2024/10

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/10/1

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日(30日)は金利上昇、ドル高、株高でした。

米株式市場の動向

S&P500種株価指数の上昇

  • 終値:5762.48(前営業日比+24.31、変化率+0.42%)
  • 四半期ベースで4四半期連続高(2021年以来の長期上昇局面)
  • 月間で2%上昇、9月としては2013年以来の好調なパフォーマンス(上昇は5カ月連続)

ダウ工業株30種平均とナスダック総合指数も上昇

  • ダウ工業株30種平均:42330.15(前営業日比+17.15、変化率+0.04%)
  • ナスダック総合指数:18189.17(前営業日比+69.58、変化率+0.38%)
  • ナスダック100指数も4四半期続伸

パウエル議長の講演と市場の反応

パウエル議長の主な発言

  • 連邦公開市場委員会(FOMC)が「時間とともに」政策金利を引き下げていくと表明
  • 経済全般については、しっかりとした足取りを続けているとの認識を示す
  • 経済が予想通り推移すれば、年内にさらに2回、合計50ベーシスポイント(bp)の追加利下げを実施する見通し

市場の反応

  • 講演に反応して一時下げる場面もあったが、引けにかけて上げに転じる
  • 11月の50bp利下げ確率は35%と、講演前の約37%、前週末の53%から低下

市場関係者の見解

エミリー・バウアーソック・ヒル氏(バウアーソック・キャピタル・パートナーズ)

  • 7-9月(第3四半期)という歴史的に低調な四半期を乗り切り、強気相場は少なくとも年末まで続く可能性が高い
  • 企業業績は力強く、金利は低下し、消費者は支出を続けているため
  • 10-12月(第4四半期)は第3四半期とほぼ同様の展開になると予想(ボラティリティーは高いが、好調さを維持)

ジェイク・ダラーハイド氏(ロングボウ・アセット・マネジメントCEO)

  • 実際に経済のソフトランディング(軟着陸)は起こり得る
  • 四半期末にはモメンタム取引とウィンドウドレッシングが見られ、株式の勝ち組を買って負け組を売る動きがある

クインシー・クロスビー氏(LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト)

  • FRBは11月の会合までにさらに多くのデータを精査することになる

まとめ

米株式市場は、パウエル議長の講演を受けて一時下落する場面もあったが、引けにかけて上昇に転じ、主要株価指数は揃って上昇した。

S&P500種株価指数は四半期ベースで4四半期連続高となり、月間でも好調なパフォーマンスを記録した。

市場関係者からは、強気相場の継続や経済のソフトランディングの可能性についての見解が示された。

ただし、パウエル議長の追加利下げに対する慎重姿勢を受けて、11月の利下げ確率は低下している。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

今日

昨日

総合的利下げ織り込み(前日比)

今日

昨日

次回利下げ確率(前日比)

2024/11/07(次回FOMC) 1回⇨0.25% 

  • 1回→62.92%(+15.77%)
  • 2回→37.08%(-15.77%)

年内利下げ確率

  • 1回→0%(%)
  • 2回→21.22%(+21.22%)
  • 3回→78.78%(-14.20%)
  • 4回→0%(-7.02%)

米国債相場の動向

利回りの上昇

  • 米30年債利回り:4.12%(前営業日比+1.4bp、変化率+0.35%)
  • 米10年債利回り:3.78%(前営業日比+3.2bp、変化率+0.86%)
  • 米2年債利回り:3.64%(前営業日比+8.2bp、変化率+2.30%)

米国債の月間リターン

  • ブルームバーグ米国債トータルリターン指数によると、9月のリターンは1.4%
  • 月間ベースでは2010年以来の長期上昇局面

パウエル議長の講演と市場の反応

パウエル議長の主な発言

  • 11月のFOMC会合で判断を下せるだけのデータはまだそろっていない
  • 金融政策に「あらかじめ決められた経路」はない
  • 金利引き下げに際し段階的なアプローチを取る意向を示唆
  • 経済が概ね予想通りに発展すれば、政策は時間の経過とともにより中立的な姿勢へと移行する
  • リスクは両面性があり、今後も会合ごとに決定を下していく

市場の反応

  • 金利スワップ市場では利下げ幅の織り込みが後退
  • 11月FOMCでの25bp利下げの可能性は62%に上昇、50bp利下げの可能性は約38%
  • 年末までの利下げ幅見通しは約73bpと、27日の約80bpから低下
  • 米国債のイールドカーブはフラット化、2年債と10年債の利回り格差は13bpに縮小

市場関係者の見解

アダム・クリサフルリ氏(バイタル・ナレッジ)

  • パウエル氏の発言はわずかにタカ派寄りだったが、FOMCはまだ多くの利下げを行う必要がある
  • パウエル氏の発言は、年内残りの期間について市場が合計0.75ポイントではなく0.5ポイントの利下げを考えるべきだということを示唆

イアン・リンジェン氏(BMOキャピタル・マーケッツ)

  • パウエル氏の講演前に、利下げ幅が25bpになるか50bpになるかの議論が終わることはない
  • 10月4日発表の雇用統計が今週のメーンイベント
  • 8月の求人件数は、労働市場の減速が新常態になったという見方を改めて裏付けるだろう

グレッグ・ファラネロ氏(アメリベット・セキュリティーズ)

  • FRB高官の発言から見ると、彼らは間違いなく段階的な利下げに傾いている
  • 経済は多方面で少し弱まっているが、依然として好調な分野もある

まとめ

パウエル議長の講演を受けて、米国債利回りは上昇し、特に金融政策に敏感な2年債の利回りが大幅に上昇した。

議長は金利引き下げに際し段階的なアプローチを取る意向を示唆し、11月のFOMC会合での判断材料はまだ不十分だと述べた。

これを受けて、市場では利下げ幅の織り込みが後退し、イールドカーブがフラット化した。

市場関係者からは、FOMCが段階的な利下げに傾いているとの見方が示された一方、今後の雇用統計など重要な経済指標に注目が集まっている。

為替市場(FX) 通貨強弱(前日)

通貨全体
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

外国為替市場の動向

ドルの上昇

  • ブルームバーグ・ドル指数:1222.81(前営業日比+3.67、変化率+0.30%)
  • ドル/円:¥143.62(前営業日比+¥1.41、変化率+0.99%)
  • ユーロ/ドル:1.1135(前営業日比−0.0027、変化率-0.24%)

ドルの月間・四半期の動き

  • ブルームバーグ・ドル・スポット指数は当日0.3%高
  • 7-9月(第3四半期)では3.7%安
  • 月間では3カ月続落(2023年早期以来の長期下落局面)

パウエル議長の講演と市場の反応

講演の主な内容

  • 若干タカ派寄りだが、全体的にはFOMC会合後と同じメッセージを繰り返している
  • 「下方リスク」の一部が取り除かれたと発言
  • 住宅サービスインフレが望ましい水準に落ち着くにはおそらく数年を要すると警告

市場の反応

  • ドルが上昇、講演後には当日の高値を付ける
  • FOMCは利下げを急いでいないとの見方が広がる
  • 11月の50bp利下げ確率は35%と、講演前の約37%、27日の53%から低下

市場関係者の見解

ヘレン・ギブン氏(マネックス)

  • パウエル氏の講演は若干タカ派寄りだが、全体的にはFOMC会合後と同じメッセージ
  • パウエル氏のトーンが変化した以上に、市場が先走って自ら修正した格好

ガレス・ベリー氏、ティエリー・ウィズマン氏(マッコーリー)

  • 米経済の一部には弱さが見られるが、FOMCの利下げによりリセッション(景気後退)は問題なく回避できるだろう
  • 欧州や中国、カナダなど他の地域は状況がより悪く、金融政策は緩和され、ドルが下げてもそれを相殺する形になるだろう

スティーブ・イングランダー氏(スタンダード・チャータード銀行)

  • 議長の発言はタカ派的だった
  • 市場は、FRBが本当に25bp利下げでとどめるのではないかと心配し始めている
  • 市場は、FRBが利下げを前倒しで実施するつもりだとみていた

その他の通貨の動向

  • 豪ドルとニュージーランドドルは上昇、中国人民銀行の金利引き下げと流動性注入を好感
  • 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.73%下落し6万3355ドル

まとめ

パウエル議長の講演を受けて、外国為替市場ではドルが上昇し、円やユーロは下落した。

議長の発言は若干タカ派寄りとの見方が広がり、市場では11月のFOMCでの50bp利下げ確率が低下した。

ただし、ドルは月間・四半期ベースでは下落傾向が続いている。市場関係者からは、米国経済の底堅さを指摘する一方、他地域の金融緩和によるドル下落圧力を懸念する声も聞かれた。

コモディティ市場

原油市場の動向

ニューヨーク原油先物相場

  • ほぼ変わらずで推移
  • ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限:1セント安の1バレル=68.17ドルで終了

中東情勢の影響

  • イスラエルがレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラを標的に空爆
  • 中東での地政学的対立が激化しているが、原油相場は最近の下げから大きく回復するには至っていない

リビアの油田の動向

  • 東部政府によって生産が停止・削減されていたが、10月1日からは再開に向けた動きが予想される

市場関係者の見解

ローハン・レディー氏(グローバルXマネジメント)

  • OPECが価格目標を断念する可能性があるとの一部報道と中東での地政学的対立の激化で、相場の方向性を見極めるのは困難

ヘリマ・クロフト氏ら(RBCキャピタル・マーケッツ)

  • 依然として大規模な供給混乱はなく、イランは参戦の意思を示していない
  • この地域紛争がどこへ向かっているのかを知るのは極めて難しい

金市場の動向

金スポット相場

  • 続落
  • ニューヨーク時間午後3時43分現在、1.1%安の1オンス=2629.51ドル

金先物相場

  • ニューヨーク商品取引所の金先物12月限:8.70ドル(0.3%)安の2659.40ドルで引け

第3四半期の見通し

  • 約13%上昇と、2016年第1四半期以来の大幅高となる見通し
  • 利下げが実施されるとの楽観や中央銀行による購入、地政学的緊張が高まる中での逃避需要などが背景

まとめ

原油市場では、中東情勢の緊迫化や供給動向に関する不透明感から、相場の方向性を見極めるのが困難な状況が続いている。ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらずで推移し、リビアの油田再開の動きも注目されている。

一方、金市場では、金スポット相場が続落したものの、第3四半期は大幅高となる見通しだ。利下げ期待や地政学的リスクに対する逃避需要などが金価格を支えている。