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目次
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米国株式一週間の動き(S&P500)

先週

今週の株式市場:格下げ懸念後退から関税リスク再燃まで、揺れ動いた一週間
今週の米国株式市場は、週初めの楽観ムードから一転、中盤以降は国債利回りの急騰や通商問題への懸念が再燃し、主要3指数ともに週間で下落する不安定な展開となりました。
5/19(月)格下げ懸念後退、押し目買いで小じっかり
市場概況
- S&P500種株価指数:5963.60 (前営業日比 +5.22, +0.09%)
- ダウ工業株30種平均:42792.07 (前営業日比 +137.33, +0.32%)
- ナスダック総合指数:19215.46 (前営業日比 +4.36, +0.02%)
詳細
- 先週のムーディーズによる米国債格下げの影響は限定的で、市場の関心は先行きに移り、押し目買いが入りました。S&P500種は6営業日続伸。
- 米中関税合意による良好な地合いが継続し、複数のストラテジストが押し目買いの好機と指摘しました。
- ベッセント米財務長官は格下げを「大した懸念ではない」との見解を示しました。
個別株
日本製鉄による投資計画報道でUSスチールが上昇。一方、JPモルガン・チェースは第2四半期の投資銀行事業の手数料収入が予想を下回る可能性を指摘しました。エヌビディアはデータセンター向け新製品を発表。マイクロソフトはxAIのモデル「Grok-3」をAIマーケットプレイスに追加すると発表。
FRB高官発言
ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁は経済見通しの正確な把握に数ヶ月要する可能性を示唆。アトランタ連銀ボスティック総裁は年1回の利下げ予想を維持しつつインフレ懸念を強調しました。

5/20(火)6日続伸後の利益確定売り、ハイテク株軟調
市場概況
- S&P500種株価指数:5940.46 (前営業日比 -23.14, -0.39%)
- ダウ工業株30種平均:42677.24 (前営業日比 -114.83, -0.27%)
- ナスダック総合指数:19142.71 (前営業日比 -72.75, -0.38%)
詳細
- 前日までの6営業日続伸でS&P500種が「買われ過ぎ」領域に近づいたとの見方から、利益確定売りが出ました。市場は新たな起爆剤を探す動きとなりました。
- 大型ハイテク株が総じて下落(アルファベット -1.5%)し、指数を押し下げました。テスラはイーロン・マスクCEOの続投意向表明で上昇。
- 市場はトランプ大統領の関税政策が想定より厳しくないとの見方を示していました。しかし、JPモルガンは関税の不確実性や経済データの軟化、財政の向かい風をリスクとして指摘。
- 米国債利回りの上昇が相場の重しとなりました。トランプ大統領は大規模減税法案の可決を議会に要請しました。
個別株
アップルは外部企業へのAIモデル提供計画が報じられました。ホーム・デポは通期業績見通しを据え置き。ワクチン製造大手(モデルナ、ノババックスなど)はFDAの新型コロナワクチン認可方針が好感され上昇しました。

5/21(水)国債利回り急騰とセンチメント悪化で株価急落
市場概況
- S&P500種株価指数:5844.61 (前営業日比 -95.85, -1.61%)
- ダウ工業株30種平均:41860.44 (前営業日比 -816.80, -1.91%)
- ナスダック総合指数:18872.64 (前営業日比 -270.07, -1.41%)
詳細
- 20年債入札の不調をきっかけに米国債利回りが急上昇し、株式市場は大幅下落。主要3指数は1ヶ月ぶりの大幅な下げとなりました。「恐怖指数」VIXも一時20を上回りました。
- 市場では、トランプ大統領提案の税制削減法案による政府債務増加への懸念が強まりました。
- 専門家からは、高利回りが株式のバリュエーションを正当化することを困難にするとの指摘が出ました。
個別株
アルファベットは前日のAIイベント期待で上昇。一方、ターゲットは売上高見通しを下方修正。百度は第1四半期決算で売上高が市場予想を上回りました。

5/22(木)終盤失速もほぼ横ばい、国債売り一服
市場概況
- S&P500種株価指数:5842.01 (前営業日比 -2.60, -0.04%)
- ダウ工業株30種平均:41859.09 (前営業日比 -1.35, 0.00%)
- ナスダック総合指数:18925.73 (前営業日比 +53.09, +0.28%)
詳細
- 米国債の売りが一巡し、相場は日中の大半をプラス圏で推移しましたが、終盤に失速。S&P500種は小幅ながら3営業日続落となりました。
- トランプ大統領の大型減税を盛り込んだ税制・歳出法案が下院を僅差で可決。財政赤字拡大への懸念は依然として残りました。
- 専門家は、市場のボラティリティ継続を指摘し、今後の政策動向への注視を促しました。
個別株
エヌビディア、アマゾン・ドット・コム、テスラなどの大型グロース株は上昇。アルファベットも上昇しました。アップルは下落。クラウドデータ管理のスノーフレイクは売上高見通し引き上げで13%超急伸。アナログ・デバイセズは決算が予想を上回ったものの株価は下落。太陽光発電関連株はグリーンエネルギー補助金打ち切り懸念で下落しました。

5/23(金)トランプ大統領の関税警告で株価下落、週間でもマイナスに
市場概況
- S&P500種株価指数:5802.82 (前営業日比 -39.19, -0.67%)
- ダウ工業株30種平均:41603.07 (前営業日比 -256.02, -0.61%)
- ナスダック総合指数:18737.21 (前営業日比 -188.52, -1.00%)
詳細
- トランプ米大統領がEUからの輸入品への50%関税賦課や、アップルなど携帯電話メーカーへの25%関税賦課を警告したことが嫌気され、主要3指数は下落。週間でも2%超の下落となりました。
- 為替市場ではドルが大きく売られ、対円では2023年12月以来の安値を付けました。
- 市場は、米国の政策シフトが市場のダイナミクスを急変させるリスクを改めて認識しました。
- VIX指数は2週間ぶりの高水準を記録。
個別株
アップルは3%下落。一方、USスチールはトランプ大統領が日本製鉄との提携支持を表明したことを受け21%急伸しました。靴製造・販売大手のデッカーズ・アウトドアは第1四半期の売上高見通しが市場予想を下回り約20%下落しました。

まとめ
今週の株式市場は、米国の格付けや財政赤字、そして再び表面化した関税問題に揺さぶられる展開となりました。週初は楽観的な見方も聞かれましたが、金利の動向や政策の不確実性が市場の重石となり、投資家心理を冷やしました。
特にトランプ大統領の発言が市場に大きな影響を与え、ボラティリティの高い一週間となりました。来週以降も、これらの要因が引き続き市場の焦点となりそうです。