

  • ドルは円を除く主要通貨に対して上昇

  • 雇用統計の下方修正で一時下落も反応は限定的

  • FRBの利下げ観測が強く、ドル高は持続しにくいとの見方

  • 今後は米PPI・CPI、そしてFOMCが最大の注目イベント

 

原油と金の市場動向まとめ

  • 原油:イスラエルによるカタール攻撃で地政学リスクが注目されるが、価格上昇は限定的
  • :米利下げ観測を背景に堅調に推移。安全資産需要が強まっている

原油市場

中東リスクが焦点

  • 中東は世界の原油供給の約3分の1を担う重要地域

  • イスラエルがカタールでハマス幹部を標的とした攻撃を実施

  • 市場は原油供給への影響を注視しているが、現状は大きな供給障害なし

専門家の見方

  • コロンビア大学のカレン・ヤング氏は「石油インフラや輸送網が攻撃対象にならない限り、価格への影響は限定的」と指摘。

  • ただし、長期的にはイスラエルの地域での外交・エネルギーパートナーシップに影響を及ぼす可能性がある。

価格動向

  • WTI先物10月限:62.63ドル(前日比+0.6%)

  • ブレント先物11月限:66.39ドル(前日比+0.6%)


金市場の動き

利下げ観測で追い風

  • 米8月の雇用統計が弱い結果となり、年内に2回の利下げが市場で織り込まれる

  • 来週のFOMCで0.25ポイントの利下げ予想が有力

  • 金は利息を生まないため、金利低下局面で相対的な投資妙味が高まる

価格動向

  • COMEX金先物12月限:3,682.20ドル(前日比+0.1%)


まとめ

  • 原油は中東情勢をにらみつつも、当面は大きな供給懸念なし。

  • 地政学リスクが顕在化するのは「石油インフラや輸送網が直接攻撃された場合」。

  • 金は米利下げ観測を背景に上昇基調、安全資産需要が強い。

  • 投資家は「短期は金、中東情勢次第で原油」という見方が広がっている。