2023年初めの米消費者物価指数(CPI)が公表されました。
今回公表されたデータは1ヶ月前のデータになります。
経済指標はだいたい前月や前週のデータが公表されますね。なので今回公表された物は2022年12月のデータになります。
簡単に考察して見たいと思います。
米消費者物価指数(CPI)とは
まずは、米消費者物価指数(CPI)とは何か?簡単に説明します。
米国国内の物価の上昇・下降などの変動を表す経済指数で、「CPI(Consumer Price Index)」とも呼ばれ、米労働省が毎月中旬に公表しています。衣料や食料品など約200項目の品目の価格の変化を調査して指数化したもので、米国国民の生活水準を示す指標のひとつです。
つまり米国のインフレ率を表す指標になります。今世界で一番注目されている指標ですね。
この米消費者物価指数(CPI)結果次第でFRB(アメリカの中央銀行)が行う金融政策の方向が決まってきます。(利上げ利下げ)
2023年1月12日公表 12月米消費者物価指数(CPI)結果
では今回公表された2022年12月分の結果はどうだったのかというと、
概ね予想通りでした。特に市場に好感を持たれたのは、前月比が-0.1%になっていた事です。
マイナスというのは、インフレが下がっている という事ですのでFRBからしたら今までの金融政策の結果が出ているという事になり非常に良い結果だったと思います。
インフレが下がっている事はもう間違いありません。では次はCPIの詳細に軽く触れたいと思います。
黒い四角の部分が今回発表された12月分です。
赤い枠の部分がガソリンなんですが前月よりも-9.4%と大きく下がっています。他には中古車価格も下がって来ています。特にアメリカは車社会なのでガソリン価格が下がるのはいい事ですね。
個人的に注目しているのは、下から3つ目にあるShelter(家賃)です。前月よりも上がっています。消費者物価指数の3分の1が家賃であると言われていますのでやはりここが下がらないとFRBの金融引き締めは緩みづらいのかなと思っています。
しかし住居費(家賃)は一度契約したら1年、2年と契約時の家賃のまま変わらないのが普通ですので、家賃が下がるのはまだ先かなと思います。
そこでFRBは住居費を除いたサービスコア指数(総合指数からエネルギー、食品などを抜いた指数)に注目しています。アメリカでは6割7割がサービス業です。住居費は下がるのに時間がかかるので、それが下がるまで利上げしていたら経済が悪くなりすぎてしまいます。
サービス業の景気が悪くなる→賃金が下がる→インフレが下がる事につながるので、まずはサービス業の雇用が悪化して来なければいけないと言う事です。(現在は雇用はまだ強い)なので米雇用統計も更に重要度が増してきそうです。
マーケット(市場)の反応
CPIが予想通り鈍化している事を受けて金利低下、ドル安株高と教科書通りのリスクオンの相関になりましたが
S&P500日足チャート
やはり下降ライン上限で抑えられる
ここを抜くにはどんな材料が必要?
雇用統計から持っていたナスダックのロングは利確できました✊#米国株 #米CPI #ナスダック100 pic.twitter.com/fWVBVzdtB2
— タッタ🤖ふぁんだめんたる分析 (@FedWatch0) January 13, 2023
2022年1月からの下降ラインに頭を抑えられています。ここを抜けたら株は本格的にリスクオンと言えるのですが今回のCPIの結果では抜くことはできませんでした。金利も下がってきているのですが下値は重そうです。
さらなる材料待ちですかね。
個人のポジションはTwitterで投稿した通り無事に利確できましたので個人的には満足しています。
これからは個人のポジションや相場観なども書いて行きたいと思いますのでよろしくお願いします。
最後まで見て頂きありがとうございました!