2025/1

【経済、金融ニュースまとめ】・海外記事をわかりやすく要約・2025/1/16

【経済、金融ニュースまとめ】

 海外記事わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株式市場:インフレ鈍化を背景に大幅高

1米国株市場は大幅に上昇、主要株価指数は年初来の下落を埋める展開となりました。昨年12月の消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化が示されたことが市場に安心感をもたらし、FRBの早期利下げ期待が再び高まりました。


主要株価指数の動き

指数 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5949.91 +107.00 +1.83%
ダウ工業株30種平均 43221.55 +703.27 +1.65%
ナスダック総合指数 19511.23 +466.84 +2.45%
  • S&P500種:1.83%の上昇は、米選挙後の大幅上昇以来の最大の上げ幅。
  • ナスダック総合指数:2.45%の上昇でハイテク株が主導。
  • 恐怖指数(VIX):この日、年初来最大の下げ幅を記録し、市場のリスクテイクの動きを反映。

CPIとPPIの結果:インフレ懸念が緩和

12月のCPI

  • 総合指数:前年比+2.9%(前月比ではやや加速)
  • コア指数(エネルギー・食品を除く):前年比+3.2%(前月の+3.3%から鈍化)

12月のPPI

  • 前日の発表で市場予想を下回る上昇率となり、CPIと合わせてインフレ懸念を和らげる結果に

市場の反応:安心感と利下げ期待

  • スワップ市場:7月までの利下げを完全に織り込み。
  • 債券市場:10年債利回りが5%に接近する懸念が後退。
  • リスク選好:株式と債券の両市場で買いが広がり、特にハイテク株が上昇を牽引。

専門家のコメント

スティーブ・ソスニック氏(インタラクティブ・ブローカーズ)

CPI後の上昇は、市場の神経質なセンチメントを反映した強い動きだった」と指摘。

クリス・ザカレリ氏(ノースライト・アセット・マネジメント)

「コアインフレの減速は市場を勇気づけた。これにより株式市場と債券市場の圧力が緩和された」と述べ、インフレ懸念が緩和されたことを評価。

ラジーブ・シャルマ氏(キー・ウェルス)

「CPIデータが予想通りだったことは市場に安堵感をもたらしたが、FRBが雇用市場の強さを無視することはないだろう」と指摘。

さらなる利下げ回数を市場が期待するには、より明確なインフレ緩和が必要と分析。


今後の展望

1. 金融政策の行方

FOMCの注目点

インフレデータが利下げ期待を高める一方で、雇用市場の強さがFRBの判断を左右。

短期金融市場では、7月までの利下げが完全に織り込まれる一方、3月利下げの可能性も浮上。

2. 投資戦略

ハイテク株の恩恵

金利低下局面では成長株が恩恵を受けやすく、ナスダック主導の上昇が継続する可能性。

債券市場の動向

債券利回りの安定化が株式市場の安心感を強化。

3. 長期的リスク

FRBの次の一手

利下げが急がれるとインフレ再加速のリスクもあり、慎重な政策運営が求められる。


まとめ

  • 米国株市場はインフレ鈍化の兆しを受けて大幅上昇。特にハイテク株が市場をけん引しました。
  • CPIとPPIの結果を受け、FRBの早期利下げ期待が高まり、債券市場と株式市場に安定感が広がっています。
  • 今後の焦点は、雇用市場の動向とFRBの金融政策に移り、経済指標が引き続き市場を左右する見通しです。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

2025/1/29(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨425-450(4.25%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→97.33%(0%)
  • 1回→2.67%(0%)

年内12月まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 1回→43.52%(-34.47%)
  • 2回→56.48%(+34.47%)

米国債市場の動向:CPI鈍化を受けて利回りが大幅低下

14日の米国債市場では、消費者物価指数(CPI)の結果を受けて債券が買われ、利回りが大幅に低下しました。特に10年債利回りは4.63%まで低下し、米雇用統計発表の前日以来の水準に戻りました。


主要国債利回りの動き

国債 直近値 前営業日比 (bp) 変化率
米30年債利回り 4.88% -9.7 -1.95%
米10年債利回り 4.65% -13.9 -2.91%
米2年債利回り 4.26% -10.3 -2.36%

CPI結果の影響

CPIデータ

  • 総合指数:前年比+2.9%(前月の+2.7%から加速)。
  • コア指数(エネルギー・食品を除く):前年比+3.2%(前月の+3.3%から鈍化)、前月比+0.2%(予想+0.3%)。

この結果、物価上昇圧力がやや緩和されつつあることが示唆され、FRBの早期利下げ期待が再び強まりました


市場の反応と背景

  1. 利回り低下
    • 10年債利回り:4.81%付近から4.63%まで急低下し、1日の下げ幅としては昨年11月以来の大きさ。
    • 2年債利回り:9.7bp低下し、4.26%に。
    • 30年債利回り:9.7bp低下し、4.88%に。
  2. 利下げ期待の高まり
    • スワップ市場では、年内利下げ幅が38bp(前日は26bp)と織り込まれる状況に。
    • FRBが今月末のFOMCで政策金利を据え置き、年後半に利下げに転じる可能性が意識されています。
  3. 利回り曲線のフラット化
    • 2年債と10年債の利回り格差は38.7bpに縮小(前日は42.3bp)
    • アナリストは、この動きをトレンドの変化ではなくポジション調整とみています。

専門家の見解

ジャック・マッキンタイア氏(ブランディワイン・グローバル)

「CPI結果はFRBの次の動きが利下げであることを裏付けた」と指摘。

10年債利回りは4.5%~4.8%の範囲で安定する可能性があると予測。

ジョン・ブレイディー氏(RJオブライアン)

コアCPIが市場予想を下回ったことで、国債相場は強気に転じたと分析。

マイク・サンダース氏(マディソン・インベストメンツ)

「ショートカバーが今回の大きな変動を引き起こした可能性がある」とし、金利の変動幅が大きすぎることを指摘。


今後の展望と焦点

1. 金融政策

利下げ見通し

今月のFOMCでは金利据え置きがほぼ確実視されていますが、年内に38bp(0.38%)の利下げが織り込まれています。

7月以降の政策金利動向に市場の注目が集まります。

2. インフレ動向

CPIやPPIでインフレ圧力が緩和されつつある兆候が見られる一方で、雇用市場の強さがFRBの判断を複雑化しています。

今後発表される雇用データ個人消費支出(PCE)デフレーターが重要な判断材料となります。

3. 債券市場

短期的には債券利回りの下落が続く可能性が高いですが、中長期的にはFRBの政策とインフレ動向次第で再び変動するリスクがあります。


まとめ

  • 米国債利回りは、CPI結果によるインフレ懸念の緩和を受け、大幅に低下しました。
  • 市場はFRBの早期利下げ期待を織り込みつつありますが、利下げ回数についてはまだ議論の余地が残っています。
  • 債券市場の動向は引き続きインフレ指標や雇用市場のデータに左右される見通しです。

 

 

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

 

外国為替市場の動向:円が対ドルで上昇、日米金利差縮小を意識

15日のニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで大幅に上昇し、一時155円95銭まで買われました。これは2023年12月19日以来の日中高値水準で、日米金利差縮小の期待が円買いを強めた要因とされています。


主要通貨の動き

通貨ペア 直近値 前営業日比 変化率
ドル/円 ¥156.52 -¥1.44 -0.91%
ユーロ/ドル $1.0288 -$0.0020 -0.19%
ブルームバーグ・ドル指数 1311.01 -3.05 -0.23%

円高の背景

1. CPI結果によるドル安

  • 2024年12月の米CPIはコア指数が予想を下回り、FRBが年内に2回の利下げを行う可能性が織り込まれました。
  • この結果、ドルが主要通貨に対して弱含みとなり、円買いが進みました。

2. 日銀の利上げ期待

  • スワップ市場では、日本銀行が来週の政策決定会合で70%の確率で利上げを行うと予想されています(年初は40%
  • 日銀の植田和男総裁が、「経済・物価情勢が改善すれば、政策金利を引き上げる」と発言したことが円の強材料となりました。

3. 地政学的安定

  • イスラエルとハマスが停戦合意に至ったことが市場のリスクオン姿勢を後押しし、安全通貨の円が選好されました。

ドルの動向

1. ドル指数の低下

  • ブルームバーグ・ドル指数は0.23%下落の1311.01。
  • ドルはCPIの結果を受けて下落しましたが、取引終盤には下げ幅を縮小しました。

2. FRBの政策

  • FRBが年内2回の利下げに動くとの見方が強まり、ドル安圧力が増しています
  • 日米金利差縮小の期待がドル売りに拍車をかけました。

3. 市場の見通し

  • ジョン・ベリス氏(BNYメロン)は、今後のインフレ指標が市場のディスインフレ進展を確認する上で重要と指摘。
  • トランプ新政権がインフレに影響を与える政策を打ち出す可能性があるため、ドルの動向に不確実性が残ります。

その他の主要通貨

ユーロ/ドル

  • ユーロは対ドルで0.19%下落の1.0288ドル。
  • 欧州の経済成長が限定的であることがユーロの重しとなっています。

ポンド/ドル

  • ポンドは対ドルで0.1%上昇の1.2229ドル。
  • 英国CPIが前年比**2.5%**と予想外に減速したものの、ポンドは堅調に推移。

イスラエル・シェケル

  • シェケルは対ドルで0.4%上昇し、1ドル=3.61シェケル。
  • イスラエルとハマスの停戦合意が市場の安心感を高めた結果です。

今後の注目点

1. 日銀の政策決定会合

  • 日本銀行が来週、追加利上げを実施するかが市場の焦点
  • 利上げが決定されれば、円高圧力がさらに強まる可能性があります。

2. FRBの利下げ期待

  • CPI結果を受けたFRBの政策対応がドル相場に影響。
  • インフレ指標や雇用データの結果がFRBのスタンスに影響を与えるでしょう。

3. トランプ新政権の経済政策

  • トランプ次期大統領の政策がインフレや成長に与える影響が、ドルや円の動向に波及する可能性があります。

まとめ

  • 円はCPI鈍化と日銀の利上げ期待を背景に大幅上昇。ドル/円は156.52円で取引を終えました。
  • ドル安基調が継続し、日米金利差の縮小が円買いを後押ししています。
  • 今後の注目は日銀の政策決定会合と、FRBの利下げ期待の行方です。

 

コモディティ市場

原油市場の動向:WTI原油が80ドル台に反発

14日のニューヨーク原油先物相場は反発し、1バレル=80.04ドル(前日比3.3%高)で取引を終了しました。これは昨年8月以来の高値水準で、米国の対ロシア制裁と在庫の逼迫が主な要因となっています。


原油価格上昇の背景

1. 米国の新たな対ロシア制裁

  • 制裁によりロシア産原油の取引が複雑化し、中国やその他の国が中東など他地域からの供給確保を進めています。
  • 供給源の変更が市場の不安定要因となり、価格上昇を招いています。

2. 米原油在庫の逼迫

  • 米エネルギー情報局(EIA)のデータによれば、原油在庫は8週連続で減少。需給のタイト化が価格を押し上げています。

3. IEAの月報

  • 国際エネルギー機関(IEA)は、2024年の石油市場の余剰が従来予想よりも縮小すると発表。これが供給リスクとして意識されています。

4. テクニカル要因

  • 相対力指数(RSI)は買われ過ぎの領域に達しており、短期的な上値目標は1バレル=81ドルとされています。

5. 地政学的リスク

  • イスラエルとハマスの停戦合意が発表されましたが、これはすでに市場で織り込まれており、当日の相場には大きな影響を与えませんでした。

主要原油価格

取引所 価格 前日比 変化率
WTI先物(2月限) 80.04ドル +2.54ドル +3.3%
北海ブレント(3月限) 82.03ドル +2.6% +2.6%

金市場の動向:金価格が続伸

金相場は続伸し、スポット価格は1オンス=2695.03ドル(0.7%高)、金先物2月限は2717.80ドル(1.3%高)で取引を終えました。


金価格上昇の背景

1. 米CPI結果と利下げ期待

  • 米CPIが市場予想を下回ったことで、FRBの年内利下げ期待が高まり、金利低下が進行。
  • 利子を生まない金は、金利低下局面で魅力が高まります。

2. 国債利回りとドルの低下

  • 米国債利回りが大幅に低下し、ドル指数も下落。
  • ドル安は金の価格を押し上げる要因となっています。

主要金価格

取引所 価格 前日比 変化率
金スポット価格 2695.03ドル +17.57ドル +0.7%
金先物(2月限) 2717.80ドル +35.50ドル +1.3%

市場の見通し

原油市場

  • 短期的には在庫の逼迫感や対ロシア制裁の影響で価格上昇が続く可能性。
  • ただし、RSIが買われ過ぎの領域に達しているため、テクニカルな調整が入るリスクも。

金市場

  • FRBの利下げ期待が続く限り、金価格の上昇トレンドは継続する見込み。
  • 国債利回りやドルの動向が引き続き注目されます。

まとめ

  • 原油は需給逼迫や制裁の影響で80ドル台に上昇。短期的な調整リスクも意識されます。
  • は利下げ期待とドル安を背景に続伸。FRBの金融政策が今後の価格動向を左右します。