2024/12

【経済ニュースまとめ】・わかりやすく要約・2024/12/24

【経済ニュースまとめ】

 わかりやすく要約とは?

 

このサイトは、ファンダメンタル分析の軸である海外記事(Bloomberg、Reuters)初心者にも分かりやすく要約しています

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目次

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昨日の市況まとめ 1分解説

 

経済指標カレンダー

金融ポータルサイト、Investing.com 日本によって提供されている経済カレンダー

 

株式市場(総合ニュース)

昨日のマーケットの動き 

米国株式市場:ハイテク株主導で上昇、しかし消費者信頼感の低下が影落とす

市場の概況

  • 世界的な大型ハイテク株の上昇が市場全体を押し上げる
  • 予想より弱い米消費者信頼感を受けて、朝方は軟調に推移
  • S&P500種株価指数は高値付近で引け、0.73%上昇
  • ダウ工業株30種平均は0.16%上昇、ナスダック総合指数は0.98%上昇

大型ハイテク株の動向

  • エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、テスラなどの大型ハイテク7強「マグニフィセント・セブン」に連動する指数は約1.5%上昇
  • ナスダック100指数は1%高
  • 半導体のクアルコムは上昇

米消費者信頼感指数

  • 12月の米消費者信頼感指数は3カ月ぶりに低下
  • トランプ次期政権の政策を巡る不透明感から景気見通しへの懸念が広がる

市場関係者の見解

  • パイパー・サンドラーのクレイグ・ジョンソン氏
    • 主な上昇トレンドは健在
    • 短期的な売られ過ぎの状況から、サンタクロース・ラリーが到来する可能性が高い
  • ルネサンス・マクロ・リサーチのニール・ダッタ氏
    • 経済見通しは悪化してきている
    • 連邦公開市場委員会(FOMC)が姿勢を転換するリスクは極めて高い
  • BTIGのジョナサン・クリンスキー氏
    • 「サンタクロース・ラリー」を迎える用意ができている
    • 来年早々に比較的深い調整が入る可能性が高い
  • CFRAのサム・ストーバル氏
    • 「サンタクロース・ラリー」は投資家の楽観を測るバロメーター
    • 「1月バロメーター」の方が正確な指標

個別企業のニュース

  • 動画共有プラットフォームのランブルが上場来最大の値上がり
  • 米高級百貨店ノードストロムの創業家がメキシコの百貨店チェーンと手を組み、買収・非公開化で合意
  • 保険大手メットライフがパインブリッジ・インベストメンツの中国以外の資産を買収することで合意
  • ホンダと日産自動車が経営統合に向けた検討に入ると発表

まとめ

23日の米国株式市場では、世界的な大型ハイテク株の上昇が市場全体を押し上げた。

一方で、予想より弱い米消費者信頼感指数を受けて朝方は軟調に推移する場面も見られた。市場関係者の見解は分かれており、短期的な調整を予想する声もあるが、主要な上昇トレンドは健在とする意見が多数を占めた。

また、「サンタクロース・ラリー」に対する期待感も示された

債券市場 米金利(CMEのFedWatch ツール)

アメリカ 利下げ織り込み

今日

昨日

 

2025/1/29(次回FOMC) 次回利下げ確率(前日比)

現在の米政策金利⇨425-450(4.25%)

 ※1回⇨0.25% 

  • 0回→91.45%(0%)
  • 1回→8.55%(0%)

来年12まで利下げ確率(回数)

※1回⇨0.25%

  • 1回→58.21%(%)
  • 2回→41.79%(%)

米国債市場:全面安、利回り曲線はベア・スティープニング

ベア・スティープニング(bear steepening)とは、利回り曲線(イールドカーブ)の形状が、短期金利が比較的小幅に上昇する一方で、長期金利がそれ以上に大きく上昇することで、曲線がより急勾配になる現象を指します

金融用語をわかりやすく解説!ベア・スティープニング(bear steepening)とは?

市場の概況

  • 米国債相場は全面安
  • 中・長期債の下げが比較的大きく、利回り曲線はベア・スティープニング(短期債利回りに比べて長期債利回りの上昇幅が大きい状態)を描く
  • 2-10年債利回り差(スプレッド)も拡大を再開し、先週付けた高水準に向かう

利回りの変化

  • 米30年債利回り:4.78%(前営業日比5.6bp上昇、1.18%上昇)
  • 米10年債利回り:4.59%(前営業日比6.4bp上昇、1.42%上昇)
  • 米2年債利回り:4.34%(前営業日比2.6bp上昇、0.59%上昇)

市場の動向と要因

  • 商いは薄く動意に乏しい展開
  • 先週のFOMCで示された来年の金融政策予測の消化が続く
  • 2年債入札はまずまず堅調な内容
  • 流動性の低さが利回りの動きを増幅した可能性がある

今後の入札予定

  • 24日:5年債入札(700億ドル)
  • 26日:7年債入札(440億ドル)

経済指標

  • 11月の航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注:前月比0.7%増(前月は0.1%減)

まとめ

米国債市場は全面安となり、特に中・長期債の下げが目立った。

利回り曲線はベア・スティープニングを描き、2-10年債利回り差も拡大を再開した。

市場では先週のFOMCの金融政策予測の消化が続いており、商いは薄く動意に乏しい展開となった。2年債入札は堅調な需要を集めたが、流動性の低さが利回りの動きを増幅した可能性がある。

為替市場(FX) 通貨強弱

通貨全体(前日)
ドル単体↑こちらのチャートはFX-laboさん↑

外国為替市場:ドル全面高、円は対ドルで下落

市場の概況

  • ドルがほぼ全ての主要10通貨に対して上昇
  • 米政府機関の閉鎖回避が影響
  • 円が最もパフォーマンスが悪い

主要通貨の変化

  • ブルームバーグ・ドル指数:1300.79(前営業日比3.98上昇、0.31%上昇)
  • ドル/円:¥157.16(前営業日比¥0.85上昇、0.54%上昇)
  • ユーロ/ドル:$1.0405(前営業日比$0.0025下落、0.24%下落)

円の動向と見通し

  • 対ドルで157円27銭まで下落
  • 円のボラティリティー傾斜から介入リスクへの警戒感が見られる
  • 日本銀行の金融政策が期待ほどタカ派でなかったことが影響
  • 円は調達通貨としてのステータスを維持する可能性が高い

ボラティリティー傾斜とは、

オプションの価格に影響する「予想変動率(インプライド・ボラティリティ)」が、行使価格によって異なる現象のことです。

  • プット傾斜:株価が下がるリスクが高いと考えられるとき、プットオプションの予想変動率が高くなります。
  • コール傾斜:株価が大きく上がる期待があるとき、コールオプションの予想変動率が高くなります。

市場参加者の見解

  • ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏
    • 円のロングポジションを維持するのは難しくなってきている
    • 円は調達通貨としてのステータスを失わない
  • みずほセキュリティーズのジョーダン・ロチェスター氏
    • 月末のフロー、年末の利益確定、トランプ次期大統領の発言が今週の取引を左右する
    • 株売りに関連した穏やかなドル買いも予想
  • マネックス
    • 今週は祝日を挟み、重要データの発表もないため、為替市場では薄商いが続く可能性がある
    • 値動きは大幅になるかもしれない

米国の経済指標

  • 11月の航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注:前月比0.7%増
  • 12月の米CB消費者信頼感指数:104.7(前月から低下、市場予想の113.3を下回る)

まとめ

外国為替市場ではドルが主要通貨に対して上昇し、特に円が最もパフォーマンスが悪かった。米政府機関の閉鎖回避や日本銀行の金融政策が期待ほどタカ派でなかったことが影響したとみられる。市場参加者からは、円のロングポジションを維持するのは難しくなってきているとの見方が出ている一方で、円は調達通貨としてのステータスを失わないとの意見もある。

今週は祝日を挟み、重要データの発表もないため、為替市場では薄商いが続く可能性がある。月末のフロー、年末の利益確定、トランプ次期大統領の発言が取引を左右すると予想されている。

コモディティ市場

原油、ドル高とロシア産原油の供給再開を受け下落

市場の概況

  • ニューヨーク原油先物相場は下落
  • 祝日を控えた薄商いの中での取引
  • ドル上昇とロシアのドルジバ・パイプラインを経由した原油輸送の再開が材料視

ドルジバ・パイプラインの状況

  • 先週、技術的な問題によりベラルーシやハンガリーへの原油輸送が一時停止
  • 21日に輸送が再開

トランプ次期大統領のパナマ運河に関する発言

  • パナマ運河が米国の軍艦や商船に対して「法外な通航料」を課していると指摘
  • 料金引き下げを要求し、そうでなければパナマは運河を米国に返還すべきだと主張
  • パナマのムリノ大統領は断固拒否する姿勢を示す

市場参加者の見解

  • CIBCプライベート・ウェルス・グループのレベッカ・バビン氏
    • パナマ運河に関するニュースは現在レトリックとして受け流されている
    • 市場の関心は2025年の見通しを形成する需給ファンダメンタルズに移行

ヘッジファンドの動向

  • ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)のネットロング(買い越し)が2023年9月以来の大幅増

原油先物の終値

  • WTI先物2月限:1バレル=69.24ドル(22セント安、0.3%下落)
  • 北海ブレント2月限:72.63ドル(31セント安、0.4%下落)

金市場の動向

市場の概況

  • 金相場は下落
  • ドルの上昇が圧迫材料

市場の反応

  • 米政府機関閉鎖回避を好感したドル上昇を手掛かりに金は売られる
  • 最新の米消費者信頼感指数や米個人消費支出(PCE)コア価格指数を消化する動き

金価格の変化

  • 金スポット価格:1オンス=2610.81ドル(12.10ドル安、0.5%下落)
  • 金先物2月限:2628.20ドル(16.90ドル安、0.6%下落)

まとめ

原油市場では、祝日を控えた薄商いの中、ドル上昇とロシアのドルジバ・パイプラインを経由した原油輸送の再開が材料視され、ニューヨーク原油先物相場は下落した。トランプ次期大統領のパナマ運河に関する発言は現在レトリックとして受け流されており、市場の関心は2025年の需給ファンダメンタルズに移行しつつある。一方、ヘッジファンドによるWTIの買い越しは2023年9月以来の大幅増となった。

金市場では、米政府機関閉鎖回避を好感したドル上昇が圧迫材料となり、金相場は下落した。市場参加者は最新の米経済指標を消化する動きを続けている。