2024/11

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/11/15

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米株式相場が下落、利下げ期待後退で

パウエルFRB議長の発言

  • 経済は好調に推移、利下げを急ぐ必要なし
  • 市場での12月利下げ織り込み確率が55%強に低下(前日は約80%)

市場関係者の見解

  • ニール・ダッタ氏(ルネサンス・マクロ・リサーチ)
    • パウエル氏のスピーチはタカ派的
    • 12月は金利を下げるが、中立な環境に入ることを望んでいる
    • 目先のダウンサイドリスクは十分に認識されていない
  • クインシー・クロスビー氏(LPLファイナンシャル)
    • 労働市場が悪化しない限り、市場が望む一連の利下げは実現しない

個別企業の動向

  • ハイテク株の比重が高いナスダック100指数は0.7%下落
  • テスラやリビアン・オートモーティブなどの自動車株は下落
    • トランプ次期大統領がEV購入税額控除廃止を計画(ロイター通信報道)
  • ウォルト・ディズニーは予想を上回る決算で大幅高

経済指標

  • 10月の米生産者物価指数(PPI)は前月から伸びが加速
  • 先週の米新規失業保険申請件数は減少、5月以来の低水準

小型株の動向

  • ラッセル2000指数はトランプ氏当選後に3年ぶり高値、金利要因がハードルに
  • マイク・ウィルソン氏(モルガン・スタンレー)
    • 小型株の主要リスクは金利に対する負の相関性
    • 選挙後の金利上昇余地が広がれば、小型株の上昇は抑制される可能性

その他のニュース

  • EU、メタ・プラットフォームズに7億9800万ユーロの制裁金
  • エーザイとバイオジェンのアルツハイマー型認知症治療薬がEMAの承認勧告を獲得

まとめ

14日の米金融市場では、パウエルFRB議長が利下げを急ぐ必要がないと示唆したことを受け、株式相場が下落しました。市場での12月利下げ織り込み確率は前日の約80%から55%強に低下しました。市場関係者からは、パウエル氏の発言がタカ派的だったとの見方や、労働市場が悪化しない限り市場が望む利下げは実現しないとの意見が出ています。

個別企業では、ハイテク株やEV関連株が下落した一方、ウォルト・ディズニーは好決算で大幅高となりました。小型株については、金利上昇が上昇余地を抑制する可能性が指摘されています。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

今日

昨日

総合的利下げ織り込み(前日比)

今日

昨日

次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨450-475(4.50%)

2024/12/18(次回FOMC) 1回⇨0.25% 

  • 0回→41.09%(+23.52%)
  • 1回→58.91%(-23.52%)
  • 2回→0%(%)

年内利下げ確率

  • 2回→21.44%(+21.14%)
  • 3回→78.56%(-13.02%)
  • 4回→0%(-8.42%)

米国債市場はまちまち、パウエル議長の発言で短期債利回り上昇

パウエル議長の発言

  • 安定した労働市場と高まるインフレを背景に、利下げを急ぐ必要はない
  • インフレは2%に向けて持続可能な軌道に乗っており、金融政策をより中立的な環境に移行可能

市場の反応

  • 短期ゾーンの利回りは上昇、長期ゾーンの利回りは低下幅を縮小
  • イールドカーブはフラット化、2年債と10年債の利回り格差は9.4bpに縮小(前営業日終盤は16.3bp)
  • 10年国債利回りは1.2bp低下し4.439%(前日は7月初旬以来の高水準4.483%)

市場関係者の見解

  • アンドルー・ブレナー氏(ナットアライアンス・セキュリティーズ)
    • パウエル議長発言で利回り曲線の平たん化が進んだ
  • デニス・デブシェール氏(22Vリサーチ)
    • 12月利下げ確率上昇で、堅調な経済がさらに強くなる可能性
    • 10年債利回りが現行水準を維持するには、経済データが約2.5%以下の成長率と整合する必要
    • 2.5%を上回る経済成長は利回りを押し上げ、4.55%を上抜ける可能性
    • そのような利回り水準は小型株と債務リスク銘柄、高リスク要因に向かい風
  • ポール・ノルティ氏(マーフィー・アンド・シルベスト)
    • パウエル議長はウォール街の予想ほどハト派的ではないかもしれない

その他の金融政策当局者の発言

  • バーキン・リッチモンド連銀総裁
    • 米金融当局は「大きな進展」を遂げたが、勝利宣言はできない
  • クーグラーFRB理事
    • 政策決定において、インフレと雇用の両方を重視する必要がある

まとめ

米国債市場ではパウエル議長の発言を受けて、短期債利回りが上昇する一方、長期債利回りは低下幅を縮小し、まちまちの動きとなりました。パウエル議長は、安定した労働市場と高まるインフレを背景に、利下げを急ぐ必要はないとの見解を示しました。

市場関係者からは、パウエル議長の発言で利回り曲線のフラット化が進んだとの指摘や、12月利下げ確率上昇で経済がさらに強くなる可能性があるとの見方が出ています。一方で、高い利回り水準は小型株や高リスク銘柄に向かい風となる可能性も指摘されています。

為替市場(FX) 通貨強弱(前日)

通貨全体(前日)
ドル単体(前日)↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドル高進行、パウエル議長の発言で利下げ期待後退

パウエル議長の発言

  • 米経済が好調であることから利下げを急ぐ必要はない
  • 市場での12月利下げ織り込み具合が後退

為替市場の動向

  • ドル指数が上昇、短期債利回りにつれ高
  • ドル/円は7月以来の156円台に上昇、終盤で0.56%高の156.38円
  • ユーロ/ドルは2023年11月以来の安値に下落、0.45%安の1.05165ドル
  • ポンド/ドルも4カ月ぶりの安値、0.44%安の1.2651ドル
  • 主要6通貨に対するドル指数は一時107.07と2023年11月初旬以来の高値

市場関係者の見解

  • 宮入祐輔氏(ノムラ・インターナショナル)
    • 市場には1.05ドルを断定的に割り込む確信が足りなかった
  • スティーブン・イングランダー氏(スタンダード・チャータード銀行)
    • 大統領選後、市場はトランプ氏の人事に注目
    • 市場はトランプ氏が約束したことを全て実行すると想定
  • ダラグ・マー氏(HSBC)
    • 選挙結果を踏まえると、これまでの価格変動は予想通り
    • 価格変動の背後にある論理は現実ではなく、財政刺激策、関税、規制緩和への期待に基づく

その他の動向

  • 10月のPPI(最終需要向け財・サービス)は前月比0.2%上昇
  • ビットコインは0.96%高の89489ドル、前日には史上最高値93480ドルを記録

まとめ

パウエル議長が利下げを急ぐ必要はないと発言したことを受けて、外国為替市場ではドル高が進行しました。ドル指数は上昇し、ドル/円は7月以来の156円台、ユーロ/ドルは2023年11月以来の安値、ポンド/ドルも4カ月ぶりの安値を付けました。

市場関係者からは、1.05ドルを割り込む確信が足りなかったとの指摘や、トランプ氏の約束実行を市場が想定しているとの見方が出ています。また、価格変動の背後にある論理は現実ではなく、財政刺激策、関税、規制緩和への期待に基づくとの意見もあります。

コモディティ市場

原油は3日続伸、ガソリン在庫減少が支援

原油市場の動向

  • ニューヨーク原油先物は3日続伸
  • WTI先物12月限は前日比27セント(0.4%)高の68.70ドルで終了
  • 北海ブレント1月限は28セント(0.4%)高の72.56ドルで引け

影響を与えた要因

  • IEAが来年の世界石油市場で日量100万バレル超の供給過剰を予想(上値を抑制)
  • 米EIAの週間統計でガソリン在庫が約10年ぶりの水準に減少(相場を支援)

市場関係者の見解

  • ファワド・ラザクザダ氏(シティー・インデックス)
    • 供給に支障が生じない限り、原油相場の見通しは弱い
    • ここ数週間弱含みの原油相場が今後急落する可能性が高い

金は5営業日続落、利下げペース鈍化やインフレ再燃への警戒感が重し

金市場の動向

  • ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は13.60ドル(0.5%)下落し2572.90ドルで引け
  • 金スポット価格は5.89ドル安の2567.08ドル(ニューヨーク時間午後3時51分現在)

影響を与えた要因

  • 10月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇、前年同月比2.4%上昇(市場予想から若干上振れ)
    • インフレ鈍化基調は変わらず、12月会合での0.25%利下げ決定には影響なしとの見方
  • トランプ次期大統領の関税導入や法人減税などの政策がインフレ再燃を招く可能性
    • FRBによる利下げペースの鈍化やドル高進行への警戒感が広がる

その他の動向

  • 外国為替市場でドルが対ユーロで下落する場面で、金相場は買い戻されたがマイナス圏にとどまる

まとめ

原油先物は、IEAの供給過剰予想が上値を抑えたものの、米ガソリン在庫の大幅減少が相場を支援し、3日続伸しました。市場関係者からは、供給に支障がない限り原油相場の見通しは弱く、急落する可能性が高いとの見方が出ています。

金先物は、米利下げペースの鈍化やインフレ再燃への警戒感が重しとなり、5営業日続落しました。10月の米卸売物価指数はインフレ鈍化基調に変化がないことを示しましたが、トランプ次期大統領の政策がインフレ再燃を招く可能性があるため、FRBによる利下げペースの鈍化やドル高進行への警戒感が広がっています。