2025/9

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/9/16

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米国株、FOMC利下げ観測を背景に上昇

  • 15日の米国株は主要3指数がそろって上昇
  • FOMCでの0.25%利下げは確実視され、今後の利下げペースに注目
  • テスラ株はマスクCEOの自社株購入を受けて急伸、アルファベットは時価総額3兆ドル突破
  • 米中がTikTok運営維持で合意したことも市場心理を改善

市場の動き

主要指数

  • S&P500:6,615.28(+0.47%)

  • ダウ平均:45,883.45(+0.11%)

  • ナスダック総合:22,348.75(+0.94%・過去最高値更新)

特にナスダックはハイテク株の上昇に牽引されました。


注目銘柄の動き

  • テスラ:+3.6%。マスクCEOが約10億ドル(約1,470億円)の自社株購入を公表

  • アルファベット:時価総額3兆ドル突破。AI期待と裁判の有利な判断が支援材料

  • エヌビディア:0.04%下落。中国当局が独禁法違反の疑いで調査継続を発表


FOMCへの期待とリスク

利下げ観測

  • エコノミストの大半が 0.25%利下げを確実視

  • 重要なのは「その後の利下げペース」

  • 市場は継続的な利下げを期待しており、FRBがこれを示さなければ失望感が広がる可能性

ドットプロットとは?

FOMCが発表する「金利見通し分布図」のこと。各理事が予想する金利を点で示すもので、今後の政策方向を市場が読み取る重要資料です。


投資家の見方

  • Eトレード(モルガン・スタンレー傘下):「FOMCは雇用重視だが、インフレへの責務も忘れていないと強調するだろう」

  • シティー・インデックス:「パウエル議長のトーンとドットプロットに注目」

  • ソーンバーグIM:「50bp利下げは時期尚早。不確定要素は依然インフレ」

  • BMOファミリーオフィス:「市場は“ゴルディロックス(過熱も冷え込みもない理想的な状態)”シナリオを織り込み」


まとめ

  • 米株はFOMC利下げ確実視で上昇、特にハイテク株が強い

  • テスラとアルファベットが市場全体を押し上げ

  • 利下げはほぼ確定だが、今後のペースが市場のカギ

  • ドットプロットとパウエル議長の発言に要注目

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債利回り、今年の低水準に接近 FOMC利下げ観測が強まる

  • 米国債相場は上昇し、利回りが全般的に低下
  • 2年債など短期債利回りは今年の最低水準付近
  • 市場は今週のFOMCで0.25%利下げを確実視
  • 追加利下げ(10月・12月)も高確率で織り込み
  • パウエル議長は「慎重な姿勢」を示す可能性あり

国債利回りの動き

  • 10年債利回り:4.04%(前日比▲2.9bp)

  • 30年債利回り:4.66%(▲2.4bp)

  • 2年債利回り:3.54%(▲1.9bp)

※bp(ベーシスポイント)とは?
金利の最小単位で、1bp=0.01%を意味します。例えば「▲2.9bp低下」は0.029%下がったことを示します。


背景にある要因

  • 雇用ペースの減速:労働市場がやや軟化し、景気支援への期待が強まる

  • NY州製造業景況指数の悪化:6月以来のマイナスとなり景気不安を反映

  • インフレ圧力の優先度低下:関税などによる物価上昇よりも「景気下支え」が重視されるとの見方


市場の見方

  • 金利スワップ市場では、9月FOMCでの0.25%利下げは確実と見られている

  • さらに10月、12月にも追加利下げを織り込み済み

  • 一部では、さらに積極的な利下げを予想する動きもある


パウエル議長の発言リスク

マッコーリー・グループのストラテジストは「パウエル氏はバランスを取るだろう」と分析。

  • 雇用の下振れリスクを強調する可能性あり

  • ただし「長期的な利下げ局面」に言及することは避けるだろうとみられる


まとめ

  • 米国債利回りは雇用や製造業の弱さを背景に低下

  • 短期国債利回りは今年の最低水準付近

  • 市場は9月・10月・12月の連続利下げを織り込み

  • パウエル議長の会見が今後の方向性を左右する見通し

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル全面安、FOMC利下げ観測で147円台前半へ

  • ドルは主要通貨に対して下落し、ドル指数は約2カ月ぶりの安値を記録
  • 市場はFOMCでの0.25%利下げを完全に織り込み、大幅利下げの可能性は限定的(約5%)
  • トランプ大統領は「大幅利下げ」を要求し、住宅市場の刺激を訴え
  • 日銀や英中銀は金利据え置きの見通し

ドル安進行と背景

外国為替市場ではドルが全面安となりました。

ドル指数(DXY)は一時0.4%下落し、約2カ月ぶりの安値に、ドル/円は147円台前半、ユーロ/ドルは1.17ドル台半ばに上昇しました。

背景には、米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ観測があります。
市場は0.25%の利下げを完全に織り込み、大幅利下げの可能性は約5%にとどまっています。


トランプ大統領の発言

トランプ大統領はSNSでパウエル議長に言及し、
「当初の想定よりも大きな利下げが必要だ。住宅市場は急騰する!」
と利下げ圧力を強めました。


アナリストの見方

ノムラのアナリストは、
「利下げはあくまで『保険的』なもので、緩和ペースは緩やか」
と分析。
今回のFOMCで公表される最新の経済見通しやパウエル議長の会見に注目が集まります。


今週の注目イベント

  • FOMC(米国)…利下げ決定見通し

  • 日銀、英中銀、カナダ中銀、ノルウェー中銀…金利据え置きの可能性が高い


まとめ

  • ドルは主要通貨に対して下落、ドル/円は147円台前半

  • FOMCでは0.25%利下げが確実視、大幅利下げの可能性は低い

  • トランプ大統領はさらなる利下げを要求

  • 今週は各国中銀の政策会合に注目が集まる

 

原油・金

  • ウクライナのドローン攻撃でロシアの主要石油輸出拠点が停止、供給不安が原油価格を下支え
  • 米国は中国・インドにロシア産原油への高関税を提案予定
  • WTI原油先物は小幅高も、制裁強化が進まなかったことで上値は限定的
  • 金価格は過去最高水準を維持、ETFへの資金流入が加速
  • UBSは年末の金価格予想を3800ドルに引き上げ

原油と金の動向:制裁・地政学リスクと金融緩和期待が交錯

  • 原油は供給過剰見通しと地政学リスクがせめぎ合い
  • ロシア産原油への制裁強化が価格を支えた
  • 金は利下げ期待を背景に最高値を更新
  • 市場はFOMCの金融政策に注目

原油市場の動向

ロシア制裁とウクライナ攻撃が材料に

  • ウクライナがロシアの製油所や輸出港をドローン攻撃

  • トランプ大統領は欧州にロシア産原油の購入停止を要請

  • 米財務省は「欧州が同調しなければ米単独で制裁は行わない」と表明

こうした制裁観測が市場で意識され、WTI(米国産原油)は1%高の1バレル=63.30ドル、ブレント原油は67.44ドルに上昇しました。

弱気な需給見通しも

  • OPECプラス(OPEC+非加盟産油国)は増産を前倒し

  • IEA(国際エネルギー機関)は来年に過去最大の供給余剰を予測

  • ヘッジファンドはWTIへの強気ポジションを過去最低水準に縮小

需要減速と供給増加の見通しが重荷となり、相場は明確な上昇トレンドを描けていません。


金市場の動向

利下げ期待で最高値を更新

  • 金スポットは一時1オンス=3685.64ドルと最高値を記録

  • 市場は0.25%の利下げをほぼ織り込み、年内さらに1~2回の追加利下げも想定

  • 労働市場の弱さが背景

投資マネーの流入観測

  • ゴールドマン・サックスは「民間が保有する米国債の1%が金に流れるだけで、金価格は5000ドル近辺まで上昇する可能性」と指摘

  • ANZは「今後は関税よりもマクロ経済指標が相場の主導要因になる」と分析

金先物(12月限)は3719ドルで引け、市場のリスク回避需要を映しました。


用語補足

  • WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート):米国を代表する原油の先物価格。国際的な原油価格の指標。

  • ブレント原油:北海で産出される原油で、欧州や国際市場での基準価格。

  • スポット価格:即時取引での価格。先物に対して現物の価格を示す。


まとめ

  • 原油は供給過剰懸念と地政学リスクが綱引き状態

  • ロシア産原油制裁強化が短期的な支えに

  • 金は利下げ期待を背景に最高値を更新

  • 投資資金のシフトが金価格をさらに押し上げる可能性あり

  • 今週のFOMC会合が原油・金の方向性を左右する重要イベント