米株式市場、S&P500が連日の最高値更新

S&P500とナスダック総合指数の動向

23日の米株式市場において、S&P500種株価指数が続伸し、終値で連日最高値を更新しました。

S&P500は0.29%上昇の4864.60ポイントで取引を終え、対照的にダウ工業株30種平均は0.25%下落しました。

ナスダック総合指数は0.43%の上昇を示し、特に大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数も最高値で取引を終了しました。

個別企業の動き

この日、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスやプロクター・アンド・ギャンブル（P&G）、ベライゾン・コミュニケーションズなどの企業は決算が好感され株価が上昇しました。

一方で、3Mやジョンソン・エンド・ジョンソン（J&J）は期待外れの業績見通しにより値下がりしました。

ネットフリックスは市場予想を上回るストリーミング有料会員の純増幅により、時間外取引で一時7%超の上昇を見せました。

市場の見方と専門家の意見

株式相場は、これまで米金融当局者らによる利下げ観測けん制発言の影響を避けてきましたが、一部では3月利下げの観測が抑制される中での上昇の持続に疑問が呈されています。

ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントのエミリー・ローランド氏は、現時点での市場の興奮冷める様子を指摘し、ドイツ銀行のヘンリー・アレン氏も市場の楽観的な見方に持続性の疑問を投げかけています。

ニューヨーク原油と金市場の動向

原油相場：中東の軍事活動と供給見通し

ニューヨーク原油相場は、中東地域の軍事活動がエスカレートする中、供給増加の見通しにより反落しました。

米英のイエメンに対する空爆強化にも関わらず、原油価格は1バレル74ドル付近で落ち着いています。

原油市場は狭いレンジでの取引が続いており、価格の大きな動きは見られません。

原油先物のプロンプトスプレッドは、紅海でのリスク増加により拡大しています。

一方で、OPECの減産方針にもかかわらず、方向性が不明瞭な状況です。

OPEC非加盟国での生産増加や、リビアの大型油田の供給再開、米国の寒波回復による生産再開が影響しています。

ロシアの原油輸送は悪天候や無人機攻撃により低下しています。

金相場：米金融緩和見通しと経済データへの期待

金市場は、米金融緩和の見通しに関するヒントを待ち、小反発しています。

金相場はこれまで比較的狭い範囲での取引が続いており、3月の利下げ開始の可能性に市場の注目が集まっています。

今週はGDPやPCEコア価格指数などの重要な経済データが発表される予定です。

金利スワップ市場では3月の利下げ確率が40％となっており、これは1週間前の70％から低下しています。

利息を生まない金への投資は、借入金利と米国債利回りの上昇により不利になる傾向があります。

ドルが６週間ぶり高値、米経済の安定とFRBの利下げ観測後退が影響

ドルの強さとその背景

ドルが主要通貨バスケットに対し、６週間ぶりの高値を記録した。

これは、米経済の安定と、米連邦準備理事会（FRB）の早期利下げ観測の後退によるもの。

ドル指数が103.76を記録し、ドル/円も148.385円となりました。

各通貨ペアの動向

ユーロ/ドルは0.4%安となり、一時は6週間ぶりの安値を付けました。

また、日銀の金融政策決定会合後、円は下落し、その後上昇に転じましたが、再び下落する展開となりました。

今後の注目点

今週、欧州中央銀行（ECB）理事会が開催され、金利据え置きが見込まれていますが、投資家は金利の道筋に関する手掛かりを求めています。

また、ラガルドECB総裁の記者会見も注目されています。

債券市場の動き

債券利回りが上昇し、特に2年債利回りは4.381%に上昇しました。

FRBの金利を巡る動きが市場に影響を及ぼしています。

株式市場の様子

S&P500種指数が3営業日連続で最高値を更新し、企業の決算シーズンが始まりました。

特にネットフリックスやテスラの決算に注目が集まっています。

金先物と原油先物の動向

金先物は小反発し、1オンス=2025.80ドルで取引されました。

一方、原油先物は小幅下落し、WTIの中心限月3月物は1バレル=74.37ドルで取引されました。