2025/9

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/9/18

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米国株式市場、FOMC後に乱高下 ダウは上昇・S&P500とナスダックは下落

  • FRBは予想通り0.25%の利下げを決定
  • 年内さらに2回の利下げが示唆され、合計3回の利下げ見通し
  • S&P500とナスダックは下落、ダウは金融株の上昇で反発
  • エヌビディア株は中国の規制報道で急落
  • 一方でリフトやワークデイは好材料で急伸

FOMCの決定と市場の反応

米連邦準備制度理事会(FRB)は9月のFOMCで、予想通り0.25%の利下げを決定しました。
年内はさらに2回(10月と12月)の利下げが見込まれており、合計3回の緩和路線が想定されています。

パウエル議長は会見で、雇用の弱さを指摘しつつも、インフレリスクを引き続き注視する必要性を強調しました。市場は「より積極的な利下げはしない」とのメッセージを受け、当初の緩和期待をやや修正する動きとなりました。


株式市場の動き

主要株価指数の動きは以下の通りです。

  • S&P500種株価指数:6,600.35(-0.10%)

  • ダウ平均:46,018.32(+0.57%)

  • ナスダック総合:22,261.33(-0.33%)

アメリカン・エキスプレスなど金融株の上昇がダウを押し上げましたが、ナスダックはエヌビディアの急落が重しとなりました。


個別銘柄の明暗

  • エヌビディア(-2.6%)
    中国当局が同社のAI半導体の購入を停止するよう国内企業に指示したとの報道で下落。

  • ワークデイ(+7.2%)
    アクティビスト投資家エリオット・マネジメントが20億ドル超を投資したとの報道で急伸。

  • リフト(+13.1%)
    アルファベット傘下ウェイモとの提携で、自動運転タクシー事業に参入予定と伝わり急騰。

  • ウーバー(-5%)
    ライバルのリフト上昇に対し、相対的に売られる展開。


専門家の見方

  • 短期的には「事実売り」の反応が出る可能性あり

  • 9月は季節的に相場が弱含みやすいため注意が必要

  • ただし、リセッション(景気後退)が回避され、企業業績が堅調なら押し目買いの好機になるとの見方が有力


まとめ

  • FRBは予想通り0.25%利下げ、年内3回の利下げを見込む

  • S&P500とナスダックは下落、ダウは金融株に支えられ反発

  • 個別株ではエヌビディア急落、リフトやワークデイは急伸

  • 短期的には調整も、企業業績次第で押し目買い期待が根強い

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

FOMC、0.25%利下げを決定 市場は織り込み済みで反応限定

  • FOMCは9カ月ぶりに政策金利を0.25ポイント引き下げ、誘導目標を4.00~4.25%に設定
  • 年内にあと2回の追加利下げを示唆
  • 市場はすでに織り込み済みで、米国債利回りは上昇、株価は小幅下落
  • パウエル議長は「積極的な利下げサイクル入り」への期待をけん制

FOMCの決定内容

米連邦公開市場委員会(FOMC)は17日、政策金利を0.25ポイント引き下げ、誘導目標レンジを4.00~4.25%にしました。これは9カ月ぶりの利下げです。声明では「雇用の下振れリスクが高まった」としつつ、インフレは依然として高止まりしていると指摘しました。

利下げとは?

政策金利を下げることで、借入コストを引き下げ、景気を下支えする狙いがあります。逆に金利を上げると、消費や投資を抑制してインフレを防ぎます。


パウエル議長の発言

パウエル議長は会見で、

  • インフレは根強く残る一方、雇用指標は軟化している

  • 「リスクのない道は存在しない」
    と述べ、今後の政策運営が難しい局面にあることを強調しました。

また、今回の利下げを「保険的な利下げ」と表現し、大規模な利下げサイクル開始ではないとの姿勢を示しました。


市場の反応

  • 米国債は一時上昇したものの失速し、利回りは上昇(=価格は下落)

    • 10年債利回り:4.09%(+5.7bp)

    • 2年債利回り:3.55%(+4.8bp)

    • 30年債利回り:4.69%(+3.8bp)

  • 株式市場は小幅続落

    • S&P500種株価指数は小幅安

市場関係者の見方では「声明・経済見通しともに予想通りで、ハト派(緩和的)な要素はすでに織り込まれていた」との声が多く聞かれました。


専門家のコメント

  • TDセキュリティーズ:今回の利下げは「保険的利下げ」とされ、ハト派色は限定的

  • クレジットサイツ:インフレよりも雇用への配慮が鮮明

  • アカデミー・セキュリティーズ:市場はアルゴリズム取引で荒れたが、時間が経てば雇用の弱さが意識され、追加利下げペースは速まる可能性


まとめ

  • FOMCは0.25ポイントの利下げを決定、年内2回の追加利下げを示唆

  • パウエル議長は「保険的な利下げ」と強調し、市場の期待をけん制

  • 米国債利回りは上昇、株価は小幅下落

  • 市場はすでに織り込み済みで反応は限定的

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドルは乱高下、FOMC利下げで神経質な展開に

  • FRB(米連邦準備制度理事会)が0.25%の利下げを決定
  • ドルは一時ユーロに対して4年ぶり安値を更新、その後反発
  • 円は一時145円台半ばまで買われたが、146円台に戻す
  • カナダ銀行も利下げを実施し、主要政策金利を2.5%に引き下げ

FOMCが0.25%利下げを決定

米連邦公開市場委員会(FOMC)は、政策金利を4.00~4.25%へ0.25ポイント引き下げました。昨年12月以来、6会合ぶりの利下げです。

決定は賛成11、反対1(マイラン理事が0.5%利下げを主張)という結果でした。

パウエル議長は会見で、今回の利下げを「リスク管理のための措置」と説明し、「急速に行動する必要はない」と発言。

年内には10月と12月に追加で2回の利下げが見込まれると予想されています。


為替市場の反応

  • ドル/円:一時145円49銭まで円高が進んだものの、その後146円台後半に戻しました。

  • ユーロ/ドル:一時1.1918ドル(2021年6月以来の高値)をつけた後、1.1830ドルまで下落。

  • ドル指数:ユーロ高で一時年初来安値に沈んだ後、切り返して0.3%高の96.926。

ドルは乱高下しましたが、パウエル議長の慎重な姿勢がドルを一定程度下支えしました。


カナダ銀行も利下げ

同日、カナダ銀行(中央銀行)も政策金利を**0.25%引き下げて2.5%**としました。これは2022年7月以来3年ぶりの低水準です。
声明では「今後数カ月でリスクが高まれば追加利下げもあり得る」と示唆しました。

カナダドルは対米ドルで約0.2%下落しています。


市場関係者の見方

  • USバンク関係者:「0.25%の利下げは予想通り。市場は年内2回の利下げ見通しに注目」

  • マネックスUSA:「世界経済は強くなく、必ずしもドル安が進むとは限らない」


まとめ

  • FRBは0.25%利下げ、年内にあと2回の利下げが示唆

  • ドルはユーロに対して4年ぶり安値を更新した後反発

  • 円は一時145円台まで買われたが、再び146円台に戻す

  • カナダ銀行も利下げを実施、カナダドルは弱含み

米利下げ後のコモディティ市場:原油は反落、金は乱高下

  • 米利下げが発表されたが、景気減速懸念が強まり、原油価格は4日ぶりに下落
  • 原油在庫は大幅減少したものの、留出油(軽油など)が増加し弱気要因に
  • 金は利下げで一時最高値を更新したが、その後反落

原油相場

ニューヨーク原油先物(WTI)は 1バレル=64.05ドル(前日比0.7%安) で4営業日ぶりに下落しました。

背景には以下の要因があります

  • 米利下げ発表:本来は需要増につながるが、FRBが「労働市場の弱さ」を強調したことで景気減速懸念が広がった

  • ドル高:ドル建てで取引される原油の割高感が増した

  • 在庫統計の影響:原油在庫は929万バレル減少したが、留出油が増加し投資家心理を冷やした

専門家は「投資家は輸出ではなく国内需要による在庫減を望んでいる」と指摘しています。


金はFOMC利下げを受けて乱高下しました。

  • 日中には 1オンス=3707.57ドル の最高値を記録

  • しかしその後は反落し、 3654.28ドル(前日比1%安) まで下落

利下げで「金は有利」とされますが、発表後の投資家の手仕舞い売りで押し戻された格好です。


用語補足

  • 留出油とは?
    軽油や灯油などの石油製品の総称。需要減や在庫増は景気減速のサインとされる。

  • FOMC(連邦公開市場委員会)
    米国の金融政策を決める会合。利下げや利上げの判断を行う。


まとめ

  • 米利下げ発表後も、景気減速懸念で原油は下落

  • 在庫減少は好材料だったが、留出油増加が弱気要因に

  • 金は利下げを好感して最高値を更新するも、その後反落

  • 投資家心理は「景気後退リスク」を強く意識している