2024/12

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/12/12

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株式市場、CPI受けハイテク株上昇でナスダック最高値更新

主要指数の動き

  • S&P500種株価指数とナスダック総合指数が3日ぶりに上昇
    • S&P500種株価指数: 6084.19 (+49.28, +0.82%)
    • ナスダック総合指数: 20034.89 (+347.65, +1.77%)
      • ナスダック100指数: +1.9%, 最高値更新
    • ダウ工業株30種平均: 44148.56 (-99.27, -0.22%)

上昇要因

  • 11月の消費者物価指数(CPI)が市場予想通りの内容
    • 総合指数: 前月比+0.3%
    • コア指数(食品とエネルギーを除く): 前月比+0.3%, 4カ月連続で同率の伸び
    • 前年比: +3.3%
  • 12月の利下げ観測が強まる
    • CMEのフェドウオッチ: 25bps利下げ確率96% (指標発表前は86%)

注目株の動き

  • ハイテク株が上げを主導
    • アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、テスラが最高値更新
    • 半導体大手ブロードコム: +6.6%
      • アップルがAI専用チップ開発で協力していると報道
  • 医療保険セクターが下落
    • シグナ、CVSヘルス、ユナイテッドヘルス・グループなど
    • 議員団が医療保険会社に薬局事業売却を強制する法案を提出

市場関係者の見解

リーガン・キャピタルのスカイラー・ウィナンド氏

  • CPIは金融当局に12月会合での25bps利下げのゴーサインを与えるもの
  • インフレには根強さが残るが、進展を遂げていることを確認

BMOキャピタル・マーケッツのイアン・リンジェン氏

  • CPIの詳細が金融当局にとって心強い内容
  • 明朝のPPIまで金利市場を動かす材料はほとんどない

クリアブリッジ・インベストメンツのジェフ・シュルツ氏

  • 来週のFOMCを巡る利下げか見送りかの議論は終了
  • インフレ統計はリスク資産に有利な数字
  • 株式市場には特に強い季節に追い風が吹く

まとめ

11月の消費者物価指数(CPI)が市場予想通りの内容となったことで、12月の利下げ観測が強まり、米国株式市場ではS&P500種株価指数とナスダック総合指数が上昇しました。ハイテク株が上げを主導し、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、テスラは最高値を更新。半導体大手ブロードコムもアップルとのAI専用チップ開発協力報道を好感して大きく上昇しました。

一方、議員団が医療保険会社に薬局事業売却を強制する法案を提出したことから、医療保険セクターは下落しました。

市場関係者からは、CPIの内容が金融当局に12月の利下げのゴーサインを与えるものだと評価する声が聞かれました。インフレには根強さが残るものの、統計はリスク資産に有利な数字となり、株式市場には追い風が吹くとの見方も示されています。

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

2024/12/18(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨450-475(4.50%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→1.39%(-12.77%)
  • 1回→98.61%(+12.77%)
  • 2回→0%(%)

来年12まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 2回→0%(%)
  • 3回→66.86%(+5.12%)
  • 4回→33.14%(-5.12%)

米国債利回り、CPI発表後に上昇

米国債相場の動き

  • 米国債相場は下落
    • CPIの発表を受けた上昇を維持できず
  • 主要国債利回りの変化
    • 米30年債利回り: 4.48% (+5.8bp, +1.32%)
    • 米10年債利回り: 4.27% (+4.3bp, +1.01%)
    • 米2年債利回り: 4.15% (+0.6bp, +0.14%)

市場の反応

  • CPIは予想通りの内容で、12月の利下げ観測は強まったが、長期的な金利見通しには不透明感
  • 2年債は当初、CPIの発表を好感し国債利回りの低下を主導
    • その後は売り圧力が強まり、年限全般で利回りは上昇
  • 10年債入札は旺盛な需要を集めたが、利回りの上昇に歯止めをかけることはできず

金融政策見通し

  • スワップ市場は来週のFOMC会合で約22bpの緩和実施を織り込む (統計発表前は20bp)
  • エコノミストの予想は分かれる
    • 年央まで毎回0.25ポイントの利下げ実施
    • 2025年は利下げなし
  • スワップ市場は2025年末までに合計で83bpの引き下げを織り込む(0.83%)
    • 来週25bp利下げ後、来年さらに2回程度の利下げを想定
    • 9月の金融当局者のドット・プロット(金利予測分布図)では来年4回の利下げを想定

市場関係者の見解

ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのララ・キャッスルトン氏

  • 今回のCPI統計は、金融当局が来週に利下げを行うための最後のハードル
  • 最近のインフレ加速により、金融当局は2025年に利下げを単純に続けていくと確約するのは難しい
  • 顧客にとって、インフレ再燃は来年の大きな懸念事項

ウェルズ・ファーゴのチーフエコノミスト、ジェイ・ブライソン氏

  • FOMCは来週、25bpの利下げを決めるだろう
  • 利下げを実施しない材料は何も見当たらない

まとめ

11月の消費者物価指数(CPI)が市場予想通りの内容となったことを受け、米国債相場は下落しました。CPIの発表直後は利回りが低下したものの、その後は売り圧力が強まり、年限全般で利回りが上昇する展開となりました。

スワップ市場では、来週のFOMC(連邦公開市場委員会)会合で約22bpの緩和実施が織り込まれており、統計発表前の20bpから利下げ予想が高まっています。ただし、長期的な金利見通しについては、エコノミストの間でも意見が分かれており、不透明感が出ています。

市場関係者からは、今回のCPI統計が金融当局の12月利下げへの後押しになるとの見方が示される一方、最近のインフレ加速を受けて2025年以降の利下げペースには不透明感があるとの指摘も聞かれました。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

ドル、CPI発表後に上昇

主要通貨の動き

  • ブルームバーグ・ドル指数が上昇
    • 1284.81 (+2.49, +0.19%)
  • ドル円は152円半ばに下落
    • ¥152.48 (+¥0.53, +0.35%)
  • ユーロドルは下落
    • 1.0496(−0.0031, -0.29%)

ドル高の要因

  • CPI統計を受けて低下していた米国債利回りが上昇に転じた
  • 中国の政策当局が人民元安を容認する方向とのロイター報道

円安の背景

  • 日本銀行当局者は追加利上げを急ぐ状況にはないと認識(ブルームバーグ報道)

その他の通貨動向

  • カナダドルは主要通貨の中でアウトパフォーム
    • カナダ銀行は2会合連続の大幅利下げを決定も、今後の追加利下げには慎重な姿勢
  • 人民元の代理通貨として売られることが多い豪ドル、ニュージーランドドルは下落

市場関係者の見解

BNPパリバのアンディ・シュナイダー、ブリトニー・ジャクソン両エコノミスト

  • CPIは12月利下げに道筋をつけた
  • 好調な経済と次期政権の政策にインフレ加速リスク
  • 住宅以外のインフレの根強さに対する金融当局者の警戒感は和らがないだろう

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏

  • 市場は、FRBが来週利下げを行うと確信している
  • これほど高い確率が織り込まれているときに、FRBが市場の見方に逆らうことは非常にまれ

まとめ

11月の消費者物価指数(CPI)が市場予想通りの内容となったことを受け、ニューヨーク外国為替市場ではブルームバーグ・ドル指数が上昇しました。CPI統計発表後に低下していた米国債利回りが上昇に転じたことが、ドル高の背景にあります。

ドル円は一時151円台まで買われる場面もありましたが、その後は下げを広げ、152円半ばまで下落しました。日本銀行当局者が追加利上げを急ぐ状況にはないと認識しているとのブルームバーグ報道が、円安の要因となりました。

市場関係者からは、CPI統計がFRB(連邦準備制度理事会)の12月利下げに道筋をつけたとの見方が示される一方、好調な経済と次期政権の政策がインフレ加速リスクになり得るとの指摘も聞かれました。

コモディティ市場

原油先物3日続伸、ロシア制裁検討の報道受け

ニューヨーク原油先物相場

  • 3日続伸
    • WTI先物1月限: 70.29/バレル(+1.70, +2.5%)
    • 北海ブレント2月限: 73.52/バレル(+1.33, +1.8%)

上昇要因

  • バイデン米政権がロシアの石油取引に対する制裁を検討との報道
  • アルゴリズム取引による買い
  • WTI先物は取引終了後に50日移動平均線を上回る

需給見通し

  • OPEC: 2024年の石油消費量予測を過去最大幅で引き下げ
  • 米EIA: 来年の世界の原油需給は日量10万バレルの需要超過(先月予測は同30万バレルの供給超過)

市場関係者の見解

TDセキュリティーズの商品ストラテジスト、ダニエル・ガリ氏

  • 原油価格が$68.45近辺を下回らない限り、CTAは買いに動く可能性が高い

金市場の動向

金相場

  • 4営業日続伸
    • ゴールドマン・サックス・グループ: 中国人民銀行などの主要買い手は金の購入を増やす可能性
  • 金スポット価格: $2718.43/オンス (+0.9%)
  • ニューヨーク商品取引所の金先物2月限: 2756.70(+38.30, +1.4%)

上昇要因

  • 米CPIを受け、来週のFOMC会合で追加利下げ実施との見方が補強

まとめ

ニューヨーク原油先物相場は3日続伸し、WTI先物1月限は前日比2.5%高の$70.29/バレルで終了しました。バイデン米政権がロシアの石油取引に対する制裁を検討しているとの報道やアルゴリズム取引による買いが、上昇要因となりました。

需給見通しでは、OPECが2024年の石油消費量予測を過去最大幅で引き下げた一方、米EIAは来年の世界の原油需給が日量10万バレルの需要超過になるとの最新予測を公表しました。

金相場も4営業日続伸しました。米CPIを受けて来週のFOMC会合で追加利下げが実施されるとの見方が補強されたことが、金価格の上昇を支えました。ゴールドマン・サックス・グループは、中国人民銀行などの主要買い手が金の購入を増やす可能性があると指摘しています。