2025/9

『米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約』・2025/9/5

米国市場まるわかり|株式・債券・為替・商品先物を毎日要約とは?

 

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昨日の市況まとめ 1分解説

株式市場(総合ニュース)

米国株、S&P500が最高値更新 雇用統計を前に利下げ期待強まる

  • S&P500が過去最高値を更新、ダウ・ナスダックも上昇
  • 労働市場の軟化データで、FRBの利下げ観測が一段と強まる
  • 投資家は5日発表の雇用統計に注目
  • アマゾンやブロードコム、メタなど大型株が相場をけん引

株式市場の動き

4日の米国株式市場は主要3指数がそろって上昇し、S&P500種株価指数は6502.08(前日比+0.83%)と過去最高値を更新しました。

  • ダウ工業株30種平均:45,621.29(+0.77%)

  • ナスダック総合指数:21,707.69(+0.98%)

背景には、米労働市場の軟化を示すデータを受け、FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ観測が一段と強まったことがあります。


利下げを巡る見方

FOMCとは?

FOMC(連邦公開市場委員会)は、米国の金融政策を決める会合。利上げや利下げで景気とインフレを調整する役割を持っています。

昨年後半に利下げを行ったFOMCは、インフレ再燃の懸念から今年は利下げを見送ってきました。しかし最近のデータは雇用市場の減速を示し、追加利下げの可能性が意識されています。

  • ADP雇用統計:民間雇用の伸びが予想を下回る

  • 新規失業保険申請件数:予想以上に増加

専門家の間では「緩やかな減速であれば理想的な“ゴルディロックス(ちょうど良い)シナリオ”」という声と、「急激な悪化なら景気停滞やスタグフレーション(景気停滞とインフレが同時進行)」への懸念が分かれています。


個別銘柄の動き

  • ブロードコム:決算を前に1.2%上昇。時間外取引でも上昇継続

  • アマゾン:+4.3%、子会社の衛星ネット事業で提携発表

  • メタ:+1.6%

  • セールスフォース:-4.9%、AI収益化の遅れ懸念

  • アメリカン・イーグル:+38%、既存店売上高見通しが市場予想を上回る


今後の注目点

5日(金)に発表される8月雇用統計が最大の焦点です。

市場ではすでに9月のFOMCで25bp(0.25%)の利下げが95%織り込まれているとされています。

投資家にとっては、弱すぎず、強すぎない“ちょうど良い”雇用データが望ましい状況です。


まとめ

  • S&P500は最高値を更新、株価は利下げ期待で上昇

  • 雇用市場の減速を示すデータが相次ぐ

  • 5日の雇用統計がFRBの利下げ判断に直結

  • 大型テック株や小売株が市場をけん引

  • 市場は9月の利下げをほぼ織り込み済み

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

米国債利回り

米国債市場、雇用統計前に国債買い優勢

  • 4日の米金融市場では株式と国債が上昇
  • 弱い労働市場指標を受けて利下げ観測が強まる
  • 米2年債・10年債利回りが4カ月ぶりの低水準
  • 5日の雇用統計が金融政策の鍵に

株式・国債ともに上昇

4日の米金融市場では、株式と国債がそろって買われました。背景には、労働市場の減速を示す経済指標があり、利下げ観測が一段と強まったことが影響しています。

  • 8月の米民間雇用者数は予想を下回る

  • 新規失業保険申請件数は6月以来の高水準

  • 雇用統計(5日発表)は非農業部門雇用者数が7万5000人増にとどまる見通し

これらの弱い雇用指標を受け、投資家はFRBが利下げを再開するとの見方を強めました。


国債利回りの動き

国債利回りは低下し、2年債と10年債が4カ月ぶりの低水準を付けました。

  • 2年債利回り:3.59%(▲3.1bp)

  • 10年債利回り:4.16%(▲6.0bp)

  • 30年債利回り:4.85%(▲4.8bp)

短期金融市場では、今月の利下げをほぼ完全に織り込み、さらに年内に2回以上の利下げを見込む動きもあります。

ただし、雇用統計を前にしたポジション調整もあり、終盤には利回りの下げ幅はやや縮小しました。


まとめ

  • 米労働市場の減速を示す指標で利下げ観測が強まった

  • 国債利回りは2年債・10年債ともに4カ月ぶりの低水準

  • 今月のFOMCで利下げ再開の見方が優勢

  • 5日の雇用統計が金融市場の注目イベント

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体の動き

ドル単体の動き

↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

ドル買い優勢、雇用統計前で為替相場は様子見

  • 米労働市場の減速を示す指標が相次ぎ、今月の利下げ観測は一段と強まった
  • それでもドルは買われ、ドル指数は上昇、円は148円後半まで下落
  • 投資家は5日の米雇用統計を前に大きな取引を控える姿勢
  • 市場はFOMCでの利下げをほぼ100%織り込み済み

ドル指数と主要通貨の動き

  • ドル指数:1207.04(前日比 +0.13%)

  • ドル/円:148.49円(+0.39円、+0.26%)

  • ユーロ/ドル:1.1651ドル(-0.09%)

円は一時148円78銭まで下落し、ドル買いが優勢でした。


労働市場の弱さと利下げ観測

  • 新規失業保険申請件数:23.7万件(前週比+8,000件、予想以上の増加)

  • 民間雇用者数(ADP雇用統計):5.4万人増(予想下回る)

これらは労働市場の軟化を示し、FRBの早期利下げ観測を強める要因となっています。


市場関係者の見方

  • TDセキュリティーズ:「9月利下げを織り込まない方向に動くには高いハードル」

  • ステート・ストリート:「相場は不安定、指標前にポジション調整が中心」

  • ゴールドマン・サックス:「労働市場リスクを背景にドル円は142円を目標にショート推奨」


まとめ

  • 米労働市場の弱さで利下げ観測が強まり、市場はFOMCでの利下げを完全に織り込み

  • それでもドル買いが優勢で、ドル円は148円台後半まで上昇

  • 雇用統計を控え、市場は様子見姿勢が強く、大きな値動きは限定的

 

原油と金

  • 原油相場は続落:供給過剰懸念とOPECプラス会合の不透明感が要因
  • 金相場は反落:米雇用統計を前に利益確定売りが優勢
  • 市場の注目点:米雇用統計が今後の金利・資源価格の方向性を左右する可能性

原油:供給過剰懸念で続落

ニューヨーク原油(WTI)は前日比0.8%安の 1バレル=63.48ドル で取引を終了しました。
要因は以下の通りです

  • 年末にかけての供給過剰見通し

  • OPECプラスが週末会合で再び「供給増」を決定するのではとの懸念

  • 米雇用関連統計が弱く、需要減少への不安が強まった

さらに、CTA(商品投資顧問業者) がアルゴリズム取引で一貫して売りを出していることも下押し要因となりました。

👉 CTAとは?
機関投資家やヘッジファンドが使う投資顧問業者のことで、相場のトレンドに基づいた売買を自動的に行うことが多いです。短期的に相場を動かす要因となります。


金:雇用統計前に反落

ニューヨーク金は前日比0.8%安の 1オンス=3606.70ドル(先物) で終了しました。

  • 米利下げ観測を背景に直近6%近く上昇してきたが、「買われ過ぎ」のシグナルが点灯

  • 米雇用統計を控え、投資家が利益確定の売りに動いた

  • RSI(相対力指数)が「買われ過ぎ」の水準に入ったことも心理的な売り要因

ただし、専門家は長期的には強気を維持しています。理由は以下の通り

  • 米利下げ期待

  • 各国中央銀行による金需要の増加

  • FRB(米連邦準備制度)の独立性に対する懸念

👉 RSI(相対力指数)とは?
価格が「買われ過ぎ」か「売られ過ぎ」かを示すテクニカル指標。70以上で買われ過ぎ、30以下で売られ過ぎと判断されます。


まとめ

  • 原油は 供給過剰懸念とOPECプラス会合の不透明感 で下落

  • CTAによる売りが相場を押し下げた可能性

  • 金は 雇用統計前の利益確定売り で反落

  • 短期的には調整局面だが、長期的には利下げ期待や中央銀行需要が支え