米国株、大手ハイテク株の上昇で反発

概要

米国株式市場は、アップル、アマゾン、メタ・プラットフォームズの決算発表と翌日の米雇用統計を控え、大手ハイテク株の上昇により反発しました。

S&P500、ダウ工業株30種、ナスダック総合指数はそれぞれ上昇を記録しました。

主な動き

• FRBのパウエル議長が3月の利下げ可能性を低く見積もった発言後、市場は一時的に下落しましたが、その後持ち直しました。
• アマゾンとメタの株価は、市場予想を上回る業績見通しにより、引け後に上昇しました。
• 米国の新規失業保険申請件数は予想外に増加しましたが、労働生産性指数は市場予想を上回る伸びを示しました。
• モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソンCIOは質の高い成長株への投資を推奨しました。

市場の反応

• ハイテク株を中心にナスダック総合指数が上昇し、市場は大手ハイテク企業の決算発表を前にポジティブなムードを見せました。
• 地銀の健全性に対する懸念が再燃し、一部の銀行株には下落が見られました。
• S&P主要11セクターのうち10セクターが上昇し、特に一般消費財と主要消費財セクターが市場を牽引しました。

専門家の見解

• シティー・インデックスのファワド・ラザクザダ氏は、米雇用データに市場の関心が高まっていると指摘し、今後の米国データが弱気な内容となれば、利下げ期待が高まる可能性があると述べました。
• ゴールドマン・サックスのスコット・ルブナー氏は、米株式市場が下落すれば大きく転落する余地があると警告しました。

アルジャジーラ、イスラエルが停戦に同意とのツイート削除

原油市場の動揺

ニューヨーク原油先物相場は、イスラエルとハマス間の停戦合意に関する不確実な情報が流れたことで下落し、日中は価格が乱高下した。

アルジャジーラはイスラエルが停戦に同意したと報じたが、後にその投稿を削除。

ブルームバーグは、両者の交渉が初期段階であり、短期的な解決は期待薄と伝えた。

この報道を受け、WTI先物は2.7%下落し、1バレル=73.82ドルで終了した。

金市場の上昇

一方で金スポット相場は上昇。

米国の労働市場と製造業の統計データが公開され、市場は2日後の雇用統計発表に注目している。

米国の新規失業保険申請件数と継続受給者数は2ヶ月ぶりの高水準を記録し、金相場を支えた。金スポット価格は0.8%上昇し、1オンス=2055.83ドルを記録した。

終盤のニューヨーク外為市場でドル下落、FRB利下げ観測と市場の反応

パウエル議長の発言と市場の反応

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロと円に対して下落しました。米連邦準備理事会（FRB）のパウエル議長は、3月の利下げの可能性は低いとしながらも、市場はFRBによる利下げが近いとの見方を維持しています。

利下げ期待の維持

CMEのFedWatchによると、市場が織り込む3月の利下げ確率は39％、5月の利下げ確率は94％となっています。専門家は、パウエル議長が利下げの準備ができていないと発言しているにも関わらず、市場は次回会合での利下げ開始に対する期待を維持していると指摘しています。

米金融・債券市場の動向

米金融・債券市場では、米債利回りが低下し、2024年の最低水準を付けました。これは、米地銀を巡る懸念の再燃や失業保険申請件数の予想超え増加などが影響しています。

米国株式市場の反発

一方、米国株式市場は反発し、主要株価3指数がいずれも上昇しました。特に、ハイテク株が中心のナスダック総合指数が上昇を主導しました。

金先物と原油先物の動き

金先物相場は、米長期金利の低下や対ユーロでのドル下落を背景に続伸しました。原油先物相場は、買いが先行した後、中東紛争に関する臆測の台頭に押されて続落しました。