2024/11

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/11/8

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

FOMCによる0.25%の利下げと市場の反応

連続利下げの決定

  • 主要政策金利を0.25ポイント引き下げ(FF金利の誘導目標レンジは4.5-4.75%)
  • 9月会合に続く利下げ決定(9月は0.5ポイント引き下げ)
  • 着実な景気拡大の維持を支援

パウエルFRB議長の見解

  • トランプ大統領に求められても議長を辞任しない
  • 大統領選は当面の金融政策決定に影響しない
  • より中立的なスタンスへの移行と政策スタンスの調整が経済と労働市場の強さを維持
  • 今後の財政政策の影響は不確実

FOMC声明の要点

  • 雇用とインフレのリスクはほぼ均衡
  • インフレは2%目標に向けて進展
  • 労働市場はおおむね緩和

市場関係者の見解

  • ブレット・ケンウェル氏(eToro)
    • FOMCは米国経済の堅調さを再認識させた
    • 12月の利下げについては言及なし
  • ニール・ダッタ氏(ルネサンス・マクロ・リサーチ)
    • 利下げ見送りのサインはない
    • 声明は12月の利下げ見送りを想起させない
  • ルイス・アルバラド氏(ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュート)
    • 0.25ポイントの利下げは予想通り
    • 金融当局はトランプ政権の経済政策の影響を慎重に見極める
  • ホイットニー・ワトソン氏(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント)
    • 12月にも同様の利下げが予想される
    • より力強いデータと政策の不確実性は緩和ペース減速のリスク
  • グレッグ・マクブライド氏(バンクレート)
    • 堅調な経済成長により緊急の対応は不要に
    • 今後の利下げはより慎重に0.25ポイントずつ
  • ジェフリー・ローチ氏(LPLファイナンシャル)
    • 投資家は利下げの規模について不合理な期待を抱いていた
    • 赤字が焦点となる中、市場は現実を見直す必要がある

米株式市場の動向

  • S&P500種株価指数が3日続伸し、今年49回目の最高値更新
  • パウエル議長の会見を受けて買いの勢いが強まる

まとめ

米連邦公開市場委員会(FOMC)は、11月6-7日の定例会合で主要政策金利を0.25ポイント引き下げることを全会一致で決定しました。これにより、FF金利の誘導目標レンジは4.5-4.75%となりました。パウエルFRB議長は、トランプ大統領に求められても辞任しない考えを示し、大統領選が当面の金融政策決定に影響しないと述べました。

FOMC声明では、雇用とインフレのリスクはほぼ均衡しており、インフレは2%目標に向けて進展したと指摘しました。市場関係者の見解は概ね利下げを予想通りとしつつも、今後の緩和ペースについては意見が分かれました。

利下げ決定を受けて、米株式市場ではS&P500種株価指数が3日続伸し、今年49回目の最高値を更新しました。投資家は利下げの規模について不合理な期待を抱いていた面もあり、今後は赤字などの現実的な問題に目を向ける必要があるでしょう。金融当局は引き続き経済データを注視し、慎重に政策判断を下していくと予想されます。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

今日

昨日

総合的利下げ織り込み(前日比)

今日

昨日

次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨450-475(4.50%)

2024/12/18(次回FOMC) 1回⇨0.25% 

  • 0回→28.97%(%)
  • 1回→71.03%(%)
  • 2回→0%(%)

年内利下げ確率

  • 1回→31.48%(+8.89%)
  • 2回→68.52%(-8.89%)
  • 3回→0%(%)

米国債市場の動向

利回りの低下

  • 米30年債利回り: 4.53% (-7.6bp, -1.65%)
  • 米10年債利回り: 4.33% (-10.6bp, -2.39%)
  • 米2年債利回り: 4.19% (-6.9bp, -1.61%)
  • 10年債利回りは過去3カ月で最大の低下幅
  • 2年債利回りは2カ月ぶりの大幅な低下

市場の反応と見通し

  • FOMCの0.25ポイント利下げを受けて買いが優勢
  • トランプ前大統領の返り咲きがインフレ加速につながるとの予想
  • 金利スワップ市場は1年後の政策金利を3.7%程度と予想(1カ月前は3%前後)
  • ホイットニー・ワトソン氏(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント)
    • 12月も同様の利下げを予想
    • より強いデータと政策の不透明感から緩和ペース緩和のリスク高まる
  • バイロン・アンダーソン氏(ラファー・テングラー・インベストメンツ)
    • 経済が好調ならインフレリスクは増大

その他の指標

  • 2年債と10年債の利回り格差は13.5bpに縮小(前日は19.5bpまで拡大)
  • FF金利先物市場は来月の25bp追加利下げ確率を72%と織り込む
  • 2025年にさらに67bpの利下げを示唆

まとめ

米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想通り0.25ポイントの利下げを実施したことを受け、米国債市場では利回りが大幅に低下しました。10年債利回りは過去3カ月で最大の低下幅を記録し、2年債利回りも2カ月ぶりの大幅な低下となりました。

市場では、トランプ前大統領の返り咲きがインフレ加速につながるとの予想がある一方、金利スワップ市場は1年後の政策金利を3.7%程度と予想しています。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのホイットニー・ワトソン氏は12月の追加利下げを予想しつつ、データ次第では緩和ペースが緩和されるリスクを指摘しました。

一方、ラファー・テングラー・インベストメンツのバイロン・アンダーソン氏は、経済が好調ならインフレリスクが増大すると警鐘を鳴らしています。FF金利先物市場は、来月の追加利下げ確率を72%、2025年にはさらに67bpの利下げを織り込んでいます。

為替市場(FX) 通貨強弱(前日)

通貨全体(前日)
ドル単体(前日)↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

外国為替市場の動向

ドルの軟調な値動き

  • ブルームバーグ・ドル指数: 1260.11 (-9.79, -0.77%)
  • ドル/円: ¥152.92 (-¥1.71, -1.11%)
  • ユーロ/ドル: 1.0803(0.0074, 0.69%)
  • FOMCの利下げ決定後もドル安が継続
  • 将来の利下げペースについて手掛かりなし

市場関係者の見解

  • アループ・チャタジー氏(ウェルズ・ファーゴ)
    • 12月も25bpの利下げが基本シナリオ
    • パウエル議長は財政・通商政策の金融政策への影響に言及せず
  • ヘレン・ギブン氏(マネックス)
    • 労働市場次第では12月の利下げ見送りの可能性も
    • 11月の雇用統計が重要
  • アダム・ボタン氏(フォレックスライブ)
    • FRBが利下げ停止を検討している兆候はなし
    • 政策金利が4%近辺まで利下げ継続の可能性
  • ワシーリー・セレブリアコフ氏(UBS)
    • 大統領選前のドル買いポジションの解消がドルの重し

その他の通貨の動き

  • 英ポンド/ドル: 0.78%高の1.2979ドル
    • イングランド銀行が0.25%ポイントの利下げを決定
    • 今後の利下げは緩やかになるとの見方
  • ユーロ/ドル: 0.62%高の1.0794ドル
    • ドイツの連立政権崩壊の影響は軽微
  • ビットコイン: 0.74%高の76,543ドル
    • トランプ氏の規制環境整備への期待から過去最高値を更新

まとめ

米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想通り0.25ポイントの利下げを決定したものの、将来の利下げペースについては手掛かりを与えなかったことから、ニューヨーク外国為替市場ではドルが軟調な値動きとなりました。

市場関係者の見方は分かれており、ウェルズ・ファーゴのアループ・チャタジー氏は12月も25bpの利下げが基本シナリオとする一方、マネックスのヘレン・ギブン氏は労働市場次第では利下げ見送りの可能性を指摘しました。フォレックスライブのアダム・ボタン氏は、FRBが利下げ停止を検討している兆候はないとの見方を示しました。

英ポンドとユーロはドルに対して上昇し、ビットコインは過去最高値を更新しました。UBSのワシーリー・セレブリアコフ氏は、大統領選前のドル買いポジションの解消がドルの重しになったと分析しています。

コモディティ市場

原油市場の動向

ニューヨーク原油相場の反発

  • WTI先物12月限: 前日比67セント(0.9%)高の1バレル=72.36ドルで終了
  • 北海ブレント1月限: 71セント(0.9%)上げ、75.63ドルで引け
  • ドル安と株高を背景に買い優勢

シティグループとスタンダードチャータードの見解

  • シティグループ
    • トランプ次期政権は原油相場にとって弱気材料が多い
    • 増産見通しと新たな対中関税措置が需要に影響
  • スタンダードチャータード
    • 世界的な需要低迷とコスト上昇により、掘削奨励に応じる企業は多くない

ING グループの分析

  • ウォーレン・パターソン氏(コモディティー戦略責任者)
    • 原油相場には相反する要素が存在
    • 強気材料:対イラン制裁強化の可能性、米GDPの上振れ
    • 弱気材料:連邦所有地での石油・ガス開発リース増加、ドル高

ハリケーン「ラファエル」の影響

  • カテゴリー3の勢力でキューバ上陸
  • 今後は勢力が弱まる予想
  • 沖合の石油施設への影響は限定的

金市場の動向

金スポット相場の反発

  • スポット価格: 1.7%高の1オンス=2703.47ドル(ニューヨーク時間午後3時12分現在)
  • 金先物12月限: FOMC政策発表前に29.50ドル(1.1%)高の2705.80ドルで引け
  • 前日はトランプ氏の大統領選勝利によるドル高で3%余り下落

シティグループのアナリストの見解

  • マックス・レイトン氏ら
    • 短期的に金相場は弱含みで推移する可能性
    • 米国株上昇とアルゴリズム取引が下落を増幅
    • 高金利による米労働市場悪化の可能性から、強気相場をけん引する構造的要因は残存

まとめ

ニューヨーク原油相場は、ドル安と株高を背景に反発しました。WTI先物12月限は前日比0.9%高の72.36ドル、北海ブレント1月限は0.9%上げの75.63ドルで引けました。シティグループは、トランプ次期政権は原油相場にとって弱気材料が多いと分析する一方、スタンダードチャータードは需要低迷とコスト上昇により掘削奨励に応じる企業は多くないとの見方を示しました。

INGグループのウォーレン・パターソン氏は、原油相場には対イラン制裁強化や米GDPの上振れといった強気材料と、連邦所有地での開発リース増加やドル高といった弱気材料が混在していると指摘しました。ハリケーン「ラファエル」は沖合の石油施設への影響が限定的とみられています。

金スポット相場は、前日のトランプ氏勝利によるドル高で大きく下落した後、反発しました。シティグループのマックス・レイトン氏らは、短期的に金相場は弱含みで推移する可能性が高いとしつつ、高金利による米労働市場悪化の可能性から、強気相場をけん引する構造的要因は残っていると述べました。