2025/9

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/9/13

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米株式市場、S&P500小反落も週間で堅調維持

  • 12日の米株式市場は S&P500が小幅安 となったが、週間では1.6%高と堅調さを維持
  • ナスダック総合は最高値更新。マイクロソフトやテスラが上昇
  • 一方、ワクチン関連株は当局の報道を受けて大幅安
  • ミシガン大消費者マインド指数は5月以来の低水準だが、利下げ観測に大きな変化なし
  • 市場では FOMCで0.25%利下げ が大方の見方。年内は2〜3回の利下げ観測が広がる

市場の動き

株価指数の動向

  • S&P500:6,584.29(-0.05%)

  • ダウ平均:45,834.22(-0.59%)

  • ナスダック総合:22,141.10(+0.44%、過去最高値)

週間ベースでは主要3指数そろって上昇。特にハイテク株が相場をけん引しました。

個別銘柄

  • テスラ:+7.4%の大幅高。CEOマスク氏の政治活動による売上懸念を会長が否定したことが安心材料に

  • マイクロソフト:+1.8%高。EUがTeamsに関する是正措置を承認

  • ワクチン関連株(モデルナ・ファイザー・ノババックス):3〜7%超下落。ワクチンと死亡例の関連を示す報道が重荷に


経済指標とFRBの見通し

ミシガン大学消費者マインド指数

  • 9月速報値は 5月以来の低水準

  • 一方で、5-10年先のインフレ期待は2カ月連続で上昇

FRBの利下げ観測

  • 市場は 9月FOMCで0.25%利下げ を織り込み済み

  • 年内は2〜3回の利下げ予想が優勢

  • モルガン・スタンレー:来年1月まで4会合連続利下げ、その後も労働市場悪化なら追加利下げと予想

  • TDセキュリティーズ:ガイダンスはハト派寄りだが、インフレ上振れがリスク


今後の注目点

  • 9月16-17日のFOMC:利下げ幅とパウエル議長の発言に注目。

  • 労働市場とインフレのバランス:FRBの政策運営を左右する最大の要因。

  • 企業収益の強さ:弱い消費者マインドにもかかわらず株価が堅調な背景。


まとめ

  • 米株は小反落も、ナスダックは最高値更新とハイテク株が主導。

  • ワクチン関連株は報道を受けて急落。

  • 消費者マインド指数は弱さを示したが、利下げ観測は変わらず。

  • 年内2〜3回の利下げ予想が広がり、FOMCのガイダンスに市場の注目が集まる

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債利回りが上昇、FOMC前に動き活発化

  • 米国債相場は下落し、利回りは上昇(=価格は下落)
  • 10年債利回りは一時4.08%まで上昇、4週連続の相場上昇
  • 来週の米小売売上高がFOMC直前の注目指標
  • 市場は0.25%利下げを95%織り込み済み

国債市場の動向

12日の米国債市場では、利回りが総じて上昇しました。特に10年債利回りは一時6bp(0.06%)上昇し、4.08%を付けました。

前日にはFRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測から利回りが低下していましたが、経済指標の消化や債券入札・社債供給増の見通しが重なり、再び上昇に転じました。

主要利回りの動き

  • 米30年債利回り:4.68%(+2.8bp)

  • 米10年債利回り:4.07%(+4.6bp)

  • 米2年債利回り:3.56%(+1.6bp)

※bp(ベーシスポイント)とは?
1bp=0.01%を指し、金利や利回りの小さな変化を表す単位です。


経済指標の影響

この日発表されたミシガン大学の9月消費者信頼感指数(速報値)は55.4と、2カ月連続で低下し5月以来の低水準となりました。

一時的に利回りを押し下げましたが、10年債は前日の水準(3.994%)を下回らず、その後上昇に転じました。


投資家の見方

  • アムンディのCIOは「雇用市場の弱さを踏まえれば、FRBは年内に3回の利下げを余儀なくされる」と強気の利下げ観測を示しました。

  • 一方、アリアンツピムコは、国債カーブ(短期と長期の利回り差)が動くリスクを縮小しており、より慎重な姿勢を取っています。


FOMCを前にした市場予想

FRBは昨年12月以降、政策金利を4.25~4.50%に据え置き
今回の9月FOMC(16~17日開催)について、市場では以下の見方が支配的です。

  • 0.25%利下げ:確率95%

  • 0.50%利下げ:確率5%

FOMC直前の注目材料は、16日に発表される8月小売売上高です。


まとめ

  • 米国債利回りは総じて上昇、10年債は4.08%に接近

  • 消費者信頼感は低下も、市場は利下げをほぼ織り込み済み

  • 投資家のスタンスは「強気派(利下げ期待)」と「慎重派(カーブリスク縮小)」に分かれる

  • FOMC前の小売売上高が次のカギ

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル小幅高、FOMC利下げ見通しで先行きは弱含み

  • ドルはポジション調整を背景に小幅上昇
  • 日米両政府が為替に関する共同声明を発表、介入は「過度の変動時のみ」と確認
  • 9月FOMCでは0.25%利下げが確実視、年末までの利下げペースは緩やかになる見通し
  • 米消費者信頼感指数は5月以来の低水準に低下

ドルの動き

外国為替市場ではドルが小幅高となりました。
ドル指数は一時0.3%上昇しましたが、終盤は97.59とほぼ横ばいで終了。週間ベースでは2週連続の下落です。

ドル/円は一時148円07銭まで上昇した後、147円台後半で推移しました。ユーロ/ドルは1.1736ドルと横ばいでした。


注目された要因

① 日米の共同声明

日米両政府は為替介入について「過度の変動や無秩序な動きに対処するためのものに限る」と合意し、これがドル買い材料となりました。

② 米経済指標

米ミシガン大学の9月消費者信頼感指数は55.4と、5月以来の低水準。景気への不安がドルの重しとなりました。

③ FOMC利下げ観測

市場は16~17日のFOMCで0.25%利下げが決定されると確実視しています。一方、0.50%利下げの観測は後退。年末までの利下げペースは当初予想より緩やかになる見通しです。


市場関係者の見方

  • BNYストラテジストは「週末を控えたポジション調整による上昇」と説明

  • ただし「FRBの利下げ再開は確実であり、海外投資家のドル売りヘッジも続くため、ドルの先行きはなお弱い」との見解が多く聞かれます


まとめ

  • ドルは小幅高だが、上昇は一時的との見方が多い

  • 日米の共同声明で為替介入ルールが確認された

  • 米消費者信頼感指数は悪化、景気不安が台頭

  • FOMCでは0.25%利下げが濃厚、追加利下げはペースダウン

 

原油・金

  • ウクライナのドローン攻撃でロシアの主要石油輸出拠点が停止、供給不安が原油価格を下支え
  • 米国は中国・インドにロシア産原油への高関税を提案予定
  • WTI原油先物は小幅高も、制裁強化が進まなかったことで上値は限定的
  • 金価格は過去最高水準を維持、ETFへの資金流入が加速
  • UBSは年末の金価格予想を3800ドルに引き上げ

原油市場の動向

ウクライナの攻撃で供給リスク拡大

  • ウクライナはロシア西部の石油施設をドローンで攻撃。

  • バルト海最大の石油港「プリモルスク」が一時停止。

  • もう一つの重要拠点「ウスチルガ」へのポンプ場も攻撃対象に。
    ➡ ロシアからの原油供給が混乱する可能性が高まっています。

米国の制裁提案

  • 米国はG7に対し、中国・インドにロシア産原油への最大100%関税を提案予定。

  • ただし、実際の制裁強化は進まず、市場では強気ポジションの手仕舞いが発生。

原油価格の推移

  • WTI原油先物(10月限):62.69ドル(+0.5%)

  • ブレント原油(11月限):66.99ドル(+0.9%)

  • ラボバンクは2025年末のWTI価格を63ドルと予想。


金市場の動向

過去最高値を更新

  • 金スポットは今週3650ドル近辺で推移し、9日に史上最高値を更新。

  • ETF(上場投資信託)への資金流入は今週だけで約17トン増加。

UBSによる金価格見通し

  • 年末予想を3500ドル → 3800ドルに引き上げ
  • 2026年半ばには3900ドルに到達すると予測

背景要因

  • 金利低下(利下げ期待)
  • ドル安進行
  • 投資需要の増加

金価格の推移

  • 金スポット:3648.78ドル(+0.4%)

  • COMEX金先物(12月限):3686.40ドル(+0.35%)

  • 週間では1.7%の上昇で4週続伸。


用語補足

  • WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート):米国産原油の代表的な指標価格。

  • ブレント原油:北海産の国際的な原油価格指標。

  • 金ETF:金価格に連動する投資信託。実際に金を保有せず投資できる手段。


まとめ

  • ウクライナの攻撃でロシアの石油供給不安が強まり、原油価格の下支え要因に。

  • ただし制裁面での実効性不足から、原油相場の上値は重い。

  • 金価格は利下げ期待とドル安を背景に上昇基調を維持。

  • 投資資金は安全資産である金に流入し、UBSは一段高を予想。